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G3東京新聞杯の反省

時間の都合上簡単にさせていただきます。
馬券
今回は玉砕覚悟でハットトリックを軽視して、ハットトリックに完勝されたのだから、気持ちのいい形の負けである。キネティクスを本命◎にしていれば馬券は取れたという考え方もできるが、予想の時にコメントしたとおり、キネティクスが好走するくらいならばハットトリックも好走できるはずということで、キネティクスの本命◎もあり得なかった。今回ばかりは恐れ入りましたと言うしかない。
ハットトリック
超スローの展開を後方から差し切るのだから、しかも逃げた3着馬グレイトジャーニーを3馬身も離すのだから驚異的な末脚である。上がりタイムはなんと32秒台である。この内容であれば本物のマイラーと言っていいだろう。武豊としてはまだ注文があるようだが、ということはさらに成長する余地を残していることになる。これは本当にとんでもない大物になるかもしれない。
キネティクス
ハットトリックが凄かったので目立たなかったが、この馬もグレイトジャーニーを2馬身離したのだから、かなりの瞬発力である。ハットトリックには力の違いを見せつけられたが、この馬もそれなりの強さは見せたと言っていいと思う。今後を期待できる1頭だと私は思う。
グレイトジャーニー
超スローの逃げだったとはいえ、直線では先行集団を逆に引き離したのだから内容としては悪くはなかったと思う。今回の内容からすると、やはりマイル前後の距離の方が合っているような気はする。上2頭とは力の差を見せつけられたのでG1ではどうかとは思うが、G2G3クラスなら今後も頑張れそうだ。
アサクサデンエン
超スローの展開を考えれば、内容としては悪くはない。上2頭とは力の違いを見せつけられたが、重賞でも通用するだけの力は見せてくれた。今後も重賞戦線で活躍してくれるだろう。
アルビレオ
結果としては京都金杯からの斤量増が堪えたということだろうか。今回の1・2着馬が京都金杯上位組だったことからすれば、ちょっと物足りない走りだったようにも感じる。でもまあ、内容としては悪くはないし、オープンでのレース経験も浅いので、これからの成長に期待したい。ちなみに、京都牝馬Sは京都金杯3着のアズマサンダースが勝っており、京都金杯のレベルの高さを物語っているといえる。
予想と見解 好材料と不安材料

参考
G3東京新聞杯の予想
結論

◎ウインラディウス
 ○メテオバースト
 ▲アルビレオ
 ×ダイワバンディット
  ☆ボールドブライアン
   △ハットトリック
   △キネティクス
   △アサクサデンエン
   △グレイトジャーニー
   △ミッドタウン
   △その他全馬

買い目(馬連) 合計6,000円
  軸7--1,2,3,5,12,13(各500円)小計3,000円
  軸7--6,9,14(各200円)小計600円
  軸7--4,8,11(各100円)小計300円
  BOX--1,3,5(各500円)小計1,500円
  軸14--1,3,5(各200円)小計600円

にへいの見解
いろいろと多忙のため簡単にさせていただきます。
今回の予想の考え方であるが、まずは人気を集めているハットトリックの取捨である。京都金杯の内容からすれば、ここも通過点に過ぎないような気もするが、京都金杯の着差はそれほどでもなかったことも事実である。今回この馬は2kg増の56kgを背負わないといけないこと、大外が伸びる京都コースと違って、東京コースは内の馬も止まらないこと、重賞実績が前走の京都金杯だけということも考えると、今回も楽勝するとは言い切れないと私は思う。つまり、この馬が3着以下に負けることも十分に考えられるということであり、であれば今回はこの馬以外の馬を中心に予想を組み立て高配当を狙った方が面白いのではないか、と思った。
本命◎はウインラディウスである
ハットトリックが負けるということは追い込みきれないということだから、やはり本命には早めに抜け出すことができるタイプの馬を選択するべきである。となれば、昨年のこのレースと別定G2の京王杯SCを早め抜け出しの競馬で勝っているこの馬が最も有力と考えるべきだろう。重賞2勝はいずれも東京コースだし、条件としてはベストに近い。気になるのは休み明けと難しい気性と57kgという斤量であるが、仕上げのうまい藤沢和厩舎だからこの程度の休み明けはそれほど心配しなくてもいいと思うし、難しい気性も岡部騎手がなんとかしれくれるだろう。斤量も明け4歳のハットトリックが56kgだから文句は言えない。すでに別定G2を勝っている実力をここでも見せつけてほしい。
対抗○はメテオバーストである。
富士Sで3着している実績を高く評価した。このときは後方からの競馬をして直線だけで3着に押し上げたのだから内容はかなり良かったと私は思う。京阪杯では先行して4着に敗れたが、極端な瞬発力勝負になったのが痛かった。いずれにしても重賞で結果を出しており、ここで好走しても不思議ないだけの走りは見せている。それほど人気していないこともあり、思いきって狙ってみた。
単穴▲はアルビレオである。
京都金杯で2着した実績を素直に評価した。ハットトリックに完敗しているだけに、ハットトリックよりも上に評価するのもどうかとは思ったが、外枠でコースロスの大きいハットトリックに対して、こちらは内枠だからロスのないインコースを通ることができる。直線で壁が開くかどうか分からないとはいえ、もし直線で壁が開くようであれば末脚はかなりのものを持っているだけに、ハットトリックより先に抜け出しそのまま押し切るということもあるかもしれないと思った。意外に人気がないから狙ってみたというのが正直なところであるけど。
4番手×はダイワバンディットである。
NHKマイルCで4着という実績を持っているし、重賞勝ちも新潟マイル戦だった。左回りのマイル戦を得意としている馬なので、鞍上がペリエならなんとかしてしまうかもしれないと思って狙ってみた。もちろんこれも高配当を狙っての指名というのが本音である。
5番手☆はボールドブライアンである。
一昨年のこのレースでかなり凄い末脚を見せてローエングリンを差し切った。その後ローエングリンはG1級の存在になっていったことを考えても、この馬のポテンシャルもG1級であると思っていい。ただ、今回は1年5ヶ月ぶりという休み明けだけに、さすがに厳しいとは感じている。それに、一発かますにしてもインで脚を貯めて直線で弾けるというパターンだと思ったので、大外発走だと気性の難しいこの馬が折り合えるかという不安もあるだけに、さすがに狙いづらいと思った。でも、ここまで人気がないと好走した時のショックが大きいので、せこく上4頭との組み合わせだけでも押さえようと考えた。
6番手△はハットトリックである。
前述したとおりここも強い競馬で通過してしまうかもしれないが、けっこう骨っぽいメンバーが揃ったし、そう甘くはないのではないかと私は思っている。不安を抱きながら勝負するには、あまりに人気になりすぎているし、ここは玉砕覚悟で軽視することにした。
7番手△はキネティクスである。
前走の京都金杯で4着に敗れたが、ハットトリックとアルビレオは斤量が2kg増になるのに対して、この馬は据え置きの55kgである。この2kg差はけっこう大きいと私は思うので、十分に逆転は可能だと思う。前々走は今回と同じ条件の東京マイルを勝っているわけだし、チャンスは十分だと思っていたが、枠順がハットトリックの隣というのはかなり引っかかった。同じコース取りでハットトリックの決め手に勝てるか不安だし、外枠から早め早めの競馬もどうだろうか。ハットトリックを軽視している以上は買いづらい。
8番手△はアサクサデンエンである。
前走のニューイヤーSで2着に負けたが、前残りの展開で追い込んできたのだから内容としては高く評価できる。得意の東京コースなら持ち味の末脚をフルに発揮できるし、ロスのないインコースを通れるのも大きい。チャンスは大きいと私も思っていたが、オープン特別すら勝っていない馬がこんなに人気を集めているというのはどうなのだろうか。配当的な魅力がないので私は敢えてここまで評価を落としてしまった。
9番手△はグレイトジャーニーである。
シンザン記念を勝ってからは低迷が続いているが、京阪杯5着の内容は評価していいと思う。ほぼ最後方からの競馬で上がり33.0という脚を使って5着まで伸びてきたのだから、やはりこの馬は1800m以下の方が適性が高いということではないか。実際にマイル戦は3戦2連対という実績なわけだし、マイル戦だと一変するかもしれない。とはいえ、これまでの走りからはあまり強さは伝わってこないので、個人的にはどうも魅力を感じない。
10番手△はミッドタウンである。
前走のニューイヤーSを勝ちきり、ようやく復調してきたように感じるが、個人的にはハイペースで逃げた東風Sのような競馬の方が魅力を感じる。抑える競馬を覚えてきたのは悪いことではないとは思うが、この馬の決め手ではかえって魅力半減に感じる。でもまあ、勢いは感じるし、押さえは必要だろう。
まあ、こんなところです。

G3東京新聞杯

ハットトリック
(牡4・武豊56)
買い H17京都金杯1着。 前走の京都金杯は凄かった。最後方の位置取り、しかも終始大外を走りながら、直線だけで差し切ってしまうのだから、この馬のポテンシャルは半端ではない。この走りであればG1級の器と判断したくなる。マイル戦は4戦4勝でベストであるし、脚質的に広い東京コースも合っている。鞍上も武豊だし、この馬にとってはすべての条件が揃ったといえるだけに、ここも単なる通過点になりそうだ。
消し 前走は確かに強い内容だったが、着差はクビ差だったことからすれば、ちょっとしたことで逆転されるということもあり得ることになる。そもそも常に大外を走らせたということは、揉まれ弱いとか気性に難がある可能性がある。そのうえ開幕週の東京コースは前残りのケースも多いだけに、前走のような大胆なレースで勝てるほど甘くはない。斤量56kgも前走より2kg増であり、他馬の斤量と比較すると厳しい条件といえる。
ウインラディウス
(牡7・岡部57)
買い H16京王杯SC1着、H16東京新聞杯1着。 昨年のこのレースを制していることはもちろん、別定G2の京王杯も勝っているのだから、この馬の東京コースでの強さはかなりのものである。内容としても中団待機から直線で抜け出すという強い勝ち方だっただけに、かなりのポテンシャルの持ち主である。もちろん条件はベストに近いと言っていい。レース間隔が開いたが、得意の東京コースまで待ったということだろうし、藤沢和厩舎だから仕上げに抜かりはないだろう。
消し イメージとしては気性が難しいというか、本気を出せば強いのであるが、そうでない時はあっさりと負けるというか、もう一つ信用しきれないタイプである。ここ2戦、1200mを使ったのもこの気性を考えてのことだだろう。京王杯で完勝しながら安田記念で惨敗したことからすると、マイルは1F距離が長いということかもしれないし、昨年このレースを勝った時は斤量54kgだったから何とか勝てたが、今回は57kgと3kgも重いだけに昨年と同じ結果を期待するのはどうだろうか。スプリンターズS以来という休み明けも大きな不安であるし、明けて7歳という年齢を考えるとピークは過ぎたという考え方もできる。
キネティクス
(牡6・池添55)
買い H16キャピタルS1着。 前々走で今回と同じ東京マイルのオープン特別を勝っているというのは大きな材料である。最近はマイル戦だけを走って好結果を出していることからしても条件はベストに近いといえる。前走の京都金杯も勝馬と0.1秒差の4着だからそれなりの評価はできる。33秒から34秒前半の決め手も持っているし、中団から差すという競馬が得意なので安定度も期待できる。
消し 前々走オープン特別を勝っているが、前走の京都金杯では4着に負けた。オープン特別だと勝ちきるのに重賞だと馬券圏内に入れないというタイプはけっこういるもので、この馬も重賞で馬券圏内に入った実績がないのだから、いわゆる重賞の器ではないという可能性も十分である。京都金杯の内容も僅差ではあったが上位陣とは決め手の差を見せられた感じもしたし、秋から4戦しているので、そろそろ疲れが出ているということも考えられる。
アルビレオ
(牡5・勝浦55)
買い H17京都金杯2着。 前走の京都金杯で勝馬から0.1秒差の2着だから高い評価が必要だ。前々走で1000万を勝ったばかりだったことを考えても、もともと持っていた高い素質をやっと開花させたという印象が強い。まだまだ底を見せたとは言えないし、勢いも感じる。前走以上のパフォーマンスを見せる可能性も十分である。上がり34秒前半の決め手を持っているので東京コースも合いそう。
消し 前走の京都金杯で2着しているが、ハンデ53kgでの話である。上位陣の中では最も恵まれた斤量だっただけに、別定戦だと逆転される可能性は十分である。前々走は1000万を走っていたわけで、重賞実績が豊富なわけではない。前走の好走だけではアテにしづらいというか、本当に重賞級の馬なのかどうか分からない。
ダイワバンディット
(牡4・ペリエ55)
買い H15新潟2歳S1着。 昨年のNHKマイルCで4着という実績を持っているし、新潟のマイル重賞も勝っているので、左回りのマイル戦というのはベストといえる条件だろう。G1で4着という実績を持っているのだからG3で能力が足りないということはないだろうし、ここを勝ちきっても不思議ない馬であることは間違いない。鞍上がペリエというのも大きな魅力であり、この馬の持ち味をうまく引き出してくれそうだ。
消し 富士Sで10着、オーロCで4着と古馬戦では苦戦を強いられている。NHKマイルC4着も勝馬からは1.2秒も離されているし、もうひとつ強さは感じられなかった。2ヶ月以上間隔が開いたのもどうかと思うし、ダートでもそこそこ走れるように、芝では決め手がもうひとつという感じも受ける。けっこう骨っぽいメンバーが揃っているし、別定で55kgという斤量もどうだろうか。
ミッドタウン
(牡6・柴田善55)
買い H16ニューイヤーS1着、H15東風S1着。 前走のニューイヤーSを勝ったことで調子の良さというか勢いは感じる。前々走のファイナルSも2着していたし、ようやく復調してきたようだ。そもそも京王杯SCでも1人気に推されたほどの馬であり、2年前の東風Sではハイペースでレースを引っ張り最後は2馬身の余裕をもって完勝したこともある。抑える競馬を教え込むのに時間がかかってしまったが、好位からでも結果を出せるようになった今であれば、重賞でも好結果を期待していいだろう。
消し ここ2戦好走しているが、しょせんオープン特別である。東風Sを圧勝したこともあるように、もともとオープン特別までなら強い競馬ができる馬だったので、オープン特別で勝ったからといって重賞の裏付けにするのは危険ではないか。現に重賞では1400mの京王杯で4着したのが最高であり馬券圏内に入ったことすらない。勝ったオープン特別が2戦とも中山コースだから直線の長い東京コースはこの馬には合っていないということかも考えられる。先行力はあるが、決め手となるともう一つという感じがするのもどうしても不安に感じてしまう。
アサクサデンエン
(牡6・横山典55)
買い 前走のニューイヤーSで2着に好走した。先行したミッドタウンが勝ったことを考えれば、ほぼ最後方の位置からよく追い込んでいる。もちろん上がりタイムはメンバーNo1の34.4だった。決め手がしっかりしているので、東京コースに替わるのは大きなプラスだし、鞍上がすでに重賞3勝の横山典騎手というのも魅力である。ここにきての勢いは非常に感じるし、マイル戦で4勝しているので距離もベストである。重賞でも通用するだけの実力は持っていると思われる。
消し 前走のニューイヤーSで2着ということはオープン特別で負けたということだから、重賞ではさらに上を目指すのは厳しいということになる。重賞で好走した実績を持っているわけでもないので、重賞だと相手にしてもらえないという可能性もあるわけだし、それほど強気にはなれないはずだ。スタートがいまいちらしく、どうしても後方からの競馬になるようだし、前走も追い込みきれなかったように、展開に左右されるというのも否めない。レース間隔がけっこう詰まっているのも気になる。
グレイトジャーニー
(牡4・蛯名54)
買い H16シンザン記念1着、H15デイリー杯2着。 前々走の京阪杯で5着に敗れたものの、上がり33.0というメンバー最速のタイムで走っており、マイル前後の距離であれば、それなりのパフォーマンスができることを見せている。現に重賞で2度の連対はいずれもマイル戦であり、マイル戦であれば走りが一変するということは十分に考えられる。半兄にノーリーズンがいるという良血でありかなりのポテンシャルを持っている可能性を秘めている。明け4歳馬だからまだまだ底を見せたとは言えないし、ここで一気に素質開花ということもあるかもしれない。
消し 前走の有馬記念は相手が強すぎたから仕方ないにしても、京阪杯で5着、神戸新聞杯で4着に負けていることからしても、古馬重賞ではもう一つ力が足りないという印象を強くうける。まあ、そこそこは走っているから全く通用しないというレベルではないとは思うが、こういうタイプは好走しても4着5着に終わるケースが多く、結局は馬券圏内には届かないということになりそう。2歳時から重賞を走っているので、だいたい底を見せてしまったかなあ、という感じもするし、一変を期待するのも酷だと思う。
トレジャー
(牡7・バルジュ56)
買い H16目黒記念2着、H15都大路S1着、H14 ダービー卿CT2着など。 前走のニューイヤーSで5着だったが勝馬からは0.2秒差だから差のない競馬はできている。前々走の中山金杯も6着にはきているし、まだまだ元気なところは見せている。昨年は目黒記念で2着と好走するなど、展開次第で上位に台頭してきても不思議ない存在だけに、この馬の持ち味が生きる上がりのかかる展開ならばけっこう面白いかもしれない。
消し 前走のニューイヤーSで5着、前々走の中山金杯で6着に負けているが、確かに大きくは負けてはいないが、馬券圏内にも入れなかったのは事実であり、内容としても「惜しい」というよりは、「これでもよく頑張った」という感じが強かっただけに、今回それ以上の走りを期待するのはあまりに酷ではないか。決め手に欠けるタイプというのも不安の方が大きくなるし、明け7歳という年齢から大きな変わり身もあまり期待できないだろう。
ニューベリー
(牡7・後藤56)
買い H16ポートアイランドS1着。 前々走、マイルのオープン特別を勝っているのは好材料である。オープン特別を勝ちきるくらいだからG3でも通用するだけの能力はあるはずだ。前走のキャピタルSは大幅に馬体が減っていたうえに、ハナに立ってしまったので惨敗もやむ得ない。間隔を開けたので馬体は回復しているだろうし、好位からの競馬ができれば前走のようなことはないだろう。
消し 実績はオープン特別までである。前走のキャピタルSでは10着に負けていることからすれば、オープン特別でも安定して結果を残せないレベルだから、重賞で好走するというのは難しいのではないか。しかもキャピタルSと同じ東京マイルという条件だけに、なおさら巻き返しは厳しい感じがしてしまう。ダートでも結果を残しているタイプなので、芝における決め手はもう一つという感じもするし、重賞でこのメンバーだとさすがに力が足りないような感じがする。
ボールドブライアン
(牡6・北村宏56)
買い H15東京新聞杯1着。 一昨年の東京新聞杯を勝っているということを忘れてはいけない。しかも、このときマイペースの逃げという完璧なレースをしたローエングリンを一瞬のうちに差し切ったのだから内容としてもかなり強かった。ポテンシャルはG1級の可能性も十分である。これまでの実績からいって距離はマイルがベストだろうし、末脚勝負の馬なので東京コースも合いそうだ。1年以上の休み明けであるが、去勢のための休みだったし、調教だけでも仕上げられる藤沢和厩舎だけに、いきなりでも動けるのではないか。
消し やはり1年5ヶ月ぶりという休み明けは大きな不安と言わざる得ない。いくら仕上げのうまい藤沢和厩舎でも、これだけ休みが長いといきなり能力を出し切るというのは難しいだろう。それに京王杯SCで10着、京成杯AHで14着とどうもムラがあるというか、気まぐれというか、アテにできないタイプでもあるだけに、今回も気分が乗らなければ惨敗に終わることになるだろう。
オーゴンサンデー
(牝6・江田照56)
買い オーロC2着というオープン実績を持っているし、重賞でも京成杯AHで5着という実績は持っているから、G3なら通用しても不思議はないはずだ。東京と新潟で好走することが多いので、東京コースというのは大きな魅力といえるし、追い込み脚質なので直線の長いコースが合っている。決め手はしっかりしているタイプなので、前崩れの展開にならばチャンスが出てくる。こういう馬の一発というのはけっこう恐いものである。
消し 実績はオープン特別2着だけで、重賞では1度5着しただけである。しかもハンデ重賞で5着だから別定戦では掲示板に載ることすら難しいということになる。どちらかというと1400mの方が得意だと思われるので、マイルは微妙に長い感じもする。追い込み脚質なので、どうしても展開に左右されるし、重賞だと先行馬や中団からの馬もそうはばてないだけに、ハイペースになったにしても、この馬レベルの末脚では馬券圏内までは届かないのではないか。
メテオバースト
(牡4・内田博53)
買い H15いちょうS1着。弥生賞で3着という実績を持っているのだからG3で能力不足ということはあり得ない。前走の京阪杯で4着、前々走の富士Sで3着と古馬重賞でもそこそこの走りは見せているし、十分にチャンスはあるといえる。富士SといちょうSの走りからすれば、東京マイルがこの馬のベスト条件と思われるし、別定戦とはいえ斤量53kgというのは他と比較すれば、かなり恵まれたように感じる。上がり34秒台前半の決め手は持っているし、どんな競馬にも対応できるのも心強い。
消し 弥生賞3着、富士S3着、京阪杯4着と重賞でそこそこ走っているのは悪いことではないが、好走で終わっているというのはちょっと気になる。堅実ではあるが、勝ちきれないということで、もう一つ強さが伝わってこないというか、相手なりに走るタイプに感じるというか、大きく崩れないが、必ず馬券圏内とも言えない感じがしてしまう。少し間隔が開いたのも気になるし、鋭いというほどの決め手を持っているタイプではないので、今回のメンバーで東京コースというのもどうかという感じがする。

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