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G2-オールカマーの反省

時間の都合上簡単にさせていただきます。
全体の感想(レース・馬券など)
6頭の勝負と予想して、そのうちの5頭が掲示板を占めたのだからそこまでは間違っていなかったことになる。(これだけの実力差があれば誰でも分かることであるが・・・)問題はその6頭の選択である。私は夏の勢いを買ってヴィータローザとスウィフトカレントで勝負したが、結果はごらんのとおり、G1やG2で実績のある格上の馬が貫禄を見せつけた。展開も速くなると予想していたが、結局はスローになったし、いろんな意味で完敗といえる内容だった。先行馬が揃うと流れが速くなると考えてしまうが、「逃げる馬がいるから今回はゆっくり行こう」とみんなが考えていると、みんながスタートから抑えてしまい、意外にスローになってしまうことも少なくはない。もちろん、その逆もあって、先行馬がいないと「じゃあ逃げてみようか」と考える馬が数頭出てきて、結果的にハイペースになることもある。予想する方としては、どちらの流れになっても対応できるようにという予想は難しく、どちらかにやまをはるしかないのであるが、今回は見事にはずれてしまった。まあ、6頭の勝負とわかりきっていたので、きっちりと的中させておきたかったが、こういうレースでもかすりもしないというのだから、私の予想の方向性はかなり狂ってきているといえる。
バランスオブゲーム
道悪の中山記念や宝塚記念では結果を出していたものの、安田記念では惨敗に終わっていただけに、そろそろ年齢的な衰えがあると思っていたが、これだけの走りができるのだから本当に恐れ入る。少しズブくなってきたのか、最近はかえって2000m前後の距離の方がいいのかもしれない。これまでにG2を5勝している実績を考えれば、今回の結果も別に驚くこともないし、ディープインパクトもハーツクライもいない今年の天皇賞であれば、けっこうチャンスはあるのではないかと思えてくる。
コスモバルク
この馬もずいぶんと気性的に成長したのは感じた。スタートがいまいちだったせいもあるとは思うが、以前であれば途中から掛かって先頭に立とうかというところまで行ってしまったものだが、それを後方で我慢したのだから気性的な成長を認めていいと思う。最後もハナ差まで詰め寄っているし内容としては評価していいと思う。でも、勝ちきれなかったのも事実である。天皇賞秋を勝つつもりなら、このレベルなら勝ちきりたいところである。気性的な成長はあるものの、以前の強さも影を潜めたということもあるかもしれない。
ディアデラノビア
牡馬の別定G2で僅差の3着なら高く評価していいだろう。距離も問題なかったし、休み明けでこれだけ走るのだから、エリザベス女王杯でもかなり期待していいのではないか。この馬にとっては価値ある挑戦だったといえる。
エアシェイディ
後藤騎手はときどき決め打ちをする時がある。スローだと思えば、差し馬を先行させたり、ハイペースだと思えば先行馬を後方に控えさせたりという感じである。今回は速い流れだと読み、先行馬のこの馬を後方待機させてしまった。ところがまさかのスローペースとなってしまい、決め手のないこの馬にとっては厳しい展開になってしまった。着差を考えれば、いつものように先行していれば何とかなったのではないかと思えてしまう。まあ、思いきった作戦が後藤騎手の良さであり、裏目に出ることもあるのは仕方ないことである。本当に決め手のない馬だから先行していたからといって着順を上げていたかどうかは分からないけど。
スウィフトカレント
後方からしか競馬ができないので、どうしても展開に左右されてしまう。大きなレースでの実績ももう一つということもあるし、私は過大に評価しすぎたかもしれない。それでもよく詰めてはきているし、いつか大きなレースで結果を出すこともあると考えていいだろう。
予想と見解 好材料と不安材料

参考
G2-オールカマーの予想
結論

◎ヴィータローザ
○スウィフトカレント
 ▲ディアデラノビア
 ×コスモバルク
  △バランスオブゲーム
  △エアシェイディ

買い目(3連複) 合計6,000円
  固定1-3---4,10(各2,000円)小計4,000円
  固定1-3---5,14(各1,000円)小計2,000円

にへいの見解
今回は6頭の勝負だと思っている。競馬は何が起きるか分からないのでもちろん100%の自信があるわけではないが、私の常識で考えれば次の6頭が1〜3着を独占する可能性が高いと思う。その6頭とはヴィータローザ、スウィフトカレント、コスモバルク、バランスオブゲーム、ディアデラノビア、エアシェイディである。実績からいっても他の9頭が馬券に絡んでくるというのは難しいと思っており、あとはこの6頭でどのように馬券を買うかだけである。
 本命◎はヴィータローザである
 この馬にしてはめずらしく小倉記念、新潟記念と連続で好走した。もともと能力の高い馬ではあるが、ムラのある馬だけに、2戦連続で好走するというのはちょっと驚きである。私が思うに上村騎手との相性が良いということか、気性的に成長してきたということだと思う。だとすれば、今回も当然に強い競馬をしてくれると思っている。ここ2戦勝っているわけではないので、あまり高い評価するのもどうかというのもあるし、上村騎手で勝ちきれるのかという不安も確かにあるが、今回はこの馬の勢いを信じることにした。
 対抗○はスウィフトカレントである
 小倉記念を勝ち、新潟記念でも4着とここ2戦結果を出している。前走の新潟記念で4着というのはちょっと物足りない感じもしたが、荒れたインコースを通っていたことを考えれば、ヴィータローザとはそれほど差はないと思う。それに、今回はけっこう速い流れになると思われるので、この馬の末脚が生きると思う。小倉で差し切っているように、直線が短いコースで瞬間的に差す方が合っているという感じもするし、とにかくこの馬の安定した末脚はそれなりに信用していいと思う。評価としては2番目にしたが、気持ちとしては甲乙つけがたいというのが本音である。夏に結果を残した2頭の勢いを買うということで、今回は思い切ってこの2頭を固定した3連複で勝負する。
 単穴▲はディアデラノビアである
 残る4頭のうち3頭が先行馬である。流れが速くなりそうということを考えれば、できれば後方から競馬する馬を選択したい。となれば、3番手として選択するのは当然にこの馬ということになる。ずっとマイル前後で走っていた馬だし、牝馬だし、休み明けということもあるので、不安はけっこう大きいというのは分かっているが、それでも末脚が鋭いというのは確かであるし、オークス3着という実績から距離だって克服可能かもしれない。そしてやっぱり差しが決まりそうな展開が最も魅力である。配当的に最も高いということもあるが、この馬の末脚に賭けてみる。
 4番手×はコスモバルクである
 残る3頭のうち次に選択するとすれば私はこの馬になる。なんといってもジャパンCで2着しているという実績はここではNo.1である。ポテンシャルはたぶんメンバー1である。問題はやはりその激しい気性であり、そのために何度も惨敗を喫しているという安定度のなさである。そういう意味では今回も惨敗する可能性は十分にあるとは思う。でも、スタミナがありスピードもあるタイプだけに、先行しても粘りきれるだけの強さを持っているのはこの馬だと思う。他の2頭に比べれば私はこの馬の方に魅力を感じる。
 5番手△はエアシェイディである
 この馬の判断はけっこう難しい。重賞で何度も好走しているように能力は高いし、大きく負けたことがない安定度が魅力である。しかし、未だに重賞を勝てないように決め手の甘さがこの馬の問題である。先行してどこまで粘れるかの勝負になるだろうが、重賞を勝っているメンバーの決め手にどこまで太刀打ちできるか不安は大きい。少なくても掲示板は外さないとは思うが、3着以内に食い込めるかどうかが判断の難しいところである。他の実績馬が力を出し切れないようだと当然に3着以内に入ってくるということになると思うだけに、もっと高い評価にしておいた方がいいかもしれないが、別定G2戦だけに重賞ウイナーがきっちりと力を出し切ると私は判断して、この馬は押さえにまわした。
 6番手△はバランスオブゲームである
 別定G2を何度も勝っている強者である。宝塚記念でも3着にきているし、ここでは実績としては上位ということになる。そういう馬をここまで評価を落としていいものかと思うが、今年の好走は道悪ばかりというのが気になった。良馬場の決め手勝負だとそれほど強さを発揮できないのではないかという考えもあって、私としては不安の方が大きい。距離2200mもこの馬には長い感じがするし、意外に大きく負けるのではないか、とも思っている。この程度のメンバーであれば、きっちりと勝ちきるような気もするが、なんとなく今回はこの馬の番ではないような気がしてこの評価にした。

G2-オールカマー

アルファフォーレス
(牡6・松岡57)
ダートではあるが、ダイオライト記念3着、東海S3着、ブリリアントS2着という実績は持っている。芝は初めてとなるが、サンデーサイレンス産駒ということを考えれば、芝の方が適性が高く、今まで見せたことのないような快走を見せる、ということもあるかもしれない。素質馬を多数扱う森厩舎の馬であるし、何か考えがあっての挑戦なのだろう。大きな変わり身を期待するというのも面白いとは思う。とはいえ、ダートでしか走ったことがない馬がいきなり別定G2に出走してきて好走するなんて一般的には考えづらいことである。ダートで連勝している馬が「今の勢いなら」という感じで、挑戦してくるならともかく、ダートで頭打ちだから条件を変えてみるという感じがするだけに、馬券を買う方としては魅力が薄い。芝は未知数ということは確かではあるが、こういう状況で結果を出した馬は私の記憶にはない。
ヴィータローザ
(牡6・上村57)
H18中山金杯1着、H18小倉記念2着、H17金鯱賞2着、H15セントライト記念1着など。 今年の中山金杯で久々に重賞を勝っていることももちろんそうであるが、それよりも今年の夏は小倉記念で2着、新潟記念でも3着と重いハンデを背負わされたにもかかわらず好走していることの方が好感が持てる。調子の良さは伝わってくるし勢いももちろん感じる。ムラのある馬が2戦続けて好走したというのも良い材料である。中山コースは重賞2勝の相性の良いコースだし、ハンデ戦から別定戦になるのもプラスである。G2といっても少しレベルは落ちる感じもするだけに、この馬で能力が足りないということもないだろう。斤量が同じであれば力が1枚上というところを見せつけたいところではないか。しかし、小倉記念、新潟記念ともに勝っているわけではない。ということは「力が違う」というほどのレベルではないということになる。それにこの馬は新潟大賞典で12着に負けているように、ムラがあって、好走する時とそうでない時の格差が大きいのも問題である。前走で好走しているからといって次も好走するわけではないというのが頭の痛いところである。夏場を使われていたので、そろそろ調子が落ちてくる頃という考え方もできる。
ウインジェネラーレ
(牡6・勝浦57)
H16日経賞1着、H16AJC杯2着。
別定G2の日経賞を勝っているというのは当然に大きな実績である。しかも、このときの2着はゼンノロブロイであり、後にG1を3連勝する馬に勝っているのだからこの馬のポテンシャルもかなり高いということになる。とはいえ、1年3ヶ月ぶりという休み明けはあまりに問題だろう。これだけ長期に休んでいて、いきなりエンジン全開というわけにはいかないだろう。それに、休み直前も新潟大賞典で12着、エプソムCで17着と大敗しており、何か根本的な問題を抱えている感じもする。日経賞はスローで逃げ切っていることからすれば、展開に恵まれただけという感じもするし、別定G2で常に好走できるというレベルの馬ではないという考え方もできる。別定G2で2度連対しているのも事実なので、ここで好走しても、それほど驚くこともないということになるが、1年3ヶ月ぶりで好走できる確率はそれほど高くはないだろう。
エアシェイディ
(牡5・後藤57)
H18函館記念2着、H18福島テレビオープン1着、H18白富士S1着、AJC杯2着など。 前走の函館記念で2着、前々走の福島テレビオープンは完勝とこの夏は勢いがある。もともとAJC杯で2着、中山記念で4着など別定G2でも結果を出していた馬なので、ローカル戦であればこのくらいの結果は当然という考え方もできる。実際、函館記念はトップハンデの57kgを背負っていたことが実力の証明である。そういう意味では、今回のレースで実力不足ということはあり得ない。前走がハンデの差で負けた感じもあっただけに、別定戦になるのはこの馬としては望むところだろう。今の勢いであれば遂に念願の重賞制覇を成し遂げるチャンスがきたと言っていいかもしれない。しかし、この馬の問題点は、切れる脚がないことである。オープン特別レベルだと力の違いで差し切ることができるが、重賞となると決め手のある馬にどうしても屈するケースが目立つ。この馬自身の調子は良さそうだから力を出し切れる状態にあるとは思う。となれば、問題は重賞級のメンバー相手にどこまで通用するかということに尽きるし、さらに言えば、決め手の甘さをどこまでごまかせるかというか、レース運びをどうするかが鍵になると思う。決め手の甘さを再び出して4着5着に負けるのか、今回はうまいレース運びで勝ちきるのか、後藤騎手の手綱捌きもかなり重要になりそうだ。
グラスポジション
(牡7・幸57)
H16ステイヤーズS2着
別定G2のステイヤーズSで2着している実績は高く評価しないといけない。今回も同じ別定G2で同じ中山コースということを考えれば、この馬が好走しても何の不思議もないということになる。ステイヤーズSでは4角で不利を受けながらも、上がり34.2という切れ味を見せて2着まで追い込んできているだけに、この馬の決め手はかなりのものだといえる。今回は休み明けとなるだけに、さすがにいきなりは難しいかなとは考えたくなるが、根本的な能力が高いのであれば能力の違いで何とかしてしまうということも考えられるし、鉄砲でも実力を出し切れる態勢が整っていれば、いきなり好走することも可能なはずである。でもまあ、こればかりは走らせてみないと分からないこととはいえ、一般的には休み明けは割引と考えるものである。それにステイヤーズSは3600m戦だったのだから、2200mの裏付けにするのは無理があると思う。さらにアルゼンチン共和国杯で10着、AJC杯で5着に負けていることからしても、別定G2で常に実力を出し切れるタイプでもないと思う。ステイヤーズSは距離が長すぎてレベルがあまり高くならないという考え方もできるので、根本的に中距離の重賞を好走できるレベルではないという考え方もできる。
コスモバルク
(牡5・五十嵐冬59)
H18シンガポール国際1着、H16ジャパンC2着、H16セントライト記念1着、H16皐月賞2着など。
なんといっても前走のシンガポール遠征で国際G1を制覇したことを高く評価しないといけない。もともとポテンシャルはかなり高いと言われていた馬であるが、その能力が世界の大舞台で大きく開花したといえる。国際G1を勝っているのだから、当然に日本のG2で通用しないわけがない。これだけの馬が日本のレースでは惨敗することが多いというのは、その激しい気性のせいである。この気性のせいで力を出し切れず自滅することが多いというわけである。しかし、ジャパンCやシンガポール国際の時のようにうまくこの馬を抑え込むことさえできれば、とんでもない力を発揮するのは間違いない。ポテンシャルだけならこのメンバーでもNo.1と言っていいのではないか。とはいえ、やはりその実力を発揮できるかどうかは走らせてみないと分からない。今回は好走する番なのか、自滅する番なのか、分からないというのでは、この馬から馬券で勝負するというのはリスクが大きすぎるということになる。前走の札幌日経オープンでも気性の難しさを出して2着に負けたわけだし、さらにメンバーが強くなることを考えれば、また惨敗するということも十分に考えられる。
スウィフトカレント
(牡5・横山典57)
H18小倉記念1着、H18日経新春杯2着。 今年の夏の小倉記念を休み明けにもかかわらず勝ちきった。最後方から直線だけの競馬で差し切ったのだから内容としても強い競馬だったと思う。前走の新潟記念は4着に敗れたが、大外が伸びるコース状態だったのに、コースの真ん中を通ったために伸びきれなかったということと、この馬なりに伸びてはいたが、先に抜け出した馬も止まってくれなかったことが4着に終わった原因だと思う。そういう意味では内容としては悪くはなかったと思う。調子はまだまだ良いと思うし、追い込み脚質ということを考えれば、直線に坂のある中山コースに替わるのもプラスだろう。日経新春杯で好走しているので距離延長もプラスと考えていいと思う。しかし、前走の新潟記念で4着に負けたのは、印象としてはあまり良くない。小倉記念はフロックだったというか、ハイペースで前崩れの展開になったという展開の利が大きかったという考え方も十分にできるだけに、常に重賞で好走できるレベルではないのかもしれない。別定G2以上での実績はないので、別定G2だと器が足りないということも考えられる。追い込み脚質なので展開に左右されやすいという脆いところもある馬だし、安定度は意外に期待できないかもしれない。
スプリングシオン
(牡9・石橋脩57)
H17福島テレビオープン1着。
昨年オープン特別を勝っているのだから、まったく通用しないというレベルではないとは思うが、前走の札幌記念で15着に負けているし、その前の福島記念でも15着に負けていることを考えれば、重賞では壁があると判断するのが一般的判断だとは思う。休み明けを一叩きされたことで、走りが一変するということもあるかもしれないが、それでも15着から馬券圏内まで巻き返すのはかなり厳しいだろう。まして別定G2戦だけに、相手もかなり強く、よっぽど展開に恵まれない限りは、好走は難しいと思う。9歳という年齢もあるし、能力は昨年よりも落ちていると考えるのが自然だろうし、ここで生涯一の走りを期待するのは酷だろう。
タイガーカフェ
(牡7・イネス57)
H14皐月賞2着。
忘れてはいけないのはクラシックで連対を果たしているという事実である。内容も速い流れを先行してしぶとく粘るというものでけっこう強かったと思うので、ポテンシャルはかなり高いと思った方がいい。その後はこれといった結果は残せずに、今年になってやっと準オープンを勝ち上がったわけであるが、この馬の場合は相手なりに走るところがあって、好走はするのだがなかなか勝ちきれないというパターンが多いだけに、逆に言えば相手が強くてもそこそこの競馬はできてしまう可能性もあるということになる。そういう意味では2着3着なら期待していいかもしれない。しかし、金鯱賞5着、エプソムC15着、札幌記念10着、朝日CC7着と、近走は重賞で底を見せてしまっていると判断したなくなる結果ばかりである。決め手の甘い馬なので、展開による一発というのもあまり期待できないだろうし、年齢的にも中1週で大きく変わるとは思えない。先週重賞を制したイネス騎手というのが少し不気味ではあるが、それでもこの馬を上位に持ってくるのはかなり難しいのではないか。
ディアデラノビア
(牝4・岩田55)
H18中山牝馬S2着、H17フローラS1着。
今年のヴィクトリアマイルで3着に入っており、少なくても牝馬としてはG1級の馬であることは確かである。マイラーズCで3着しているので、牡馬相手でも戦えることも証明している。オークスで3着という実績も持っているので距離2200mも長いということはないだろう。後方から一気に差してくる末脚の鋭さがこの馬の武器であり、先行馬が揃って流れが速くなりそうなので、この馬の末脚が炸裂する可能性は十分だと思う。しかし、しょせん牝馬だけに牡馬相手にどこまでやれるか、という不安は小さくはない。距離2200mというのもマイルでの好走が多いだけに、ちょっと長いという感じもする。4ヶ月の休み明けというのも基本的には割引だろうし、今回はちょっと厳しい条件が揃ったという感じがする。まだまだ成長が期待できる4歳馬ということもあるし、素質はかなり高そうという感じもするので、今まで以上のパフォーマンスを見せる可能性もあるとは思うが、牡馬が相手となるだけにそううまくいくかどうか。
ドリームパートナー
(騙6・蛯名57)
現在2連勝中と調子はかなり良い。こういう調子の良い馬は重賞でも怖いものである。しかし、2連勝といっても500万1000万を連勝しただけであり、重賞の裏付けにはさすがに厳しい。これがローカルのハンデ戦であれば話はまた別といえるが、今回は別定G2だけにこの実績ではあまりに厳しいと考えるのが常識的だろう。この馬が好走するとすれば、もともと重賞級の実力を持っていたが、その実力を出し切れず条件戦も勝ち上がれなかったが、それがやっと本格化してきて、今回の2連勝に繋がった、もともと重賞級の実力は持っていたのだから、その実力を出し切れるようになった今であれば、別定G2でも通用するというパターンだろう。まあ、こういうことが偶にあるのは確かだとは思うが、前走アタマ差でやっと勝っていることからすれば、さすがに別定G2で通用するほどの器とは思えないが・・・
バランスオブゲーム
(牡7・田中勝58)
H18H17中山記念1着、H15中山記念2着、H15毎日王冠1着、H15日経賞2着など。 この馬のベストパフォーマンスは3年前の毎日王冠だろう。G1級のメンバーが揃っていたにもかかわらず、中団から直線で一気に抜け出して最後は2着に0.4秒差という圧勝を演じた。しかもレコードのおまけつきだったのだから、この馬のポテンシャルはかなり高いと考えた方がいい。今年の宝塚記念では3着に粘ったということもあるし、今回のメンバーであれば当然に主役級ということになる。行く馬がいなければ自分で競馬を作ることもできるし、もちろん抑える競馬も問題ない馬だけに、安定度も期待していい。G1級を相手に戦ってきたことを考えれば、メンバー的にも恵まれたといえる。陣営としてはここはきっちりと勝っておきたいところだろう。とはいえ、2歳時から活躍していたこの馬も7歳になった。中山記念、宝塚記念と結果を出しているので大きくは力は落ちていないといえるが、いずれのレースも道悪がこの馬の味方となったというのが大きかったと思う。昨秋のG1戦線では大きく負けることも多かったし、数年前に比べると力が落ちてきていることを感じてしまう。今回も道悪になれば、強い競馬をするかもしれないが、そうでなければ直線で意外に伸びず、大きく負けるということもあるかもしれない。とにかく以前ほどの迫力みたいなものは感じられなくなってきている。決め手が甘いところがある馬なので、早めに抜け出せないと直線で一気に交わされることになりそうなのも怖い。
メジロマントル
(牡9・吉田豊57)
H17鳴尾記念1着
この馬のベストレースはなんといっても昨年の鳴尾記念である。平均的な自分のペースで逃げることができたとはいえ、2着に2馬身以上離したのだからたいしたものである。相手もまさかこの馬が逃げ残れるとは思ってなかったのだろうが、気持ちよく走らせると強い競馬をするという証明であり、能力そのものは高いと考えた方がいい。そういう意味では、今回もこの馬が他を大きく引き離して逃げるようだと分からない。今回もこの馬を甘くみて、どの馬も追いかけないと、鳴尾記念のようなことになるかもしれない。まあ、そうは言っても、今回は別定G2だけにそんなにうまくはいかないだろう。先行馬もけっこう揃っているし、逃げることはできると思うが、プレッシャーはかなり厳しくなると思う。5ヶ月ぶりの休み明けということもあるし、すでに9歳という年齢もある。ここを一叩きしてどこかのハンデ戦を走りたいと思っているのではないか。
メテオバースト
(牡5・柴田善57)
この馬は正直なところつかみ所がないというか、分からない部分が多い馬である。弥生賞3着、皐月賞6着、富士S3着、京阪杯4着など芝の重賞でも好走したことがあるので、今回だって能力的には通用しても不思議はないということになる。とはいえ、最近はダートでの好走が目立っており、ダート適性の方が高いという考え方もできる。ただ、ダートでも好走する時と惨敗する時の落差が激しく、安定度がないというのも、予想する方としては困るものである。芝でも問題ないというのは実績から明白だとは思うが、芝ダート兼用タイプはG1とか別定G2レベルでは通用しないという感じもあるだけに、今回はさすがに難しいのではないか、という感じはする。芝の重賞で好走しているといっても連対までは届いていないわけだし、距離実績も2000mまででマイルくらいで結果を出すことが多いだけに、2200mというのもこの馬には長いのではないか。レースが安定しないということは、気性的に能力を出し切れていないという印象も強く、もし実力を出し切ったとしたら、とんでもないパフォーマンスをみせるのではないか、という一発の怖さも感じるのであるが、別定G2でそういう一発をかますことはかなり難しいことであろう。
ラヴァリージェニオ
(騙7・北村宏57)
ステイヤーズS4着、福島記念3着などしぶいところで好走している馬であり、地味な存在ではあるが、流れにうまく乗れて自分の競馬ができれば、そこそこ走れる馬だとは思う。とはいえ、長距離レースでしか実績がなく、その長距離レースでも勝ち切れていないことからすれば、スタミナタイプで距離が長いとしぶとく粘るが、それでも決め手の甘さで最後は差されるというタイプといえる。こういうタイプが別定G2の2200m戦で好走できるとはさすがに考えづらい。まして、10ヶ月ぶりの休み明けというのであれば、なおさら厳しい。この馬のしぶとさが生きる速い流れになれば少しはチャンスが出てくるかもしれないが、別定G2に出走してくるメンバーの決め手を押さえ込むのはさすがに難しそうだ。

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