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G1安田記念の反省

時間の都合上簡単にさせていただきます。
馬券
たった100円とはいえ万馬券を的中できたのだから、とりあえずは善しとしないといけないとは思っている。でも、たった100円だからもっとスイープを評価できなかったものか、という悔いは残っている。まあ、そういうことを言ったら切りがないし、こういうこともあるかもしれないと思ったから100円だけでも押さえたのだからやっぱり善しとしないといけないのだろう。あーでも、けっこう人気薄の本命◎を当てているだけにやっぱり悔しい。なお、前日までは私の本命◎はアドマイヤマックスだった。それをいろいろと考えいくと不安になって、意外に人気のないデンエンの方が可能性が高いのではないかと考え直し、急遽本命◎を変更したのであるが、それがこんなにうまくいくとは今の私は冴えているのかもしれない。となると、やっぱり100円しか買えなかったのが悔しくて仕方ない。
アサクサデンエン
前走の京王杯の強さから言ってもスタートさえ失敗しなければ同じような競馬ができると思っていた。それだけにスタートが決まり、中団に位置取った時点で、私はかなりの期待を持って見ていた。直線もバランスオブゲームに先に抜けられたので、一瞬「やっぱりG1ではダメなのか?」と思ったが、ここからグングン伸びてきた。ここらへんの追い出しのタイミングはさすがに藤田騎手である。加速がつくともう1頭だけ伸びが違ったので、ラスト100の時点で勝てると思った。本当に強い内容である。今後もスタートさえ問題なければ秋も活躍してくれるだろう。
スイープトウショウ
この馬の末脚の破壊力は本当に凄い。牡馬相手にこれだけ走るのだから本当に凄い牝馬だと思う。でも、毎回強いわけでないのが予想する方としては困るのである。まあ、今回は私は牡馬相手では力不足と判断したから関係ないが、今後は牡馬相手でも通用することが分かったので、判断が難しくなる。人気を裏切ることもありそうだし、この馬が出走するレースは頭を悩ませそうだ。
サイレントウィットネス
馬体重が−20kgということからすれば本調子ではなかったということなのだろう。にもかかわらず最後まで粘っていたことからすれば、この馬の強さも半端ではない。初めての東京コースだったことで最後は甘くなってしまったが、私としてはかなりの強さを感じた。気性的にガンガン飛ばすタイプだとばかり思っていたが、ちゃんと折り合いもついて気性的にも問題がなかったわけだし、そういう意味でも名馬としての資質を感じた。次回日本にきたときはさらなる活躍を期待していいだろう。
ブリッシュラック
よくは分からないが、仕掛けが遅くなって届かなかったようである。そういう意味では騎手の判断ミスが敗因かもしれない。でもまあ、初めての日本のコースだったわけだし、前の馬はもっと止まるという判断もあったのだろう。日本におけるキャリア不足がこの結果になったとも言えるのではないか。となると、次に日本にきたときはもっと手強くなりそうだ。
カンパニー
G1でここまで詰めてくるのだからこの馬もかなり強いと評価していいだろう。グリーンベルトがなければ、外からもっといい脚を使えたかもしれないので、そういう点でも今回は運がなかった。でもまあ、まだ若い馬だしこれからの馬である。距離はもう少しあった方がいいようだから、天皇賞秋を目標にするといいのではないか。
アドマイヤマックス
一昨年2着しているし、東京マイルは最も得意としているコースだったので、ここでの凡走はないと考えていたが、前走の京王杯で少し掛かっていたというのが妙に気になっていた。高松宮記念を勝ったように、馬がスプリント戦の競馬を覚えてしまい、マイル戦では我慢できなくなっているのではないか、と考えて、ぎりぎりのところで本命から格下げしたのであるが、最終的には正解だった。ブラックホークの例もあるので一概には言えないが、今後はスプリント戦で評価した方がいいかもしれない。
予想と見解 好材料と不安材料

参考
G1-安田記念の予想
結論

◎アサクサデンエン
 ○アドマイヤマックス
 ▲バランスオブゲーム
  ×ローエングリン
  ☆カンパニー
  △テレグノシス
  △ダンスインザムード
  △サイレントウィットネス
  △ブリッシュラック
  △ハットトリック
  △ダイワメジャー
  △その他数頭


買い目(馬連) 合計7,000円
  軸7--8,13(各1,000円)小計2,000円
  軸7--3,5,6,9,12,16,17,18(各500円)小計4,000円
  軸7--1,4,10,11,14(各100円)小計500円
  8-13(500円)
にへいの見解
いろいろと多忙のため簡単にさせていただきます。
本命◎はアサクサデンエンである
今回のレースであるが、香港の強力な馬が参戦してきているし、日本馬もG1で好走してきた馬がけっこう集まっただけに、予想としては非常に難解である。私もいろいろ考えたが、最終的には、理屈うんぬんというよりも、現時点で私が最も魅力に感じた馬から勝負することにした。それがこの馬というわけであるが、この馬に魅力を感じた理由としては、サイレントウィットネスがいることで流れはけっこう速くなりそうなので、東京マイルというコース形態を考えると、先行馬よりも決め手の鋭い馬から勝負した方がいいと思った。ただ、今週からグリーンベルトが出現したことで、後方から追い込んでくるというタイプも状況としては厳しく、大外を通って伸びてくるというタイプもどうかとは思った。そう考えると、中団くらいからでも競馬ができて決め手も鋭いこの馬を選択するのがいいのではないかと思ったのが第一である。特に前走京王杯SCで先行して直線で突き抜けた実績はあまりに大きいものであり、これまでも上がり33秒台は当然という決め手を繰り出していたことから考えても、中団くらいにポジションを確保できれば今回も一気に抜けてくる可能性が高いのではないかと思ったのである。グリーンベルトを通れる内枠発走ということもあったし、馬場状態が微妙であるがこの馬は多少悪い馬場でも走れそうである。鞍上が藤田騎手に乗替となったが、G1という舞台を考えると、藤田騎手の方が勝負強いように私には感じる。昨年の暮れに騎乗して勝っているので大きな問題はないはずである。前々走まで問題であった出遅れ癖を今回また出してしまうというのが最も怖いが、前走大丈夫だったのだから今回も大丈夫だろう。藤田騎手もそれを一番注意するだろうし、出遅れはないと信じている。そして出遅れさえなければ前走のように流れに乗って直線で突き抜けてくれると私は信じたい。でもまあ、初めてのG1だからいきなりは苦しいかなという気持ちは持っている。でも、こういう難解なレースでは人気馬からはあまり勝負したくはないから、配当的魅力ということも考えてこの馬にした。
対抗○はアドマイヤマックスである。
一昨年の安田記念で2着していることを私は高く評価している。富士Sでも強い競馬をしていたように、この馬はとにかく東京マイルは走るというイメージが私にはある。今年は高松宮記念という勲章も取っているし、勢いも感じる。鞍上も武豊だし、前走の京王杯SCもこのレースを意識しての敗戦だと思われるだけに、今回は巻き返してくるのではないだろうか。流れが速くなりそうだが、この馬は瞬発力勝負よりも上がりが少しかかるタフなレースの方が得意だと思うだけに展開も向くと思う。そういうこともあり、この馬を本命◎にしようという気持ちもあったのだが、前走の4着がどうも納得がいかない。武豊が少し掛かったと言っていたことからすれば、スプリント戦に慣れてしまい、そういう走りしかできなくなっているということかもしれない。外枠発走というのも少し気になったし、私が思っていたよりも人気になっていたのも少し嫌だった。そういうことで最終的に評価を1つ落としてしまった。
単穴▲はバランスオブゲームである。
昨年のこのレースで3着という実績を持っており、G1で力不足ということはない。左回りを得意としており東京コースとの相性も良い。ベストは東京1800mだとは思うが、東京マイルならそれほど割引と考える必要もないだろう。それよりも速い流れになりそうなのが、この馬には向くと思う。この馬は先行馬と思われがちであるが、遅い流れだと前に行ってしまうというだけで、速い流れであれば中団もしくはそれよりも後ろでも競馬ができるタイプだし、そういう時の方が強い競馬をすると私は思っている。そういう意味では今回は昨年よりもチャンスではないかと私は思っている。これまでのG1の戦績からして、どうしても決め手に欠けるという印象が強いので、評価としては3番目にしてしまったが、中団から競馬ができる1頭としてかなり期待している。
4番手×はローエングリンである。
前走のマイラーズCを勝って、まだまだ元気であることを証明している。一昨年も昨年もこのレースで人気になった馬であり、今年はなんでこんなに人気がないのか不思議で仕方ない。この馬は逃げた方が強いと思われがちだが、マイル戦に限って言えばたぶん2番手3番手からの競馬の方が強い競馬をすると私は思う。もちろん速い流れならば、なおさら強い競馬をすると私は思う。そういう意味では、今回サイレントウィットネスが速い流れを作ってくれるのであれば、これほどありがたいことはない。2番手か3番手からじっくりとサイレントを追いかけ、勝負どころで競りかける競馬ができれば、今までにない強い競馬をするのではないだろうか。私はけっこう期待している。でもまあ、これまでG1では3着が最高だし、やっぱり決め手に欠けるタイプなので、順番的にはどうしてもこんな感じになってしまう。
5番手☆はカンパニーである。
重賞でなかなか勝ちきれないが、マイラーズCで上がり33.4、中山記念で33.8、京阪杯で32.8というかなりの切れ味を見せている。いずれのレースも勝馬は先行馬だったことからすれば、かなりの追い込みを見せているということになる。そういう意味では直線の長い東京コースはこの馬に合うと思うし、流れが速くなりそうなのもこの馬には都合が良い。ようやくこの馬の持ち味を発揮できる状況が揃ったと言っていいのではないか。もしかしたら一発あるかもしれないと私は思っている。でもまあ、なんとなく地味な感じは否めないし、どうもG1級という感じがしない。そういうことで評価としてはここらへんになってしまった。
6番手△はテレグノシスである。
言わずと知れた東京コースの鬼である。東京コースだととにかく走る。前走の京王杯SCも先行馬が粘る中で唯一差してきた。距離延長は大きなプラスだし、昨年の2着馬ということからもG1で力不足ということはあり得ない。今回は目立った存在もいないし、久々のG1制覇のチャンスが訪れたと言っていいだろう。そういう意味では人気になっているのは当然のことだし、私もこの馬が最も恐いと思っている。それならば、なぜこの馬の評価がこんなに低いのかと言われると、なんとなくとしか言いようがないのだが、昨年よりも少し衰えてきているような感じがすることと、どうもG1で信じると裏切られそうで恐かった。これほどの馬を本命◎にしないのであれば、対抗○とか単穴▲でも失礼である。こういう時は押さえまでにしないといけない。
7番手△はダンスインザムードである。
天皇賞秋2着、マイルCS2着という実績からしてG1級の能力は間違いない。そういう意味ではここを勝ちきっても何の不思議もない馬ということになる。休み明けは惨敗してそこから巻き返すというのがこの馬のパターンだし、今回はかなり期待できるということになるのだが、前走の9着というのはちょっと負けすぎという感じがしてならない。牝馬は難しいものだし、なんというかこの馬と心中する気にはなれなかった。テレグノシスと同じようにこれだけの実績を持つ馬なので、本命◎にしないのであれば押さえ程度に評価するべきだと考えた。
8番手△はサイレントウィットネスである。
香港の英雄なのでもっと高い評価でも良かったのだが、魅力的な日本馬が多すぎてこの順番になってしまった。前走も速い流れで逃げて2着しているように、この馬の実力は本物だと私も思う。日本馬が一蹴されることも十分に考えられるだけに、非常に恐いのは確かではあるが、日本の馬場の適性などが分からないということも考えると、やはりこの馬と心中する気持ちにはなれなかった。
9番手△はブリッシュラックである。
前走の香港チャンピオンズで後方から追い込んで勝ちきっており、そういう意味では東京コースは合っていると思う。前走国際G1を勝っているという実績はかなりのものだし、日本でその力の違いを見せつけるということもありそうだ。でもムラがありそうな感じもするし、絶対的に強いという感じもしない。日本の馬にがんばってもらいたいという気持ちもあって、順番としてここらへんになってしまった。
10番手△はハットトリックである。
東京新聞杯ではスローの展開だったにもかかわらず一気に差しきっており、この馬の末脚が半端でないことを見せつけた。東京新聞杯の走りからも東京コースが合っているのは間違いないと思うし、これだけの脚を使える馬ならばG1を勝ちきっても不思議ないと私は思う。マイラーズCは勝負どころで不利があったし、スローの展開を考えれば巻き返せるはずがない。そういう意味では前走の負けだけで評価を落とすのは危険だと私は思う。でも、不器用な感じは否めないし、フルゲートの競馬でどうかという感じはする。グリーンベルトがあるから大外からだと前との差をあまり縮めることができない気もするし、安定度という点で不安を感じた。
11番手△はダイワメジャーである。
ダービー卿CTで見事な復活を果たした。ハンデをかなり背負っていたことからしても力が違ったと評価していいと思う。とはいえ、さすがに相手が弱すぎたと私は思う。今回は一気にメンバーが強くなるだけに、前走の好走だけでは何とも言えない。走らせてみないと分からないので、もしかしたら圧勝するということもあるかもしれないが、個人的にはそれほど強い馬ではないのではないかと思っている。つまりはあまり魅力を感じていないということである。
あとは少し気になる馬を100円だけ押さえてみた。
まあ、こんなところです。

G1-安田記念

サイレントウィットネス
(騙6・コーツ58)
買い 香港で破竹の17連勝というとんでもない記録を作った馬である。香港のスプリントG1は総なめという状態であり、歴史的名馬といえる存在である。前走の香港チャンピオンズでは2着に敗れたが、速い流れを自ら作ってタイム差なしの2着だから負けてなお強しという内容だった。この内容であればマイルで距離が長いとはとても言えないし、グリーンベルトが出てきた今の東京コースであれば、逃げ切ってしまう可能性も十分だろう。最近は日本の馬が香港に挑戦しにいっても負けるケースが多いだけに香港のレベルの方が高いということかもしれない。
消し 速い流れを先行してそのまま押し切るというレーススタイルからすれば、やはりスプリンターと考えるべきではないか。東京マイルはスタミナのいるタフなコースなだけに、ハイペースで逃げて粘りきれるほど甘いものではない。それに前走2着に負けたことで、マイルでは絶対的に強いわけではないということを見せてしまった。日本への長距離輸送もあったわけだし日本の環境に慣れていないということもあるだろう。日本の馬場の適性も分からない。
ブリッシュラック
(騙6・モッセ58)
買い 前走の香港チャンピオンズで国際G1を制している。同厩のサイレントウィットネスが速い流れで逃げる展開を後方から差し切っており、マイル適性の高さを見せつけた。この内容であれば東京マイルはこの馬に合っているコースと言えそうだし、今回もサイレントウィットネスが逃げる展開であれば、同じような競馬が可能になる。日本の硬い馬場だとさらにこの馬の末脚が切れそうだし、国際G1勝ちの実力を再び見せつけることになるかもしれない。
消し 前走はサイレントウィットネスだけを目標にして走れば良かったが、今回はアウェイでの戦いになるだけに、前走と同じ先方でうまくいくとは限らない。前走はたまたまはまっただけという考え方もできるし、本当の意味で強いのかどうか分からない。日本への長距離輸送もあったわけだし日本の環境に慣れていないということもあるだろう。日本の馬場の適性も分からない。
ボウマンズクロッシング
(騙6・デルペ58)
買い 前走も香港チャンピオンズで4着しているのだから弱いとは言えない。香港競馬が日本よりもレベルが高いとすれば、この馬にだってチャンスはあるということになる。後方から差す競馬というタイプのようだから直線の長い東京コースはプラスといえそうだし、他の2頭よりも日本の馬場に適性が高いということもあるかもしれないわけで、実はこの馬が一番強かったということもあるかもしれない。
消し 香港でもそれほどの活躍はしていない馬なので、いくらなんでもこのレベルの馬に日本馬も負けるわけにはいかないだろう。それに仮に日本よりもレベルが高いにしても、香港でもっと活躍している馬が2頭いるのだから、この2頭を逆転するのはかなり難しいことになる。日本への長距離輸送もあったわけだし日本の環境に慣れていないということもあるだろう。日本の馬場の適性も分からない。
ダンスインザムード
(牝4・デザーモ56)
買い H16桜花賞1着、H16天皇賞秋2着、H16マイルCS2着など。 3歳秋の時点で天皇賞秋とマイルCSで2着しており、牡馬との比較でも対等以上の実力を見せつけており、このメンバー相手でもひけは取らないというか、実績上位といえる存在である。前走の京王杯は惨敗に終わったが、この馬は秋華賞でも敗れたように間隔が開くと、イレ込んで力を発揮できないタイプであり、そういう意味では前走の惨敗はいつものことと言える。叩かれるとガラッと変わる馬なので、今回は一変するはずである。これまでの実績からも距離延長はプラスと考えていいだろうし、鞍上がデザーモというのも心強い。マイルCSで先着を許したデュランダルが出走していない以上は、この馬にとっては負けられない一戦ともいえる。
消し 前走の京王杯で惨敗に終わっているというのは気になるところではある。休み明けはいつも走らないとはいえ、気分が乗らないと走れないことが証明されたわけでもあり、今回はしっかりと走れるという保障はない。ムラがあるというのは否めないだけに、安定度は期待できない。天皇賞秋、マイルCSともに2着ということで勝ちきれていないというのも気になるところで、なんというかいまいち勝負強さに欠ける感じがしてしまう。
スイープトウショウ
(牝4・池添56)
買い 秋華賞1着、オークス2着、チューリップ賞1着など。 昨年の牝馬クラシック戦線では、桜花賞で1人気、オークス2着、そして最後の秋華賞を勝つというように、常に主役という位置にいた。特に秋華賞では2着ヤマニンシュクルとは僅差だったものの、3着には5馬身以上離しており、現4歳牝馬では抜けた存在であることを証明している。そしてこの馬の魅力はなんといってもその鋭い決め手である。はまった時の破壊力は半端ではなく、牡馬相手でも十分に通用すると思われる。直線の長い東京コースはもちろんプラスだし、流れが速くなりそうというのもこの馬にはプラスとなる。休み明けを一叩きされたことで、大きく変わってきているはずで、その上積みはかなり大きい。
消し 昨年の牝馬クラシックで活躍したというのは凄いことではあるが、今回は牡馬相手となるだけに昨年の実績だけでは裏付けには厳しいものがある。エリザベス女王杯は5着に負けたことからしても、世代のレベルが低く、古馬相手では力不足という考え方もできる。桜花賞と阪神FSで敗れていることからすると、マイル戦は合ってないという考え方もできるし、後からしか競馬ができないタイプだから展開に左右されるというのも否めない。前走もオープン特別ということを考えれば負けすぎという感じがするし、一叩きされた上積みを考慮しても、G1で巻き返すというのはかなり厳しいのではないか。
バランスオブゲーム
(牡6・田中勝58)
買い H17中山記念1着、H15中山記念2着、H15毎日王冠1着、H15日経賞2着など。 一昨年の毎日王冠で、中団待機から直線で鋭い伸びを見せて、2着に0.4秒差離し圧勝を演じたことがある。しかもレコードのおまけつきで、そのスピード能力を見せつけた。昨年の安田記念でも3着という実績を持っており、G1で能力不足ということもない。今年も中山記念を勝ってその力が衰えていないところを見せているし、間隔が開いた方がいいタイプなのでローテーションも良い。そして何よりこの馬は東京コースでよく走る。先行することもできるし、中団からの競馬もできるタイプなので、展開も問わない。少し善戦マン的なタイプではあるが、G1で突き抜けても不思議ないだけの能力と実績は持っている。
消し G1での最高実績が昨年の安田記念3着であるが、この馬にとっては勝ちパターンのような流れで3着に負けただけに、これがこの馬の限界という感じはした。他のG1でも掲示板前後ばかりとG1では決め手不足で勝ちきれないところを露呈してしまっているし、G2までは勝てるがG1でも勝ちきれないという典型的なタイプではないか。年齢も1つ増えたことも考えると、昨年以上のパフォーマンスを期待するのはかなり難しいと思うし、 1800mがベストだと思われるので、マイルは少し短いと思う。
ローエングリン
(牡6・後藤58)
買い H17H15マイラーズC1着、H16毎日王冠2着、H15ジャックルマロワ賞2着、H15中山記念1着など。 前走のマイラーズCで勝っているのは大きい。もともとジャックルマロワ賞で2着、香港マイルで3着と世界でもレベルの高いG1で好走し、日本でも一昨年の安田記念で3着、3年前の宝塚記念で3着という実績を持っていたが、昨年あたりからG1でも着順を落とすケースが目立ち、ピークが過ぎたかもしれないと思われたし、ダートを試すなどして低迷していただけに、前走勝ったことでその能力が衰えていないことを証明した。歳をとって折り合えるようになったという考え方もでき、そうであれば過去2年よりもかえって結果を出せるかもしれない。今回はサイレントウィットネスがハイペースで逃げるだろうから、この馬にとってはちょうどいいペースになりそうだし、念願のG1制覇のチャンスは大きいといえる。
消し G1では勝ちきれないレースが続いており、G1級にはワンパンチ足りないという印象が強い。一昨年はそれなりのパフォーマンスを見せていたが、昨年あたりはなかなか勝ちきれず、何というか小さくまとまってしまっているというか、迫力がもう一つという感じだっただけに、ピークは過ぎたと考えていいのではないか。前走のマイラーズCは確かに勝ったが、スローの展開に恵まれた感じは否めない。今回はさらに相手が強くなるし、ペースが速くなるだろうから後ろからの馬が有利となりそうなだけに、決め手に欠けるこの馬としては厳しい戦いになるのではないか。
テレグノシス
(牡6・勝浦58)
買い H16毎日王冠1着、H16安田記念2着、H14NHKマイルC1着、H15京王杯SC1着など。 NHKマイルCを勝っているというG1実績ももちろんであるが、昨年の毎日王冠で1着、安田記念で2着、マイルCSで3着という結果を残しており、現役でもトップレベルの実力を間違いなく持っていると考えていいだろう。そして強い競馬を見せるのもいつも東京コースであり、東京コースだと半端でない強さを見せる。スローの展開でも最後方から差し切ってしまう瞬発力が武器であり、その破壊力は半端でない。前走の京王杯SCも前残りの展開を唯一3着に追い込んできて、その実力を見せている。距離延長の今回は当然に巻き返しということになるだろう。
消し 東京では確かに強いが、他のコースでは結果がいまいちということからすれば、実力が抜けているというレベルではなく、ちょっとしたことで凡走に終わる危険は大きいということになる。実際に一昨年の安田記念では惨敗に終わっているわけだし、もう一つ安定度という点で不安はある。追い込み一辺倒の脚質だから、どうしても展開に左右されるというのは否めないし、不器用だからちょっとした不利も大きく影響しそうだ。
アドマイヤマックス
(牡6・武豊58)
買い H17高松宮記念1着、H15富士S1着、H15安田記念2着など。 まずは前々走の高松宮記念を勝って念願のG1制覇を果たしていることを評価しないといけない。距離が1200mだったとはいえG1勝ちという実績は格上の存在ということになる。それに、少し歳をとった印象もあるが、G1を勝つくらいだから今がピークと考えるべきである。マイル戦も一昨年の安田記念でアグネスデジタルの2着という結果を残しているし、富士Sを圧勝した実績もあるわけだから、1200mよりもマイルの方が合っているという考え方もできる。さらに、高松宮記念もそうだったが、とにかく左回りだと強い競馬をする。特に東京コースで強いという印象が強い。鞍上も武豊だし、前走4着からの巻き返しの作戦をしっかりと考えているはずである。
消し 前走の京王杯SCで4着に負けたというのはけっこう痛い。高松宮記念を勝った勢いからすると、けっこうがっかりの走りだった。これまでも、強い競馬をしたあとにけっこう凡走したりすることがあるだけに、ムラのある安定度に欠けるタイプということなのかもしれない。1200m戦で勝ってしまったように、スプリント戦に慣れてしまい、距離延長に戸惑ったということもあるかもしれない。となれば、マイルでは以前のような走りはできないかもしれない。高松宮記念がピークだったという考え方もできるし、そうであれば調子は下降気味ということになる。
ハットトリック
(牡4・四位58)
買い H17東京新聞杯1着、H17京都金杯1着。 今年に入って京都金杯と東京新聞杯とマイル重賞を連勝した実績は高い評価が必要である。いずれも後方から直線だけの競馬で一気に差し切っており、この馬の末脚の破壊力は半端ではない。特に東京新聞杯では上がり32.9というとんでもない末脚を使って、スローの展開にもかかわらず他馬を一蹴してしまった。前走のマイラーズCでは9着に敗れたが、間隔が少し開いたし、4コーナーで挟まれる不利もあった。それでも上がりは34.1だったし、勝馬からは0.8秒しか離されなかった。それを考えれば、巻き返しは十分にあり得る。東京コースで3戦3勝というように、直線が長いのはこの馬には合っているし、前が速くなる展開もこの馬の味方となるだろう。
消し やはり前走のマイラーズCで9着というのは負けすぎという感じがする。理由はなんであれ敗れたことに変わりはないわけで、絶対的に強いというレベルではないと判断していいだろう。京都金杯、東京新聞杯ともにG3だからG3以上では通用しないということかもしれない。後ろから競馬する馬だから展開に左右されるというのも否めないし、武豊からの乗替もこの馬としては痛い。後ろからの競馬だろうからグリーンベルトを走れないというのも気になる。後ろからだと前走のように不利を受けるということもあるかもしれない。
ユートピア
(牡5・安藤勝58)
買い H16南部杯1着、H15ダービーGP1着など。 重賞勝ちはダートだけであるが、昨年の安田記念で4着していることからすれば、芝のレースはもちろんのこと、G1でも十分に通用するだけの能力は持っていることになる。ダート戦も含めマイル戦で強い競馬をするので距離はベストである。NHKマイルCでも4着しているから、東京コースとも相性は良さそうだ。少しムラのあるところはあるが、集中して走れば強い競馬を見せるタイプなだけに、今回も実力を出し切ることさえできれば上位にきても不思議はない。つかみどころのない馬というのは大舞台で一発かますものである。
消し 芝では1勝もできず、ダートでは重賞4勝ということからすれば明らかにダート適性の高い馬と言っていいと思う。確かに安田記念で4着だから芝適性が低いということはないとは思うが、それでも勝ったわけでも連対したわけでもない。今年は昨年よりも勢いがないし、さすがに昨年以上の走りを期待するのは難しいのではないか。先行して押し切るタイプで、決め手がいまいちという感じが強いので、それが芝では勝ちきれない要因だと思う。こういう脚質だから展開による一発も考えづらい。
ダイワメジャー
(牡4・柴田善58)
買い H17ダービー卿CT1着、H16皐月賞1着。 なんといっても皐月賞でクラシックを勝っているという実績はかなり凄いものである。このときのタイムが58秒台だったのだからけっこう強い競馬だった。その後はいまいちの競馬が続いたが、ノドの調子が悪いせいだったらしく、ノドの手術をして矯正した。その初戦となった前走のダービー卿CTで2着に2馬身差という強い競馬で復活の狼煙を上げた。ノドを治したことで本来の力を発揮できるようになったということだろうから、皐月賞を勝った実績からもG1の舞台での好走も十分に期待できる。ダービーで6着だったことからすれば、距離は2000mが限界で、マイルがベストのような感じもする。4歳という若さも魅力だし、本当の意味での復活を果たしそうだ。
消し 前走勝ったといってもしょせんG3である。ハンデ戦ということもあり、メンバーもそれほどでもなかったのは事実であり、あのメンバーに勝ったからといってG1の裏付けには厳しいものがあると思う。皐月賞は勝ったものの、その他のレースでは結果を残していないし、どうしても皐月賞がフロックだったのではという疑念は残ってしまう。今回は古馬のG1となるわけだし、メンバーも皐月賞の時よりも当然に強くなっている。先行タイプなので、速い流れに巻き込まれると直線では失速するということもありそうだ。
カンパニー
(牡4・福永58)
買い H17中山記念2着、H16京阪杯2着、H16ラジオたんぱ杯2着。 前々走の中山記念で2着したことでG2連対という実績は持っているのだからG1でも十分に通用すると判断すべきだろう。それにこの馬は京阪杯で上がり32秒台という驚異のタイムをたたき出しており、中山記念も上がり33.8、前走のマイラーズCも上がり33.4というように、上がり33秒台は当たり前という競馬を常にしている。これだけの決め手を持っているのはかなりの武器であり、G1でもまとめて差し切っても不思議ないといえる。それに今までは展開的に追い込みきれなかったが、流れの厳しいG1だとかえってレースがしやすいかもしれない。鞍上の福永騎手は今年のG1では絶好調だし、一発の魅力は十分である。
消し 重賞で3度2着しているのは悪いことではないが、勝ちきれないというのはやはり魅力としてはもう一つということになる。前走は4着に負けたわけだし、G2でこの結果だからG1でそれ以上を目指すのは厳しいのではないか。追い込み脚質なのでどうしても展開に左右されるし、G1だと前の馬もそうはばててはくれない。ミラクルアドマイヤ産駒という地味な血統というのもなんとなくG1級という感じがしない要因かもしれない。ベストは1800mという感じもするのでマイルは微妙に距離が短いのかもしれない。
アサクサデンエン
(牡6・藤田58)
買い H17京王杯SC1着。 前走の京王杯SCで念願の重賞制覇を果たした。それまでは後方から追い込みきれず3着4着に負けることが多かったが、前走は思いきった先行策をとり直線ではいつもどおりの末脚の切れを繰り出して2着以下を完封するという強い内容だった。これで好位からの競馬でも末脚が鈍らないことが証明されただけに、今回は展開に応じた競馬ができることになる。息の長い末脚を繰り出すことができるので東京コースも合っている。マイラーズCで3着という実績からもマイルで距離が長いということもない。勢いは感じるし、完全本格化した印象が強いだけに、一気にG1を制覇してしまうことも十分に考えられる。
消し 前走は確かに強かったが、直前に雨が降ったことで先行馬有利となっただけに、前走の走りだけでは何ともいえない部分が残る。1400mが良かったとすれば、マイルではまた勝ちきれないレースになるかもしれない。前走はうまく先行できたが、スタートに難のある馬なので今回は出遅れて後方からということも考えられる。相手も今回は本番だから本気モードでくるだろうし、やはりG2とG1はまったく違うレースであり、G1で実績のある馬に力の違いを見せつけられるかもしれない。
フジサイレンス
(牡5・五十嵐58)
買い H17谷川岳S1着。 前々走の谷川岳Sを勝ちきったのは評価できる。前走の京王杯SCも6着ならそれほど悪くはないし、ここにきての成長は感じるだけに、初めてのG1挑戦でもそこそこやれるのではないか。マイルで5連対だから距離延長はプラスという考え方もできるし、東京で3勝しているのでコース相性もなかなかである。こういうタイプは厳しいレースになっても大きくは崩れないことがあるし、しぶとく上位に食い込んでくる可能性もある。
消し 前走の京王杯SCで6着、それ以前のダービー卿CTでは8着に負けているだけに、オープン特別では好走できるが、重賞では通用しないタイプと言っていいかもしれない。かなり使い詰めできているので上積みは期待できないだろうし、いくら成長してきているといっても、G1で好走できるレベルまでを期待するのもつらいところだ。前々走の感じだとベストは1400mという感じもするし、逃げるとか追い込むというタイプでもないので、展開による一発も考えづらい。
オレハマッテルゼ
(牡5・蛯名58)
買い H17京王杯SC2着。 前走の京王杯SCで2着したというのは大きな実績である。前々走準オープンを勝ったばかりだったにもかかわらず別定G2で結果を出したのだからこの馬の成長力はかなりのものである。前々走はマイル戦で32秒台の時計を出しているので、距離延長が問題になるとも思えない。先行しての粘りが信条の馬であるが、厳しい流れの方がかえって折り合うようだし、先行馬なのでグリーンベルトが通れるというメリットもある。今の勢いと成長力ならG1でもチャンスはあるだろう。
消し 前走G2で2着というのは立派ではあるが、負けたというのもまた事実である。しかも、けっこう決定的な差だっただけにG1で巻き返すというのはかなり厳しいのではないか。先行馬有利の状況だったので、これがこの馬の限界という感じがしてしまうし、マイルとなると1400mよりもスタミナが要求されるだけに、後方からの馬の末脚が決まりやすくなるわけだし、距離延長も結果としてマイナスとなるのではないか。メンバーもさらに強化されるし、前走から上積みのある馬も多いだけに、2着を死守するだけでも大変だろう。
アルビレオ
(牡5・松永58)
買い H17岡部騎手引退記念1着、H17京都金杯2着。 前々走の岡部騎手引退記念レースで上がり33秒台の決め手を見せて見事に勝ちきった。京都金杯もハットトリックとタイム差なしの勝負をしているし、別定G2の中山記念でも3着していることからすれば、G1でもまったく通用しないレベルではないだろう。前走のマイラーズCは8着に負けたとはいえ、上がり33.9では走っているのだから展開が合わなかったとしか言いようがない。直線の長い東京コースは合っていると思うし、前が速くなりそうなのもこの馬にはプラスになるだろう。一発かますということも十分に考えられる。
消し マイラーズC8着、中山記念3着、東京新聞杯5着、京都金杯2着と悪いというほどの成績ではないが、G1で好走しようというのであれば1つくらいは勝ちきってほしいところである。そういう意味ではG1では力不足と言っていいのではないか。前走のマイラーズCで8着というのは負けすぎという感じがするし、勢いとしてもどうだろうか。後ろからの競馬が基本の馬なので展開に左右されるというのも否めないし、決め手勝負となってもこのメンバーだともっと切れる馬がいるだけにどうだろうか。東京新聞杯で5着ということからすれば、直線の長いコースは意外に得意ではないのかもしれない。
サイドワインダー
(牡7・内田博58)
買い H16京都金杯2着、H15富士S2着、H15京都金杯1着など。 一昨年のマイルCSで1人気に推されたほどの馬である。重賞勝ちは1度だけであるが、幾度となく切れ味鋭い末脚で強烈な追い込みを見せていた。その瞬発力はかなりのものであり、一瞬で全馬を抜き去ることも可能であろう。トニービン産駒ということを考えても直線の長い東京コースは合っているだろうし、今回は速い流れとなりそうだからこの馬向きの展開になりそうだ。1年以上の休み明けとなるが、休み明けだから走らないと決まっているわけではない。初戦から全開で走れる馬もいるわけだし、いきなりその実力を見せつけるかもしれない。
消し まずは1年以上の休み明けというのは大きな不安と言わざる得ない。どんなに実力があっても1年以上の休み明けでG1で好走するなんて確率的にはかなり低いものである。しかも、こういう場合は過去にG1実績がある場合が多いことからすれば、G1で掲示板にも載っていないこの馬が休み明けでG1で好走するというのはあまりに難しいということになる。重賞勝ちが京都記念だけというのは実績としては寂しいものだし、追い込みしかできない不器用な脚質から安定度も期待できない。年齢的にもけっこうきているし、ここでの一発はさすがに期待しづらい。

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