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G3-大阪杯の反省

時間の都合上簡単にさせていただきます。
全体の感想(レース・馬券など)
G1実績のある2頭に貫禄の違いを見せつけてほしかったが、メイショウサムソンはきっちり結果を出したものの、コスモバルクが惨敗に終わり、願いは叶わなかった。でもまあ、コスモバルクはもともと安定度がないというか、こういう惨敗を繰り返してきた馬なので、こういうことも想定内ではあったので、それほどショックではないけど。まあ、そうは言いながらも連敗が続いているだけに、そろそろ的中させたかったなあ、というのが正直なところである。レースの感想としては、ほぼ実力どおりの結果といえるとは思うけど、G1でも通用するかどうかは「微妙」のような感じがした。
メイショウサムソン
さすがに昨年の2冠馬である。今回は着差以上の強さだったと思う。シャドウゲイトが逃げていたので、けっこう速いペースかと思っていたが、実際には1000m62秒というスローペースであり、それにしてはけっこう後ろの位置取りだった。瞬発力があるタイプではないので「大丈夫かなあ」と思って見ていたが、4コーナー手前で仕掛けると、あっという間にシャドウゲイトを射程圏に入れてしまった。直線では大きく引き離すことはできなかったが、それでも楽々と余裕をもってのゴールにみえた。これだけの競馬ができれば、今年もG1でそれなりの走りを期待していいと思う。ただ、今回はメンバーが弱かっただけとも言えるので、G1でも同じような競馬ができるかどうかは分からない。この馬にとっては次が本当の勝負になる。
シャドウゲイト
1000m62秒というペースは、この馬にとってはちょっと遅すぎたという感じもするけど、それでもメイショウサムソンを相手に際どい競馬ができたのだから、かなり力をつけてきていると考えていいと思う。これだけの競馬ができるのであれば、これからの重賞戦線でも活躍できるだろう。今後も期待したい。
メイショウオウテ
久々に直線で伸びてきた。こういうタイプは時々こういう競馬をするから怖いのである。能力があるからこれだけ走れるわけだし、あとは常に力を出し切れるような気性に成長できるかどうかだろう。でもまあ、結局は3着に負けているわけだし、G2では力不足と考えていいかもしれない。
タガノデンジャラス
この馬はスローペースの方がゆったりと走れていいようである。ただ、このレベルだとさすがにこの馬の決め手では、これが精一杯という感じだっただけに、G2では実力不足ということだと思う。でも、G3くらいなら流れ次第で勝ちきることも可能かもしれない。
ホッコーソレソレー
この馬も最後はよく伸びてきたが、5着までというあたりがこの馬らしい。良い決め手を持っているのだけど、どうしてもワンパンチ足りない感じがある。G3くらいならなんとかなるかもしれないが、G2以上ではまだ実力不足だと思う。
予想と見解 好材料と不安材料

参考
G2-大阪杯の予想
結論

◎コスモバルク
○メイショウサムソン

買い目(馬連)
  3−9(1000円)

にへいの見解
 今回は時間がないので簡単にさせていただきます。
 本命◎はコスモバルクである
 ダービー馬メイショウサムソンが出走してくるが、昨年のジャパンCではこの馬が先着しているわけだし、この馬は天皇賞秋でも4着している実力馬である。冷静に比較すれば、この馬の方がまだ実力は上と考えるのが妥当だと思う。今回のレースで逆転されるということもあるとは思うが、まだそれを実現したわけではないのだから、今回はこの馬を上と私はみたい。ちなみに有馬記念はメイショウサムソンに負けているが、これはあくまで2500mでの話である。この馬のベスト距離である2000mならば有馬記念のようなことはないはずである。得意距離であれば、メイショウサムソンよりも実績は上と考えるべきということである。
 対抗○はメイショウサムソンである
 昨年の2冠馬なのだから実績は申し分ない。この馬が1人気になっていることは当然に納得できるものである。とはいえ、春に比較すると秋の実績はちょっと物足りないものを感じた。私が思うには、成長がいまいちだったのではないか、ということである。でも、それでもジャパンC、有馬記念とそこそこの結果は残しているのだから、別定G2であれば格上の存在であることは間違いない。コスモバルクに完勝することも十分にあり得るだろうし、コスモバルクには敗れたとしても、他の馬とは貫禄の違いを見せつけたいところだろう。さすがにこれより下には評価は落とせない。
 上記2頭とも休み明けで斤量59kgだけに、本当にきっちりと結果を出してくれるかどうか不安は小さくはない。的中だけを重視するのであれば、もっと手広く勝負した方がいいのだろうが、オッズ的なことを考えれば、あまり手を広げると配当的につまらなくなる。この2頭には今年もG1戦線で頑張ってもらわないと困ると思っているし、この2頭とそれ以外の馬ではあまりに実績が違いすぎる。であれば、あまりひねくれずここは堂々と1点勝負といきたい。G1で上位争いを演じているこの2頭にきっちりとワンツーを決めてもらいたい、ということである。

G2-大阪杯

アサカディフィート
(騙9・小牧太57)
H19小倉大賞典1着、H19中山金杯2着、H18アンドロメダS1着、H16中山金杯1着など。
前走小倉大賞典をハンデ57.5kgという斤量で勝ちきった。前々走も中山金杯で斤量57kgで道悪という状況で2着しているし、明けて9歳とは思えない調子の良さを見せている。この馬の持ち味は豪快な追い込みである。道中は最後方で脚を貯めてそこから直線だけで一気に差してくるのだからとんでもない末脚である。しかも前走と前々走は直線が短いにもかかわらず、きっちりと差してきている。これだけ豪快な馬はなかなかいないだけに、今回もこの馬の末脚が生きる展開になれば面白い。先行馬にけっこう強いメンバーが揃っているだけに、この馬向きの流れになる可能性も十分である。ここで再び大仕事をやってのけるということも十分に考えられる。とはいえ、これまでの実績はG3やオープン特別ばかりである。相手が弱かったから好走できたが、別定G2の今回はG1でも活躍するような強い馬もいるだけに、この馬の実力では通用しないという可能性も十分である。特に追い込み一辺倒という極端な競馬をする馬だけに、レベルが高いレースだと前もそうはばてないだけに、今までのようにはうまくはいかないのではないか。9歳という年齢もこのレベルだとやはり気になるところで、この歳で生涯一の結果を期待するのはさすがに酷かもしれない。
コスモバルク
(牡6・五十冬59)
H18シンガポール国際1着、H16ジャパンC2着、H16セントライト記念1着、H16皐月賞2着など。
なんといってもシンガポール遠征で国際G1を制覇していることを高く評価しないといけない。もともとポテンシャルはかなり高いと言われていた馬であるが、その能力が世界の大舞台で大きく開花したといえる。日本のG1でも皐月賞と2年前のジャパンCで2着しており、その能力の高さはすでに証明済みである。一昨年まではその気性の難しさから力を出し切れず惨敗に終わることも多かったが、ここにきて気性が成長してきたのか、道中で折り合えるようになってきており、成績も安定してきた。特に昨年の秋は天皇賞秋で4着、ジャパンCでも4着と結果を残しており、ようやく力を出し切れるようになってきたように感じる。有馬記念は惨敗に終わったが、この馬には距離が長いということではないか。シンガポールの実績からも、この馬には2000mくらいの距離が合っているように感じる。これまでのG1実績を考えれば、当然にG2では格上の存在ということになるわけだし、基本的には負けられない一戦になると言っていい。とはいえ、安定度がなくいつ惨敗するか分からないというのもこの馬の特徴でもあるだけに、今回はまじめに走ってくれるのかどうかどうしても半信半疑になってしまう。休み明けということもあるし、初戦から力を出し切れるかどうか分からない。個性的で破天荒なところがあった馬が、年々おとなしくなってきているというのも、ある意味では魅力がなくなってきているという感じもあって、好走はするが勝ちきれないということもありそうだ。
サンバレンティン
(牡6・川田57)
H18福島記念1着。
重賞を勝っている実績を持っているのだから、実績としてはここで通用しても不思議はないといえる。その後はこれといった結果を残していないが、中京記念は上がりタイムだけなら3番目だし、東京新聞杯と鳴尾記念も上がり33秒台では走っているので、内容としてはそれほど悪くはなかったといえる。先行陣が崩れて、追い込み馬が有利な展開になれば、この馬にもチャンスは出てくるはずである。とはいえ、ここ3戦は重賞で掲示板にも載れていないことを考えると、さすがに別定G2では実力不足かな、とどうしても感じてしまう。重賞を勝っているといってもローカルのG3であるし、別定G2の裏付けにはちょっと厳しい感じもする。当然にG1でも活躍した馬が出走してくるわけだし、相手関係も一気に強くなる。ここでの巻き返しはかなり厳しいと考えるのが一般的だろう。
シャドウゲイト
(牡5・安藤光57)
H19中山金杯1着。
前々走の中山金杯で7馬身差という圧勝を演じた馬である。重賞で7馬身差というのはなかなかできるものではないだけに、この馬のポテンシャルはかなりのものだと考えるべきである。前走の中山記念は4着に敗れたが、ローエングリンに先手を奪われたせいか、ちょっと消極的な乗り方だったようにも感じたので、もっと早めにローエングリンを潰しにいく競馬だったら結果が違っていたかもしれない。それでも別定G2で4着したのだから別定G2でも通用だけの実力は証明したわけだし、別定G2を1度経験したことによる上積みもかなり大きいはずだ。なんでかんでハナにこだわるタイプではないが、切れる脚はないだけに、とにかく早め早めの競馬を心がければ、このメンバー相手でもかなりやれると思われる。でもまあ、やっぱり前走の中山記念で4着に負けたというのはけっこう痛い。さすがに別定G2ではまだ実力不足と考えるべきなのかもしれない。今回はG1常連馬がいるわけだし、有力馬に先行力のある馬がいるだけに、展開としても楽ではないだろう。結局、中山金杯は軽ハンデと道悪に助けられただけで、この馬が抜けて強かったわけではなかったということかもしれない。決め手がある方ではないというのもつらいところで、このレベルになると、この馬くらいの決め手で馬券圏内にがんばるというのはけっこう厳しいかもしれない。
シルクネクサス
(牡5・幸57)
H19中京記念2着。
前走の中京記念は2着に負けたものの、1.57.2というかなり優秀なタイムで走破していたし、速い流れを自ら動いていくという積極的な競馬をしての結果だけに価値は高い。今年は年明けに準オープンを休み明けで勝ち上がり、続く別定G2のAJC杯で3着と好走しており、昨年から大きく成長しているところを見せているし、体調の良さも感じる。この勢いであれば、今回も十分にチャンスはあるはずだ。ただ、前々走は惨敗を喫しているように、気性的にムラがあるというか、集中して走る時とそうでない時との落差が激しいタイプである。そういう意味では、安定度はあまり期待できないということになる。特にレベルが高いレースで集中して走らない傾向があるだけに、G1前哨戦のG2である今回は試金石の一戦ということになる。AJC杯は別定G2といってもそれほどレベルは高くなかったようにも感じたし、勝馬には大きく離されていたので、あまり高い評価はしない方がいいと思うし、前走の中京記念もしょせんローカルの重賞である。このレベルでは、まだ実力不足ということも十分に考えられる。
タガノデンジャラス
(牡5・岩田57)
昨年の春に準オープンとオープン特別を連勝して、そのポテンシャルの高さを見せた馬である。それだけの馬だから重賞でも通用するだけのポテンシャルは持っていると思われ、その能力を出し切ることができるのであれば、別定G2のここでも通用しても不思議はないとはいえる。前走の大阪城Sでは久々に掲示板に載ったので復調の兆しは感じた。もしかしたら春の時期を得意としている馬なのかもしれない。だとすれば、今回は前走よりも体調がアップしていると考えられる。基本的に決め手はある馬だし、一発の魅力を秘める馬である。とはいえ、オープン特別を1勝しただけの実績だし、重賞では掲示板にも載ったことがないということからすれば、さすがに別定G2では実力不足と考えるべきかもしれない。前走もオープン特別で4着に負けているのだから、重賞でさらに上を目指すのはかなり厳しいのではないか。
トリリオンカット
(牡7・和田57)
H18朝日CC1着。
重賞を1勝している実績はそれなりに評価しないといけない。タイムも57秒台とかなり優秀なものだっただけに、この馬のポテンシャルはかなりのものだと判断していい。その後は休養に入り、今年は京都記念と中京記念を走ったが、休み明けだったせいか14着、9着と負けている。それでも徐々に良くなってきている感じはするだけに、そろそろ復調してきても不思議はない。朝日CCを勝った時も前走は7着に負けていたし、この馬はあまり近走の結果を気にしなくていいと思う。ときどき一発をかますというのがこの馬の個性であれば、今回もそういう一発を期待するのも面白いかもしれない。でもまあ、近走の走りを見る限りでは復調の気配はあまり感じられない。というよりも、朝日CCを勝った時はまだ条件馬だったことからすれば、朝日CCはいわゆるフロックであり、そもそも重賞級の実力はないという考え方もできる。今回は別定G2とさらにレベルが高くなっているわけだし、このメンバー相手に好走するというのはかなり大変だと思う。
ホッコーソレソレー
(牡5・渡辺57)
昨年10月に準オープンを勝ち上がって、そこからオープンで5戦したわけであるが、2着2回、3着1回、4着1回という実績はなかなか立派である。勝ちきれていないというのは確かに気になるところではあるが、例えば鳴尾記念では超スローの展開を中団からレースを進め、直線だけの瞬発力勝負になったにもかかわらず3着まで伸びてきたというのはかなりの決め手だと評価できる。他にも上がり33秒台はもちろん、上がり32秒台でも走れるのがこの馬の最大の魅力であり、これだけの瞬発力を持っている馬はなかなかいない。今回は別定G2なので相手がさらに強くなるが、こういう決め手を持っている馬は、流れにうまく乗れれば、前崩れの展開になれば、直線で一気に伸びてくることもある。ただ、これまで勝ちきれないレースが続いているので、大物感という点ではもう一つであることは否めないし、決め手があるといっても詰めが甘いというか、ワンパンチ足りない印象もあるだけに、別定G2ではさすがに実力的に通用しないということも十分に考えられる。
メイショウオウテ
(牡5・四位57)
昨年の10月末に準オープンを勝ち上がって、続く鳴尾記念では超スローの展開で後方からの競馬というかなり苦しい展開だったが、上がり33.2という切れ味を見せて5着まで追い込んできた。これだけの決め手を持っている馬はそうはいないはずで、そういう一発の魅力を持っている馬である。その後の日経新春杯と白富士Sでも掲示板ははずさない競馬をしているし、このときも気性的に難しいようで実力を出し切っての結果でもないようだ。そういう意味ではポテンシャル的には別定G2でも通用するということも十分に考えられる。決め手はかなり鋭いだけに、展開が有利になればさらにチャンスが広がる。とはいえ、前走の中山記念で12着というのはさすがに負けすぎである。気性的にどうしてもムラがあるというか、信用しづらいタイプである。それに、重賞オープンではまだ馬券に絡んだことがないのだから、そもそも重賞級の実力はまだないということなのかもしれない。前走惨敗したことで調子が落ちてきているということもあるかもしれないし、勢いという点でも割引である。追い込み一辺倒なので先行有利の展開だとさらに厳しくなる。
メイショウサムソン
(牡4・石橋59)
H18皐月賞1着、日本ダービー1着。
何といっても昨年の2冠馬である。この実績は歴史的にみても凄いことだし、当然にG1級の実力を持った馬と評価しないといけない。ジャパンC6着、有馬記念5着という結果は少し物足りない感じもするが、それでもディープインパクトは別格として、G1で2着馬には0.5秒差、0.3秒差という勝負をしているのだから、別定G2であれば実績上位と評価していいことになる。レースの流れに応じて、どんな競馬でもできるレースセンスと、競り合いで絶対に抜かせない勝負根性が、この馬の魅力である。これまでG1で戦ってきた相手と比較すれば、今回は手頃なメンバー構成といえるし、今後のG1戦線に繋げるためにも、ここは負けられない戦いになる。でも、昨年は秋以降は1勝もしていないというのはやはり気になる。ディープインパクトに完敗するのはやむ得ないにしても、2着馬にも完敗といえる内容ばかりなので、強さというか、大物感みたいなものが感じられなかった。もしかしたら早熟馬で、ダービーで燃え尽きてしまったということかもしれない。だとすれば、G2のここでも苦戦を強いられる可能性も十分にある。休み明けなので万全の状態ではないということも考えられるし、コスモバルクにはジャパンCで負けているということも忘れてはいけない。先行して押し切るレースを得意としているので、決め手がもう一つという感じもあって、瞬発力勝負になるようだと、決め手のある馬にあっという間においていかれるということもありそうだ。
アラタマインディ
(牡10・飯田57)
5年前に小倉記念で重賞を勝っているし、4年前の朝日CCで2着という実績も持っているのだから、今回まったく通用しないというレベルではないというか、好走したとしても不思議はないとはいえる。とはいえ、その後はほとんど好走らしい好走はしていないし、今年で10歳という年齢だけに、さすがにここで生涯一の結果を残すというのは難しいといえる。まして1年の休み明けというのだから、なおさら厳しい。ここで好走することがあったら本当に奇跡に近い。

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