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G2-アメリカJCCの反省

時間の都合上簡単にさせていただきます。
レース
シルクフェイマスが逃げるという予想外の展開となり、他をかなり引き離していたので、「けっこう速い流れだろうから直線で失速するな」と思って見ていたら、1000m通過が61秒台というアナウンサーの声を聞いて耳を疑った。決して速いペースではないのに、これだけ引き離せばもともと地力のあるシルクフェイマスがばてるわけがない。いくら何でも他の馬の位置取りが後ろ過ぎた。これでは後ろからの馬が差せるわけがない。先行した2頭のワンツーは当然のことである。低調なメンバー構成を象徴するような低レベルのレースだったように感じた。
馬券
今回私はかなり悩んで馬券の決断をしたが、その際に2つの大きな決断をした。1つはフサイチアウステルの取捨である。中山金杯では明け3歳馬が総崩れだったこともあったし、フサイチは重賞未勝利ということから、私はまだ古馬では通用しないのではないかと考えて、最終的に軽視した。2つめはシルクフェイマスの取捨である。こちらは本当に最後の最後まで悩んだ。何せ実績的には他を圧倒しており、良馬場であれば「力が違う」と思っていたからである。しかし、この馬は道悪は大の苦手であり、これまでも少しでも馬場が悪化するとまともに走らないことが多々あっただけに、今回もさすがに凡走に終わるのではないかという気持ちが強くなり、最終的に軽視してしまったのである。そうしたら結果はこの2頭のワンツーだから、私としては「参りました」としか言いようがない。特にシルクフェイマスを信用できなかったことに悔いが残る。こういうパターンは昨年のスランプの時に似ているだけに、すごく嫌な感じになってしまった。今年はまだ貯金があるが、早く立て直さないと借金生活にすぐに戻ってしまうかもしれない。
シルクフェイマス
この馬の気性からいってスローで折り合うのは難しかったかもしれないので、「逃げる」という柴田善騎手の判断が最大の勝因だとは思う。馬場は稍重だったので、これがこの馬の本当の力ではないだろうが、あれだけ楽に逃げられたことで、苦手の馬場でも何とかなったということだと思う。ただ、今回は相手関係と展開に恵まれたと思うだけに、これで復活というのは危険だと思う。次にどんな走りをするのかがキーになるだろう。
フサイチアウステル
最後はよく詰めてきたが、さすがに前半に離されすぎた。なんでもっと追いかけなかったのかと思うが、もしかしたら少し掛かっていたのかもしれない。それで折り合いに専念している間に差をつけられたということではないか。でもまあ、ここで2着なら合格点はあげないといけないだろう。ただ、レースレベルが高かったとは思えないだけに、この馬も次のレースが重要になるだろう。
ハイアーゲーム
この馬はかなり不運だったと思う。ゲートが悪く最後方からの競馬になってしまい、そしたらスローなのにシルクフェイマスをどの馬も追いかけず、この馬は後方でじっとしているしかないという最悪の展開となってしまった。それで3着なら立派なものである。この馬もかなり復調してきていると思っていいのではないか。次のレースでは期待したい。
グラスボンバー
堅実であるのは悪いことではないが、やはり実力はG3級ということだと思う。上位3頭はG1で掲示板に載っているわけだから、この馬にはそこまでの力はなかったということになる。展開も向かなかったとは思うが、もう少し前で競馬ができる器用さがあれば問題なかったわけで、そういう意味でもまだまだである。それに年齢的なことを考えると、これからさらに成長するということも考えづらい。G3はともかくG2では苦しい戦いが続くかもしれない。
予想と見解 好材料と不安材料

参考
G2-アメリカJCCの予想
結論

◎ユキノサンロイヤル
 ○オペラシチー
 ▲ハイアーゲーム
 ×コスモインペリアル
 △グラスボンバー
  △フサイチアウステル
  ☆シルクフェイマス

買い目(馬連) 合計6,600円
  BOX--3,6,8,9,10(各500円)小計5,000円
  軸3--4,7(各500円)小計1,000円
  軸7--9,10(各300円)小計600円
にへいの見解
いろいろと多忙のため簡単にさせていただきます。
まずは私がこのメンバーをみてポテンシャルの順位をつけるとすれば次のように考える。
 1シルクフェイマス
 2オペラシチー
 3ハイアーゲーム
 4グラスボンバー
 5ユキノサンロイヤル
 6フサイチアウステル
 7コスモインペリアル
まあ、普通であれば予想の印もこの順番でつければいいのであるが、シルク、オペラ、ハイアーは近走の結果がいまいちで信用しづらい。となるとグラスを本命◎にするしかなくなるが、なんか押し出された1人気という感じで、こういう人気馬から勝負するのもどうかという感じがしてしまう。そして、最も問題なのがフサイチの判断である。この馬のポテンシャルが本当はどのくらいなのかは走らせてみないと分からないというのが正直なところである。グラスよりも上ということも考えられるし、コスモよりも下ということも考えられ、走らせてみないと分からない状況であり、この馬の取捨が最も大きなポイントと言っていいと思う。しかも、土曜の雪で馬場が微妙な状況ということもあり、ポテンシャルの低い馬もチャンスが出てきたのも事実である。馬場状態がどこまで回復するのかも分からないので、本当ならスタートぎりぎりまで悩んでいたいところであるが、そうもいかないので一応は決断したが、正直自信はあまりない。とりあえず、馬場は回復しないことを前提に予想をたてた。
本命◎はユキノサンロイヤルである
道悪を気にしないうえに、重賞実績もあるとなれば、この馬が好走するチャンスは十分だと私は思う。特に馬場状態が悪くなれば、ポテンシャルの高い馬が苦しむだけに、この馬としてはかなり有利になると思う。前走の中山金杯は11着だったが、休み明けということを考えれば仕方ない。一叩きされた上積みは見込めると思うし、距離延長もプラスだろう。明け9歳という年齢は気になったが、人気がないということも考慮して思い切ってこの馬を頭に持ってきてみた。ちょっと冒険しすぎかなとは思ったが、そこそこ頑張ってくれると思っている。
対抗○はオペラシチーである。
順番でいけばシルクであるが、シルクは道悪は大の苦手なのでこの馬を上位に評価した。近走はいまいちであるが、主戦佐藤哲騎手に替わることで、走りが一変すると私は思っている。道悪が少し不安というか、どちらかというと苦手のような気もするが、血統的には問題ないような気もするので、なんとかこなせると判断してこの評価にした。なんとか頑張ってほしい。
単穴▲はハイアーゲームである。
ダービーでキングカメハメハとハーツクライと好勝負していたことを考えれば、この馬のポテンシャルもかなりのものである。その後は結果がいまいちというのがかなり気になるが、カシオペアSで先行してきっかけは掴んだ。道悪はたぶん大丈夫だと思うし、今回も先行するようであれば、しぶとく粘りきるような気はしている。ただ、スタートが悪いので本当に先行できるかどうかは分からないし、右回りだとやはり不安は小さくはない。
4番手×はコスモインペリアルである。
弥生賞3着という実績もあるように、ポテンシャルはそこそこだと思う。この馬はそれなりにばてずに伸びるのであるが、瞬発力がいまいちというか、前の馬を抜き去るというところまでいかない。なので、道悪というのはこの馬には大きなプラスとなるはずである。時計がかかる馬場では、こういうしぶとい差し馬が活躍する時があるだけに、今回はけっこう面白い存在だと思う。さすがに別定G2では荷が重いような気はするが、人気がないので狙ってみた。
5番手△はグラスボンバーである。
前々走重賞を勝ち、前走は有馬記念で9着と調子はかなり良いというか、勢いは感じる。しかも道悪を気にしないというのだから今回のレースでは最もマイナス要素が少ないということになる。そういう意味では1人気というのは当然のこととは思う。私もこの馬から勝負するのが無難だとは思ったが、「無難」というのがかなり気になった。ポテンシャル的にはさらに上の馬がいるわけだし、1人気だと勝浦騎手もプレッシャーを感じて平常心で騎乗できないのではないか、という不安もあって、1人気を本命◎にしないのであれば、あまり高い評価はできないということで、この順番にした。
6番手△はフサイチアウステルである。
前述したように実力が未知数であり、私も何とも言えない。こういう場合は私はとりあえずは高い評価をしないで様子をみることにしている。人気がなければ、もう少し押さえ馬券を買うのであるが、ここまで人気になっていると馬券を買ってもそれほど得はない。軽視した以上は、ほとんど「消し」という判断をするしかない。ユキノとの組み合わせはオッズがそれなりなので馬券は押さえるが、この馬が好走したら「恐れ入りました」と言うしかない。
7番手☆はシルクフェイマスである。
ポテンシャルは一番だと私は思っているので、思い切って本命◎にしようと思っていた。朝の時点で稍重なら3時には良に回復するのではないか、ということも考えたが、気温はあまり上がらないみたいだし、雪も少し残っているようなので、良に回復しても緩い馬場のままではないかと思って、道悪競馬という判断をした。そうなると、道悪はまったくダメというタイプなだけに、この馬はいらない、ということになる。でもまあ、良まで回復するなら、もしかしたらということはあるし、ポテンシャルの高い馬同士で決まるとなると悔いが残るので、そこらへんを考慮して少しだけ押さえ馬券も買うことにした。
そのほかの3頭も道悪になったことでチャンスが出てきたとは思うが、さすがに能力不足だと私は思う。押さえ馬券もいらないという判断をした。
まあ、こんなところです。

G2-アメリカJCC

オペラシチー
(牡5・佐藤哲57)
買い H17目黒記念1着。 昨年はハンデ56.5kgで目黒記念を制した。斤量をそれなりに背負っていたことを考えれば、力の違いを見せつけたと言っていいと思う。そもそも菊花賞で3着という実績も持っており、G1級の能力は十分にあると言っていい。前走の有馬記念はさすがに相手が強すぎたといえるので惨敗もやむ得ないし、前々走の京阪杯は長距離で結果を出しているこの馬としては距離が短すぎた。今回は別定G2で相手のレベルも有馬記念に比べれば一気に落ちるわけだし、距離の2200mも悪くない。自分の力を出し切ることができれば、結果も当然についてくるということになるだろう。
消し 相手が強かったとはいえ有馬記念で14着というのはどうなのだろうか。ちょっと負けすぎな感じはする。その前の京阪杯もG3ということを考えれば、たとえ距離が短かかったにしてももう少し頑張ってほしかった気もする。結局のところスランプに陥っていて力を出し切れない状態ということではないか。こういう場合はいきなり一変するというよりは、徐々に良くなるということの方が多いと思う。暑い時期に結果を出しているという印象も強いし、前走と同じように力を出し切れずに終わるということになるのではないか。
グラスボンバー
(牡6・勝浦57)
買い H17福島記念1着、H17オールカマー2着、H17新潟記念2着。 前々走の福島記念で念願の重賞制覇を果たしている。それなりにメンバーが揃った新潟記念とオールカマーで2着と惜しいレースが続いた後だっただけに、裏開催の重賞ではさすがに力が違ったと評価していいと思う。実際、レース内容も4コーナーで先頭に立つ積極的な競馬で2着に1馬身差という強いものだった。前走の有馬記念は9着に敗れたが、さすがに相手が強すぎただけにそれほど気にしなくていいだろう。中山2200mはオールカマーで好走しているので適性は高いといえるし、メンバーも別定G2にしては小粒なだけに、今回はけっこうチャンスといえそうだ。
消し 前走の有馬記念9着であるが、いくらG1とはいえ少し負けすぎという感じもするというか、別定G2を勝つつもりならばもう少し頑張ってほしかった気もする。前々走の福島記念はきっちりと勝っているとはいえ、しょせんローカル重賞だけに別定G2の裏付けにはちょっと物足りない感じもする。夏から秋にかけて今までにない活躍をしたので、そろそろ疲れが出る頃ともいえ、有馬記念9着もそういう影響があったのかもしれない。オールカマーと新潟記念では2着に負けていることからすると、決め手がもう一つというか、勝負弱いところが見受けられるだけに、今回も好走はするが、馬券圏内には届かないということもありそうだ。
コスモインペリアル
(牡6・バルジュ57)
買い 2歳時にはオープン特別の芙蓉SといちょうSを連勝した馬である。2歳時とはいえオープンを連勝するのだからポテンシャルはかなりのものである。弥生賞で3着という実績も持っているし、クラシックは3戦とも走っており重賞経験もかなりのものである。前走のクリスマスCで3着に負けたが、1年以上の休み明けでこれだけ走れば上出来だろう。一叩きされた上積みは当然に大きいし、別定G2といってもこの程度のメンバー構成であれば、流れ一つで何とかなるのではないか。道悪になれば実績のある馬との差はさらに縮まるかもしれない。
消し しょせん前走準オープンで負けている馬である。しかも勝ち馬から0.5秒も離されている。いくら1年以上の休み明けだったとはいえ、別定G2で好走するつもりであれば、もう少し頑張ってほしいところである。オープンを連勝したといっても2歳時の話だし、古馬オープンでは掲示板にも載れなかったのだから古馬重賞では実力的に通用しないということになるのではないか。距離実績も1600〜1800mで結果を出すことが多いので、2200mは少し長いかもしれない。
シェイクマイハート
(牡6・木幡57)
買い 3走前の準オープンを勝ってオープン入りした。休み明けでいきなり準オープンを勝つのだからこの馬のポテンシャルはかなりのものである。前走の中山金杯と前々走の中日新聞杯は惨敗に終わっているが、力を出し切っての結果とは思えない。重賞も3度目となるし、そろそろ慣れてきてもいいだけに、今度は力を出し切ってくれるのではないか。今回は強力な先行馬がいないので、準オープンを勝った時のようにマイペースの逃げに持ち込むことも可能だろう。そうなれば、別定G2といってもけっこう低調なメンバー構成だけに、そのまま押し切るということも十分に考えられる。
消し 前走の中山金杯で10着、前々走の中日新聞杯で15着というのはさすがに負けすぎだろう。重賞を2戦続けて惨敗したのだから、重賞では実力不足と判断していいだろう。特に前走はそれなりに自分の競馬はできたようなので、それで10着というのは力の限界と考えるのが自然ということになる。今回はもしかしたら単騎逃げということも考えられるが、重賞で逃げ切るというのはけっこう難しいものである。少頭数ということを考えれば、差馬も位置取りはそんなには後ろにはならないだろうし、最終的には決め手の違いを見せつけられるのではないか。
シルクフェイマス
(牡7・柴田善57)
買い H16宝塚記念2着、H16京都記念1着、H16日経新春杯1着。 一昨年は天皇賞春3着、宝塚記念2着、有馬記念3着とG1で堅実な走りを見せ、しかもこのとき先着を許したのはタップダンスシチーとゼンノロブロイだけというのだから、この馬のポテンシャルがG1級であることは明白である。昨年はこの馬らしい走りが見られなかったが、強いメンバーが揃った金鯱賞では3着と好走しているので、能力が落ちているとは思えない。前走の京都金杯は7着に敗れているが、休み明けで久々のマイル戦だったことを考えればやむ得ない結果といえる。一叩きされた上積みは大きいだろうし、距離延長も大きなプラスである。メンバーもこれまでG1で戦ってきたメンツと比べるとかなり恵まれたといえるし、さすがにこのレベルであれば負けるわけにはいかないのではないか。
消し 一昨年はすばらしい走りを見せてくれたが、昨年はそれが嘘のように凡走ばかりだった。急成長を遂げた馬というのはピークが短いということもあり、この馬もピークが過ぎたということかもしれない。前走の京都金杯も休み明けでマイル戦だったとはいえ、ペースを考えればちょっと負けすぎという感じを受けた。復調まではまだまだ時間がかかるという感じもしただけに、ここでの復活を期待するのは難しいかもしれない。そういう意味では、過去の実績が凄いということで高い評価をするのはけっこう危険かもしれない。決め手が鋭いというタイプでもないので、それなりに頑張っても決め手のある馬に脚をすくわれるということもあり得る。
ソウゴン
(牡7・北村宏57)
買い ラジオたんぱ賞を積極的なレース運びで3着したことがあり、いちおう重賞で結果を出したことはある。以前は先行して結果を出していたが、最近は後ろからの競馬をするようになってきて、徐々に慣れてきたようには感じる。とはいえ、このメンバーなら思い切って逃げた方が味が出るかもしれず、そのまま押し切るということもあるかもしれない。距離延長は大きなプラスだし、競馬は何が起きるか分からない。道悪になるなど他の馬が苦しむようだとこの馬だって分からない。
消し まあ重賞で3着といってもレベルの低い3歳限定のローカル重賞だったわけだし、その後準オープンで足踏みしていることからしても古馬の重賞で通用する器とは思えない。特に最近は準オープンでも掲示板に載れないレースが続いているし、年齢的な衰えもみえるだけに、ここでの巻き返しはあまりに難しいと言わざる得ない。常識的に考えて、この実績で別定G2で好走するというのは奇跡に近い。
ニシノサブライム
(牡7・柴山57)
買い オープン特別ではメトロポリタンSで5着、札幌日経オープンで4着、白富士S6着とそこそこの走りはみせている。2200m以上で実績のある馬なので距離は合っていると思う。休み明けを2度叩かれて徐々に調子を上げているのは感じる。先行してしぶとい競馬をするタイプなので、道悪になればチャンスはあるかもしれない。メンバー的にも絶対的といえるほどの馬はいないし、流れ一つで台頭してくることも可能かもしれない。
消し 重賞では目黒記念12着、アルゼンチン共和国杯11着、中日新聞杯8着、アメリカJCC10着と掲示板にすら載ったことがないのだから、重賞では実力不足と判断していいのではないか。特にハンデ戦でも勝負にならなかったというのが大きな問題であり、別定G2で巻き返せるとは考えづらい。道悪になればプラスにはなるだろうが、さすがに重賞となると相手の決め手が凄いだけに、この馬の決め手では粘りきれないのではないか。
ハイアーゲーム
(牡5・内田博57)
買い H16青葉賞1着。 一昨年のダービーでは3着に負けたものの、キングカメハメハに早めに競りかけるという積極的な競馬での3着だから内容としては高く評価していい。結果としてハーツクライに差されたが、もう少しじっくりと乗っていれば2着は楽に確保できたと思われるだけに、能力はG1級だと考えていいだろう。その後はスランプに陥ったが、前々走のカシオペアSでまさかの先行策で3着に頑張った。あの走りからすると先行した方が力を出せるのかもしれない。今回も思い切ったレースをするつもりのようだし、この程度のメンバー構成であれば、地力で勝ちきっても不思議ないはずだ。
消し ダービーまでは良かったが、その後はこれといった結果を残していない。ということは、3歳春から成長していない、あるいは、古馬で通用するだけの実力がないということではないか。前々走のカシオペアSで3着といっても、オープン特別で3着というのは高い評価はできないし、スローで逃げて差されているという内容もどうなのだろうか。東京コースで成績が良いことからして、この馬は典型的なサウスポーと思われるので、右回りというのにも不安が残る。2桁着順が多いので安定度も期待できないし、ゲートがいまいちというのも気になるところだ。
フサイチアウステル
(牡4・藤田57)
買い H17セントライト記念2着。 前走の菊花賞で5着とがんばった。G1で掲示板を確保したのだから別定G2で能力不足ということはないだろう。実際、別定G2のセントライト記念で2着した実績も持っており、実績としては上位ランクである。中山2200mはセントライト記念と同じ条件だから適性はかなり高いと考えられるし、先行して抜け出すという競馬を得意としているので安定度の高さも魅力といえる。明け4歳という若さも魅力であり、この馬自身さらに大きく成長していることも期待できる。主戦藤田騎手がわざわざ東上することからも勝ちにきていると見るべきだろう。
消し 前走の菊花賞で5着といっても上位陣には決定的な差をつけられているだけに、それほど高い評価はしない方がいいのではないか。セントライト記念も3歳限定にもかかわらず負けているわけだし、このとき勝ったキングストレイルはその後は凡走が続いているわけだから、レースレベルが低かったということではないか。菊花賞後は短期放牧に出されていたようなので、万全の状態に仕上がっているかどうか不安があるし、初めての古馬重賞挑戦となるわけだから本当に通用するかどうかという不安は小さくはない。堅実ではあるが、決め手に欠ける感じもするので、4着5着までということもあるのではないか。
ユキノサンロイヤル
(牡9・小野57)
買い H17日経賞1着。 別定G2の日経賞を勝っているというのは大きな実績である。今回も同じ別定G2だから当然に通用すると考えるべきである。この年齢で過去最高の実績を残すのだから超晩成型と言っていいわけで、そういう意味では明け9歳という年齢も気にすることはないだろう。中山コースで特に強い印象があるし、1800mで6連対で日経賞を勝っているのだから距離2200mがダメということもあり得ない。前走の中山金杯は惨敗に終わったが、休み明けだったことを考えれば仕方ない。もともとこちらを狙っていたという考え方もでき、一叩きされた上積みを考えれば、今回は一変するということも十分に考えられる。
消し 日経賞を勝っているとはいえ、メンバー的にはそれほどでもなかっただけに別定G2を勝っているというだけで高い評価をするのは危険である。七夕賞では7着に負けているし、オープン特別の白富士Sでも3着に負けるなど、重賞オープンで勝ちきれないレースが多く、なんというか能力が高いという感じはあまり受けない。それに明けて9歳という年齢であり、年齢的な衰えもあるはずだ。一叩きで一変するというよりは、叩かれながら徐々に調子を上げるタイプという感じもする。前走よりは走りが良くなるにしても、前走よりもメンバーは強くなるわけだし、前走以上に苦戦するという考え方もできる。

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