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G1-高松宮記念の反省

時間の都合上簡単にさせていただきます。
レース
先行した馬が1〜4着を占めたことを考えれば、先行有利の展開だったと言っていいと思う。昨年までは、インコースが荒れていることが多いせいか外を通る差し馬が有利になる傾向があったが、今年はインコースも良い状態を保てたようで、そうなると小回りコースで直線に坂もないのだから、どうしてもコースロスの少ない先行馬が有利になってしまう。なんでかんで逃げたいのがギャラントアローだけだったこともあって、ペースがそれほど速くならなかったのも後ろからの馬にはきつすぎた。何せ勝ったオレハマッテルゼの上がりが33秒台だったのだから、これを差し切るなんてできるはずがない。でもまあ、今回の結果はあくまで中京だったからこの結果になったという考え方もできるだけに、秋のスプリンターズSは直線に坂のある中山コースだけにまた違った状況になるのではないか。
馬券
前日のレースをみてインコースでも十分に伸びることは分かっていたので、先行馬もしくは内枠の差し馬が有利だと考えたところまでは良かったのだが、まさか1200mの距離経験のない2頭のワンツーとは、私のような距離実績重視の人間にはどうしようもない。まして重賞勝ちすらないオレハマッテルゼが勝ちきってしまうのだから、けっこう信じられない気持ちが強い。結果論として言えることは、今回はマイルでも実績のある馬が掲示板を占めたわけで、スタミナもけっこう必要だったということだと思う。1200mでほとんど負けたことがないというレベルの高いスペシャリストでもない限り、G1ではスタミナ能力も必要ということかもしれない。
オレハマッテルゼ
先ほども言ったが、この馬が勝ちきるとは夢にも思わなかった。柴田善騎手が前走の後に1200mの方が良いとコメントしていたが、本当に1200mの方が適性が高かったようである。上がりのタイムが33秒台だから内容としては文句がないし、これはかなり強かったと言っていいと思う。1200mならば切れる馬に一気に交わされるケースが減るし、これだけしっかりと直線で伸びるのであれば、スプリンターズSも期待していいかもしれない。今後はどういう路線を歩むか分からないが、スプリンターズSを目標にするのが一番だと思う。
ラインクラフト
いつもいつもこの馬にはやられてばかりである。買うと来ないし、買わないと好走するのだから本当に相性が悪い。それにしても初めての1200mであれだけの競馬をするのだから本当にポテンシャルの高い馬である。スムーズに流れに乗れていたし、この馬も1200mの方がかえって適性が高い感じはした。今回は2着に負けたが、急遽参戦を決めたということで万全の状態でなかったことが影響したということだと思う。それで僅差2着だからやはりポテンシャルではこの馬が一番だったと言っていいと思う。
シーイズトウショウ
結果論として言えることは、これがこの馬の能力の限界ではないかということである。上の2頭には力の違いを見せつけられたという内容だっただけに、今後も上2頭を逆転するのは難しいのではないか。年齢的にさらなる成長は期待できないし、この馬がG1で好走することはもうないかもしれない。でもまあ、3着と馬券圏内は確保したわけだからこの馬なりには頑張っている。この馬が2着なら馬券が的中だったのだから、もっと頑張ってくれれば良かったのに、という気持ちがないわけでもないが、これだけ決定的に負けたのであれば、仕方ないと諦めるしかない。
プリサイスマシーン
この馬にもいつも驚かされる。中京コースを得意としてのは分かっていたが、初めての1200mでここまで頑張るとは思ってなかった。この馬のポテンシャルもかなりのものである。マイルの方が合っているのか、1200mの方が合っているのか、今日の走りだけでは判断が難しいが、いずれにしても今後の重賞戦線では注意は必要だと思う。
ネイティヴハート
先行馬が上位を占める中で唯一後方から伸びてきたのだから、見せ場は作ったといえる。8歳にしてこれだけの走りをするのだから本当に立派である。年齢的に急成長したとは考えづらいので、内田博騎手との相性がかなり良いということではないか。内田博騎手とのコンビであれば、今後も中央の重賞でそれなりの走りを見せるかもしれない。
予想と見解 好材料と不安材料

参考
G1-高松宮記念の予想
結論

◎シーイズトウショウ
 ○マルカキセキ
 ▲ギャラントアロー
 ×カネツテンビー
 △キーンランドスワン
 ☆ゴールデンキャスト
  △シンボリグラン
  △ラインクラフト
  △リミットレスビット
  △タマモホットプレイ

買い目(馬連) 合計7,100円
  軸13--1,4,7,9,10,12,14,16(各500円)小計4,000円
  軸13--2,3,5,6,8,11,15,17,18(各100円)小計900円
  BOX--1,4,10,12(各300円)小計1,800円
  軸17--1,4,10,12(各100円)小計400円
にへいの見解
いろいろと多忙のため簡単にさせていただきます。
デュランダル、アドマイヤマックス、カルストンライトオなどのG1級の馬が一気に抜けたたこと、前哨戦が大荒れになったことで、中心馬不在という状況になってしまった。いわゆる大混戦というわけである。私も本命をどの馬にするか、どういう要素を重視するかかなり悩んだ。正直なところ腹を決めた現時点でも自信はあまりない。でも、それなりに考えて出した結論なので、これで負けたら仕方ないという気持ちではいる。では今回の私の方針であるが、昨日の中京のメインレースを見て最終的に判断した。インコースが荒れていて外の方が伸びるというイメージがあったが、昨日のレースを見る限りではインコースもそんなに悪くはないように感じた。となれば、先行した馬が直線でけっこうがんばれるのではないかと考えた。しかもタイムが1.08.1だったということは、今回の勝ちタイムは7秒台はまず間違いないと思われる。となれば、6秒台、7秒台の時計を持っている馬が活躍するのではないか、とも考えた。繰り返すと、私が今回ポイントとしたのは次の2つである。
 インコースでも伸びる → 後方から外に出す馬が必ず有利とは限らない。
 時計がかなり速くなりそう → 持ち時計が速い馬が結果を出すのではないか?
この2つのポイントを中心に次ぎのように判断した。
本命◎はシーイズトウショウである
中京1200mのレコードホルダーということで、中京コースが得意であること、高速決着が得意であること、そして先行タイプであり好位で競馬ができることを考えれば、私が考えた2つのポイントはもちろん、中京実績まであるのだからこの馬を中心に考えるのは当然というより必然である。これまでG1では結果を出せなかったのは主戦池添騎手がデュランダルの騎乗のため乗れなかったことも大きいと私は思っているし、池添騎手騎乗であれば今までのようなことはないと思う。強力なメンバーも一気にいなくなったし、最大のチャンスが訪れたといえる。ただ、前走9着に負けていること、年齢もけっこうきていることを考えれば、絶対的というほどの信用は置けないというか、G1ではやっぱり通用しないということもあるかもしれないとは思っている。それなりに人気になっていることを考えれば、ここはこの馬の流し馬券だけで勝負すべきだろうとは思ったが、不安も小さくないし、人気のない魅力的な馬もいたので、ボックスも併用するという卑怯な馬券作戦をとることにした。
対抗○はマルカキセキである。
スプリンターズSで4着というのは、実は今回の出走メンバーでは最上位の結果なのだから、順番でいけばこの馬が今回最先着するということになる。持ちタイムも6秒台を持っているし、差すタイプではあるがそこそこ好位につけられるタイプでもあるので、ここはかなりチャンスがあると私は考えた。ただ、近走の結果がいまいちであること、中京での実績がいまいちであることが不安としてあるだけに、さすがにシーイズトウショウより上には評価できなかった。
単穴▲はギャラントアローである。
当初はインコースが荒れているだろうから先行馬は不利と思っていたが、馬場の荒れ方はそれほどでもないと判断した時点でこの馬を再考した。7秒台の時計も持っているし、高松宮記念4着という実績もあるし、それより何よりもなんでかんで逃げたいという馬が他にいないだけに、この馬の単騎の逃げが期待でき、気持ちよく走ることができればそのまま粘りきるということも十分にあり得るのではないかと考えてこの評価にした。
4番手×はカネツテンビーである。
ちょっとG1では役不足かなという感じはしたが、CBC賞で鋭い決め手で追い込んでいたので、中京だと走りが変わると期待した。7秒台の時計も持っているし、調子もかなり良さそうなだけに、ここは一発あっても不思議ないということでこの評価にした。
5番手△はキーンランドスワンである。
ここ2走が負けすぎという感じがするだけに、今回はさすがに厳しいかなとは思ったが、このレースで連続して馬券に絡んでいる実績は無視できないと思った。スプリンターズSも5着しているわけだしG1実績はこのメンバーでは最上位という考え方もできる。そこそこのポジションに位置取ることもできるので、インコースで脚を貯めて直線で一気に伸びてくるということも十分にあり得ると判断した。もちろん人気がないという魅力も大きかった。
6番手☆はゴールデンキャストである。
セントウルSを連勝していることを考えれば、この程度のメンバーであればチャンスはあるはずである。揉まれ弱い馬だけに8枠発走というのはこの馬には大きいし、そこそこのポジションをとれるのも魅力だし、7秒台前半の時計を持っているということもある。近走の結果があまりにひどいだけに、この人気も仕方ないとは思うが、これだけ人気がないのであれば、かえって狙って面白いかなと考えて、100円だけボックスで買うことにした。
7番手△はシンボリグランである。
CBC賞を買っているという中京実績と、前走のオーシャンSを休み明けで3着ということを考えれば、ここでの1人気はまあ当然だとは思う。鞍上がデムーロということもあるので、ここはさすがに連対は外さないのではないか、とは思ったが、持ち時計が8秒台後半というのがかなり気になった。前走も稍重馬場で伸びていたので、7秒台の決着では苦しいかもしれないと考えて、1人気ということもあって敢えて軽視した。
8番手△はラインクラフトである。
マイルCSで3着していることを考えても、このメンバー構成ならばポテンシャルは一番高いかもしれないと素直に思った。そういう意味ではいきなり勝ちきってしまうということも十分にあり得るとは思っている。しかし、予定どおりの参戦ではないというのはかなり気になった。1度使っていれば、初めての1200mでもなんとかしてしまうと判断したとは思うが、休み明けで初距離という状況であれば、そんなにG1は甘くないと私は考えた。もちろん人気だから軽視したという部分もある。
9番手△はリミットレスビットである。
馬場が荒れていて時計がかかる馬場であれば、ダートでも好走したこの馬の末脚に期待しようかなとも思ったが、けっこう速い時計で決まりそうだと判断した時点で、さすがにダートで結果を出してきた馬には厳しいと考えた。調子はかなり良さそうなので、馬群の中から一気に抜けてくるというシーンもあるような気はしているが、やっぱり重賞勝ちがダートだけというのは不安を感じた。
10番手△はタマモホットプレイである。
この馬もボックスに入れるかどうかかなり悩んだ。7秒台の時計は持っているし、スプリンターズS6着という実績もあるし、前々走重賞を勝っているということもある。穴を狙ううえでこの馬を軽視していいのかとは思ったが、さすがに7頭ボックスというわけにはいかないし、この馬のポジションはかなり後ろになるだろうから、7秒台の決着なら届かないだろうという判断もあって、この馬をボックスから外すことにした。この馬が連対して高配当が出たら少し悔いが残るかもしれない。
他にもチャンスがありそうな馬は100円だけでも押さえておこうと思って選んでいったら、トウショウギアしか消せなかったので、どうせなら総流ししてしまえ!ということで、人気馬からの総流しという卑怯な作戦をとることにしてしまった。
まあ、こんなところです。

G1-高松宮記念

シンボリグラン
(牡4・デムーロ57)
買い H17CBC賞1着、H17オーロC1着。 昨年暮れのCBC賞を勝っている実績は高い評価が必要だ。別定G2を勝っているのはこのメンバーでは上位ランクということになるし、今回と同じ中京1200mで勝っているというのは最も心強い。前走のオーシャンSは3着に負けているが、2ヶ月の休み明けでスタートで出遅れたことを考えれば、勝馬と0.2秒差というのは内容としては評価していいと思う。一叩きされた上積みは大きいだろうし、実績のある中京1200mなら巻き返してきそうだ。鞍上がデムーロというのも心強いし、前走より斤量が1kg減るのも大きいと思う。まだ4歳という若さというか成長力も魅力である。
消し 実績としては悪くはないし、勢いもまあまあではあるが、重賞勝ちは1つだけだし、福島民友カップ2着、ファルコンS3着ということからすると、抜けて強いというわけではない感じもする。前走もなんだかんだで3着に負けているし、一叩きされたからといって必ず上積みがあるわけでもない。今回は出遅れないという保証もない。G1初挑戦というのも気になるところで、厳しい流れに対応できないということもあるかもしれない。
カネツテンビー
(牝7・江田照55)
買い H17CBC賞2着。 昨年暮れのCBC賞で2着したというのは大きな実績である。別定G2で結果を出したことはもちろんであるが、今回と同じ中京1200mで結果を出したというのが大きい。もともと中京コースを得意としていたようなので、中京コースだと走りが変わるということかもしれない。だとすれば、京都コースだった前走の9着は度外視でいいという考え方もできる。まあ、9着といっても勝馬から0.3秒差だから内容としては悪くはなかった。出遅れたことも考えれば、今回に繋がる内容だったという評価もできる。
消し 前走のシルクロードSで9着というのはさすがに負けすぎという感じはする。着差はそれほどでないにしても、強い馬であれば、着順もきっちりと結果を出すものである。CBC賞2着も結局は負けているわけだし、重賞勝ちの実績がないというのもG1での好走を期待するには、ちょっと寂しい感じを受ける。福島民友カップで14着に負けていることからすれば、安定度もあまりないということかもしれない。年齢もすでに7歳ということからすれば、さらなる成長を期待するのは難しいだろうし、器の大きさをいまいち感じないというのも気になるところだ。
シーイズトウショウ
(牝6・池添55)
買い H17H16函館SS1着、H17愛知テレビOP1着、H15CBC賞1着、H15桜花賞2着など。 一昨年のCBC賞を勝っているという別定G2実績はもちろんであるが、サニングデールと僅差の勝負をしたり、高松宮記念でも勝馬から0.2秒差の勝負をするなど、その能力の高さを随所に見せていた馬である。昨年もテレビ愛知OPと函館SSで力の違いを見せつけるように勝っているし、CBC賞でも僅差の3着という結果を残しているのだから、G1級の能力はあると考えていいはずだ。特に中京コースを得意としているイメージがあるだけに、前走惨敗からの巻き返しも十分に考えられる。そしてデュランダルの引退により、主戦の池添騎手が騎乗できるというのが大きい。
消し 前走のオーシャンSで9着というのはさすがに負けすぎではないか。スプリント戦は勢いもかなり重要となるだけに、9着からの巻き返しはけっこう難しいかもしれない。CBC賞も3着に負けていることも考えると、年齢的な衰えがあるのかもしれない。ましてG1ではこれといった結果を残していないことからすれば、G1ではワンパンチ足りないという考え方もでき、これまでで最高の走りを今回期待するのはちょっと酷かもしれない。
マルカキセキ
(牡5・福永57)
買い H17北九州短距離S1着。 昨年のスプリンターズSで4着しているのは大きな実績である。そのときの1〜3着馬が今回は出走しないということは、この馬が最先着ということになるわけで、そういう意味では今回のメンバーではこの馬が最も強いという考え方は十分にできる。続くアンドロメダSでは57.5kgを背負ってきっちりと勝ちきって、その実力を見せつけた。その後は凡走が続いたが、能力を出し切っての結果とは考えづらい。そういう意味では体調が戻っているかどうかが鍵となりそうだ。G1だと流れが厳しくなって前が崩れるケースが多いだけに、追い込み脚質のこの馬には展開も合うかもしれない。
消し 前走のオーシャンSで7着、前々走の淀短距離Sで5着と負けているのは問題だろう。G1を勝つつもりならどちらかはきっちりと勝ってもらいたいところであるし、せめて馬券圏内は外してほしくない。調子が落ちているというか、調子が上がってきていないということかもしれない。あるいは、どんなレースでも相手なりに走るタイプで、スプリンターズS4着もそういう結果だったということかもしれない。だとすれば、今回も頑張って4着ということかもしれない。重賞をまだ勝っていないというのも気になるところだし、勢いも感じられない現状からすれば、ここで勝ちきるのを期待するのは酷かもしれない。
キーンランドスワン
(牡7・四位57)
買い H17高松宮記念2着、H16シルクロードS1着、H15淀短距離S1着など。 昨年の高松宮記念で2着しておりG1連対という実績は持っている。昨年のこのレースで好走しているのだから条件としてはベストと考えていいだろう。中団から確実に伸びてくる末脚が武器であり、昨年までは安定度が高い走りを見せていた。近走は惨敗が続いたが、急に能力が落ちるということは考えづらい。こういうタイプはG1の厳しい流れの方が良さが出るという考え方もできるし、大一番での巻き返しは十分に有り得る。デュランダルやアドマイヤマックスが引退した今となれば、この馬にとっては最大のチャンスが訪れたといえるかもしれない。
消し 前走のシルクロードSで11着、前々走のCBC賞でも12着と大きく負けているというのは問題である。これまでは安定した走りが持ち味だっただけに、ここまで惨敗が続くというのはかなり心配である。年齢的にピークが過ぎて能力が落ちているということかもしれないし、精神的に走る気持ちがなくなってしまったということかもしれない。とにかく、もう以前のような強い走りはできないという可能性もあるのではないか。そうでなくても、急に良くなるというのもどうかと思うし、今回はけっこう苦しい戦いになるかもしれない。まあ、これまでも好走で終わることが多く、パンチ力に欠けるところがあったので、もともとG1級ではないという評価もできる。
タマモホットプレイ
(牡5・渡辺57)
買い H18シルクロードS1着、H16スワンS1着、H16青函S1着、H16シンザン記念2着。 前々走のシルクロードSを勝っているのは大きい。いつになく走る気まんまんでこの馬にしては早め早めの競馬できっちりと差し切った。前走の阪急杯は苦手の道悪だったから度外視でいい。そもそも一昨年のスワンSを勝っているというG2実績を持っているのだから、ポテンシャルはもともと高い馬であり、能力さえ出し切れれば強い競馬をする馬なのである。G1だと流れが厳しくなるせいか、後方から競馬をする馬が有利になる傾向があるので、展開もこの馬向きの流れになりそうだといえる。
消し 前走の阪急杯で9着というのはさすがに負けすぎではないか。いくら道悪だったとはいえ掲示板にも載れないというのはどうなのだろうか。前々走のシルクロードSは勝っているとはいえ、相手に恵まれたという感じもするし、展開がはまったという感じもする。スワンSを勝っているということは京都コースを得意としているということかもしれない。シルクロードSの前の淀短距離Sでも9着に負けているし、この馬は惨敗することも多く、ムラがあるというか安定度がないというか、そういう意味での信用度も低い。G1では掲示板にも載れないレースばかりだし、G1級という器ではない感じもする。
ブルーショットガン
(牡7・藤岡57)
買い H18阪急杯1着。 前走の阪急杯を勝っているのは大きい。前哨戦を勝ちきったのだから当然にチャンスがあるということになるし、勢いも非常に感じる。中団から差し切るという強い内容だっただけに、ここにきて調子がかなり上がってきているということではないか。スプリント戦ではこういう勢いがけっこう怖いもので、G1も一気に勝ってしまうということもあるかもしれない。引退の松永騎手に重賞勝ちをプレゼントしたように、この馬は何かそういう大仕事をする運を持っているような感じもする。
消し 前走の阪急杯を勝っているが、道悪がこの馬の味方となっただけということは十分に考えられる。シルクロードS13着、淀短距離S8着ということを考えれば、前走の阪急杯はフロックではないかという不安は拭いきれない。1200mでも実績は残しているが、1400mの方が結果を残している感じもするので、1400mがベストであり距離短縮はマイナスかもしれない。前走を勝った以外は、強いと思えたレースは見あたらないし、G1級の器という感じは伝わってこない。相手もさらに強化されるし、さすがにG1では力不足ではないか。
マイネルアルビオン
(牡4・柴山56)
買い H18シルクロードS2着。 前々走のシルクロードSで2着と頑張り、重賞でも通用するところを見せた。3走前に準オープンを勝ち上がったばかりの馬だし、まだ4歳という若さでもある。前走も6着ならそれほど悪い結果ではないし、それよりも2度重賞を走ったという経験がこの馬を大きく成長させているはずである。G1でもこのメンバー構成ならば、それほど差はないだろうし、流れ一つでチャンスはありそうだ。
消し 重賞実績がシルクロードS2着が最高というのは、やっぱり実績不足と感じずにはいられない。前走のオーシャンSでは6着に負けているし、まだまだ重賞を勝ちきるだけの実力はないと判断していいのではないか。まして今回はスプリントのスペシャリストが集まるG1だけに、相手も今までとは比べられないほど強くなる。どちらかというと正攻法の競馬をする馬なので、展開の助けによる一発というのも考えづらい。安定度の高い馬なので、それほど大きくは負けないとは思うが、かといって馬券圏内に入れるほどのパンチ力はないような感じがする。
ネイティヴハート
(牡8・内田博57)
買い H18オーシャンS1着、H15オーシャンS1着、H14テレビ愛知オープン1着など。 前走のオーシャンSで念願のJRA重賞初制覇を成し遂げた。これまでも中央の重賞では朝日杯での3着をはじめ、NHKマイルC4着、スワンS3着という実績があり、これが初重賞制覇というのが不思議なくらいである。もう3年以上前にはなるが、テレビ愛知オープンで中京1200mを勝っている実績を持っているので中京コースも問題にはならないし、内田博騎手との相性も良い感じがするだけに、この勢いならば一気にG1制覇も夢ではないかもしれない。
消し 前走重賞を勝ったのは立派だとは思うが、稍重馬場だっただけに地力で勝ちきったというよりは、馬場に助けられたという部分が大きかったような気はする。もう8歳という年齢のせいか、前々走までは惨敗が続いており、前走の勝ちはフロックだと考えた方がいいような感じもする。G1だけあって別路線の強い馬も参戦してくるわけだし、全盛期になかなか勝てなかったことも考えれば、ここで生涯最高の結果を残すというのはかなり厳しいのではないか。
トウショウギア
(牡6・赤木57)
買い H17霜月S1着、H17越後S1着など。 この馬の持ち味はその先行力であり、けっこう速い流れから押し切るのを得意としている。芝は初めてとなるが、短距離でかなり結果を出しているし、ダート戦とはいえかなりのスピード力を見せているだけに、かえって芝の方が適性が高いということもあるかもしれない。芝のG1で好走できるという裏付けはないに等しいが、通用しないという裏付けもないわけだから、水を得た魚のように大爆発するということもないとは言えない。
消し まあ常識的に考えて、ダートしか走ったことのない馬がいきなり芝のG1に出走してきて、いきなり好結果を出せるとは思えない。ダートの重賞でもなかなか結果を出せなかった馬だし、G1級の器があるとは思えない。走らせてみないと分からないという部分は残るとはいえ、こういう馬がいきなりG1で好走したというのを見た記憶がないだけに、好走したら奇跡としか言いようがない。
プリサイスマシーン
(牡7・岩田57)
買い H15H16中日新聞杯1着、H17マイラーズC2着、H15カシオペアS1着。 マイルCS5着、毎日王冠4着とレベルの高い重賞で結果を残しているし、昨年のマイラーズCでは休み明けにもかかわらず2着という走りも見せている。少し地味な実績には見えるかが、内容としては高い評価が必要なものばかりであり、この馬のポテンシャルはかなりのものである。中日新聞杯を連覇しているので中京コースは得意といえるし、距離1200mもスピードのある馬だからかえってプラスということも考えられる。休み明けも昨年のマイラーズCで結果を残しているだけに、あまり気にしないでいいだろう。
消し まずは距離である。1200mの経験がないというのはやはり大きな不安である。スペシャリストがかなり集まっているだけに、初めての距離で強いパフォーマンスを見せるというのはかなり難しいのではないか。しかも、5か月以上の休み明けとなるだけに、なおさら厳しいといえると思う。それに、マイル戦でもG1では5着が最高の馬なので、そもそもG1を勝てるだけの器かどうかも怪しい。
リミットレスビット
(牡7・田中勝57)
買い H18ガーネットS1着、H18根岸S1着、H16アンドロメダS1着など。 今年のガーネットSで久々のダートを使ったところ、鋭い末脚をみせて勝ちきってしまった。続く根岸Sはさらに強い競馬で圧勝した。フェブラリーSは惨敗に終わったものの距離がこの馬には長かったと考えれば、あまり気にしなくていい。問題は芝に戻っても強い競馬ができるかどうかだろうが、一昨年のCBC賞で3着している実績などを考えれば、芝で弱いということはあり得ないし、ダートで連勝したのもダート替わりが良かったというよりは、調子が上がってきていたことによることの方が大きいと思われる。勢いはそれなりに感じるし、最終週の少し荒れた馬場であれば、ダートでも強いこの馬には合っているはずである。
消し ガーネットSと根岸Sを連勝したことを考えれば、この馬は芝よりもダートの方が合っているとふつうは考えるものだろう。芝の方が得意な馬があそこまで強い競馬をするとはちょっと考えづらいし、そうであれば、芝のレースではもっと強い競馬を見せていいはずである。前走のフェブラリーSで11着というのも負けすぎという感じがする。重賞を連勝した時よりも調子が落ちているということかもしれない。あるいはG1級の器はないということかもしれない。
オレハマッテルゼ
(牡6・柴田善57)
買い H17京王杯SC2着、H18東京新聞杯2着など。 まずは京王杯SCで2着という別定G2実績を持っていることを高く評価したい。昨年11月のキャピタルSでは半年の休み明けだったにもかかわらずきっちりと勝ちきり力の違いを見せ、東京新聞杯で2着、阪急杯で3着と重賞では安定した力を見せている。先行して押し切るというレーススタイルなので、距離短縮はプラスという考え方もできるだけに、今までにない強い競馬を見せてくれるかもしれない。勢いはそれなりに感じるし、うまく流れに乗れればチャンスはあるだろう。
消し まずは距離だろう。これまではマイル戦を中心に使われていただけに、1200mでどうかという不安は拭いきれない。1400mでは結果を出しているが、1200mはまた違うものである。それに、重賞で好走はしているが、勝ってはいないわけだから重賞好走レベルまでの馬で、G1級の器はないという考え方もできる。先行して押し切るレースを得意としているが、1200mだとスピードがある馬がたくさんいるので、先行するのも大変だろうし、切れる脚はあまりないから中団からの競馬になるとかなり苦しくなる。
ギャラントアロー
(牡6・幸57)
買い H15スワンS1着、H16H18淀短距離S1着など。
別定G2のスワンSを勝っているという実績は大きいものだし、マイルCSでも3着しているのだからG1級の能力はあると考えていいだろう。逃げてしぶといというのがこの馬の持ち味でもあり、単騎で楽に逃げられる展開なら残ってしまうことも十分に考えられる。今年は淀短距離Sで久々に勝っていてそれなりに勢いは感じるし、前走も5着なら前哨戦としてはまあまあである。この馬の場合はとにかく展開一つというところがあるだけに、自分の競馬ができるかどうかにかかっている。
消し 近走は重賞でなかなか結果が出ていない。先手はとっているのだからそれなりにこの馬の競馬はできているはずだと思うが、それで結果を出せないということは、ピークが過ぎたということかもしれない。マイルCSで3着、スワンSを勝っているということを考えれば、ベスト距離は1400mという感じがするし、好走しているのが京都コースに偏っているので、京都コースでしか走らないということかもしれない。逃げるというのも目標にされるという意味ではつらいものだし、G1だと他の馬も早めに競りかけてくるだろうから、展開としても厳しくなる可能性が高いのではないか。
ラインクラフト
(牝4・福永57)
買い H17NHKマイルC1着、H17桜花賞1着、H17秋華賞2着など。 クラシックの桜花賞を勝っていることはもちろん凄いし、NHKマイルCで牡馬相手に勝ったのも凄いが、それよりもマイルCSで古馬を相手に3着したのが最も凄い。G1級の能力は間違いないし、他にG1を勝っているのはウインクリューガーぐらいだからこのメンバーでは実績最上位ということになる。2000mのローズSと秋華賞ではかなり掛かっていたし、阪神牝馬Sでも先行してしまったくらいだから、距離1200mは気性的にこの馬に合っているかもしれない。そういう意味では、今まで以上に強い競馬を見せるかもしれない。
消し 不安は2つである。まずは距離である。これまで1400m以上のレースしか経験がないだけに、いきなり1200mで結果を出せるかどうかという不安は拭いきれない。スペシャリストがかなり集まっているだけに、いきなり勝ちきるまでは難しいのではないか。2つめは休み明けである。一般的に考えて休み明けは割引と考えるものである。気性の難しい牝馬ということもあるし、いくら1200mとはいえ掛かるようだと最後の直線で伸びないということもあるかもしれない。どちらの要素も走らせてみないと分からないことであるが、クリアできるという保証はないわけだから信用しすぎるのも危険だと思われる。
ウインクリューガー
(牡6・中館57)
買い H15NHKマイルC1着。 3歳限定とはいえG1を勝っている実績は当然に高い評価が必要だ。ハイペースを先行してそのまま押し切ったのだから内容としてもかなり強かった。まぐれで勝てるほどG1は甘くないのだからポテンシャルはG1級と考えるべきだろう。昨年のスワンSで3着とまだまだ元気なところは見せているし、ムラはあるが、本気で走れば上位に来れるだけの実力は持っているはずである。東京でG1を勝っているのだから左回りも合っていると思うし、G1は厳しい流れになる可能性も十分なので、前が崩れればこの馬の末脚が爆発するということも十分にあり得る。
消し 古馬戦で戦うようになってからは目立った活躍はそれほどしていない。阪急杯3着、スワンS3着という実績はあるが、それでも3着までであり、今回がG1ということを考えると、それ以上の結果を求めるのは酷ではないだろうか。気性的にもアテにできないタイプで、惨敗も多いだけに安定度もまず期待できない。そもそも当時のNHKマイルCはレベルが低かったという感じが強いだけに、G1実績というのを過大評価していけないのかもしれない。現にNHKマイルCを勝って以降は1勝もしていない。近走もいまいちだし、ここでの一変を期待するのはかなり難しいのではないか。
ゴールデンキャスト
(牡6・小牧57)
買い H17H16セントウルS1着。 スプリンターズSの前哨戦と位置付けられるセントウルSを連覇しているのだから、この馬のポテンシャルはかなりのものである。G1で好走しても不思議ないだけのものは持っているはずである。ここ2戦は2桁着順に終わっているが、いずれも休み明けだったことを考えれば、やむ得なかったという考え方はできる。今回は一叩きされた上積みを見込めるだけに、一変してくる可能性は十分である。距離はもちろんベストだし、例年よりはメンバーが手薄な感じもするだけに、この馬にもチャンスはあるはずだ。
消し ここ2戦がいずれも2桁着順というのはさすがに問題だろう。調子が悪いのかピークが過ぎたのかよく分からないが、勢いは感じられないし、ここで一変してくるというのは考えづらいのではないか。もしかしたら夏場に強いタイプでこの時期はダメなのかもしれない。中京コースと東京コースでの実績がないので、左回りが苦手という感じもする。G1での好走もないのでG1級の器はないということかもしれないし、なんというか大物感みたいなものもいまいちである。
コパノフウジン
(牡4・佐藤哲57)
買い H18オーシャンS2着、H17クリスタルC2着。 前走のオーシャンSで2着したのは大きな実績である。古馬重賞でも連対を果たしたのだから本当に強くなってきている。一戦ごとに強くなっているのを感じるだけに、さらに大きく成長している可能性も十分で、この大一番でさらに強くなったところを見せてくれるかもしれない。昨年末からはほとんど連対は外していないし、負けてもシルクロードSの4着だから本当に安定した馬である。先行してかなりしぶといタイプなので、今回も早めに抜け出すことができれば、そのまま粘ってしまうということも十分にあり得る。
消し まあ重賞でも大きく負けていないので悪いということはないのだが、勝ち切れてないというのはやはり物足りないものを感じる。G3で勝ちきれないのだからG1で勝ちきるのは難しいだろうし、こういうタイプはG1では馬券圏内にも届かないものである。先行してなだれ込むという感じのスタイルなので、決め手に欠けるという印象が強いし、これといった武器を持っているという感じもしない。これだけメンバーが揃うとさすがに好走も難しいのではないかと思えてしまう。

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