最新更新 04/29/00

ダイビングスクール編 

12/12/97連載開始

 ショップがスクールをやってる場合が多いと思います。ショップのスタッフやインストラクター等、ダイビングを始める時にお世話になるところ。それだけに、色んな押し付けや制限に対して反発心をいだくが泣き寝入ることも多い。何とかならないものかを考察する。フリーの(ショップに専属でない)インストラクターに直接習うことも可能(ただし、情報があまり無い)。

目次:

スクーバダイビングの素晴らしさ (12/12/97)

潜水指導団体発行の講習終了認定書 (12/12/97)(01/26/98改訂)

Cカードの効力 (12/16/97)

国際ライセンス (01/06/98)

そんなんじゃCカード取っても無駄じゃん! (01/06/98)

器材はどこまで揃えようか?(01/07/98)(02/18/98加筆)

なぜ、みんなにリゾートコースを勧めないか?(01/15/98)

まとめ、と、それじゃどういうのがお勧めなのか (01/15/98)

Cカードの効力その2(指導団体のこと) (01/15/98)

Cカード収集癖? (01/15/98)

インストラクターへの道 −普通の道と番外編−(05/10/99)

PADI 5-STAR ID CENTER (09/16/99)


 スクーバダイビングの素晴らしさ

12/12/97記

 スクーバ(SCUBA: Self-Contained Underwater Breathing Apparatus = 水中自給式呼吸器による)ダイビングの素晴らしさを改めてツラツラ書くつもりは無い。何か新しいことに手を出す時、人それぞれいろんなきっかけがある。でもここまでたどり着いてしまったアナタ。アナタの場合、単なるきっかけというより多少なりとも感動を伴っていたのではないのでしょうか?スクーバダイビングを始めようかなと考えるとワクワクするのではないでしょうか?海の素晴らしさ、そこに住む生き物達の素晴らしさ、そんな世界に息をしながら入って行ける素晴らしさ、日常の縦横という2次元の世界から、3次元目である高さ(深さ)方向の自由度を手に入れた素晴らしさ等いろんな素晴らしさがあるのです。

 そしてこの素晴らしい世界をダイバー仲間と共有したいと思うわけです。ここまでの所で、業界の提供するイメージと客側の期待する物はほぼ同じと考えられます。イルカが見れると言ってたのにいなかった、等の苦情は自然に対してのものであって、ガイドとかダイビングサービスとかの責任では無い場合がほとんどです。ガイドが下手で、呼び物の生物を逃がしちゃったりするとちょっと微妙になってくるかも。

 で、ダイバーになるべくして、ショップ探しを始めることになる。その前に、ショップに何を期待するのか整理しておこう。


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 潜水指導団体発行の講習終了認定書

12/12/97記

01/26/98改訂

04/29/00 Q&Aへのリンク追加

 表題の表現が正しいかどうか不安ではありますが、いわゆるC(certification = 認定を受けた)カードのことです。この辺りからすでに純粋な気持ちが揺るぎ始めますので、心して読んでください。「国際ライセンス」とかっていう恐ろしくJARO(日本広告審査機構)に訴えられそうな名前で呼ばれる場合もある。Cカードの法的な効力、裏付けは全く無いのです。C級ライセンス持っているという勘違いをしているcertified diverもいるくらいですからね、な***君!(*脚注参照)。certificationは公になされたものではなく、ダイビング指導団体(色々ありますよね)が独自に作った(といってもほぼ同じと考えてよい)のカリキュラムを終了し、基準を満たせば発行してもらえる(有料、銀行のキャッシュカードみたいなプラスティックのカードの発行料は、ん千円也。ちなみに「ん」は5よりも大きい数字だったと記憶してますが...)のがCカードなのです。

 だから極端な話、本とかでスクーバの知識を得て、タンクを含む器材さえ調達できれば(通常Cカードが無いとタンクを借りれない)、一人でだって海に潜っていいんですよ。Cカードなんか無くたって法律違反じゃないのです。要するに法的規制の対象になっていないと言いたいのです。階段登るのも危なっかしいオヤジがいきなり一人で富士山山頂目指して登ろうとするのと同じことで、法的に規制される種類の行為ではないというだけ。もちろん、Cカード取ってバディシステムを取って潜るべきだということは、危険性が認知できればすぐに納得できる話。無茶は止めよう。

 ちゃんとした知識と実習の場を得て、人に見てもらって指摘を受けて勘所をつかむためには、インストラクターから講習を受けるのが良い。これがダイビングの講習であり、終わったら、Cカードが発行されるという仕組み。

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*脚注

 文部大臣認定事業による社会体育指導者には「A級」「B級」「C級」が存在します。他のスポーツと同じように、スクーバダイビングにもあり、 「C級指導員」「B級持ってる」などという言い方をするようです。これは、 指導員としての「公的資格」であり、民間団体発行の指導員(インストラクター)Cカードとは別物です。また、潜水士は国家試験による「国家資格」で職業として(常勤、非常勤を問わず)水中活動を行うために必要です。ですから、いわゆる作業ダイバーはもちろん、プロのダイバーであるインストラクターやガイド、プロの水中カメラマン等は持ってないといけないはずです。また、アマチュアダイバー用の資格ではありませんし、スクーバダイビング指導用の資格という訳でもないので混乱しがちですがご注意下さい。---社会体育指導者という資格についてはYTさんから情報をいただきました。色々あるんですねー、勉強になりました。---

(04/29/00追記:でもね、この指導員になるためには、民間指導団体のインストラクターの資格を持ってなければならないのですよ。何か変だと思いませんか?)

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 Cカードの効力

12/16/97記

 ダイビングサービスでタンクが借りられる。だけ。見せびらかしてかっこつけるのはご自由に。ちなみにお金は借りられない場合がほとんど。クレジットカードと一体化してる奴は別ですよ、もちろん。

 だから、Cカードを取れば自由にダイビングができるという広告とかの記述は無理があると言わざるを得ない。たかが数日の練習したくらいでいきなり、やったことなかった事が自分一人でスムーズにできるようになる訳が無い。慣れてないのにリラックスして海を楽しむ余裕なんて無いと思う。それより無事に帰ってこられますか?「やったこと無い」が「やったことある」に変わるだけ。講習で講義も聞きましたということ(ずーっと覚えてられるかどうかはその人の記憶力によりますが)。これらを証明するのがCカード。インストラクター無しでは何もできないのは講習受ける前と余り変わってない。Cカード取りたての人がこの気持ち良く分かってもらえると思う。

 なーんだ、って思ったでしょう?全然ライセンスっていう言葉が本来持つ許可証的なニュアンスはCカードには無いのがわかってもらえたと思います。ここのところ勘違いしてる人って意外に多いので要注意です。


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 国際ライセンス

01/06/98記

それじゃあ国際ライセンスって何?と思った方、いい所に気付きました。国際的なダイビング指導団体が発行するCカードだというだけです。たとえばNAUIとかPADIとかっていう意味に使われているだけです。すぐにこんな質問来そうです。「日本国内に本拠地を持つダイビング指導団体の発行するCカードを持って海外にいった時、潜らせてもらえるか?」これは私、経験無いのと、とある指導団体でOKでも他でもOKという保証が無いので、少なくとも事前に現地に確認を取るのが安全だと思います、としか答えられない。そんなのメンドーだとか英語苦手だから交渉したくないとかっていう人は大手の指導団体を選びます?指導団体のことは、ダイビングショップ編のところでも述べてみることにします。ただし、前にも述べた様に法的な裏付けは全く無いので注意が必要です。

 


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 そんなんじゃCカード取っても無駄じゃん!

01/06/98記 

 資格だけ取れるときに先に取っておいて気が向いたら潜りに行こう。と考えてスクール通い始めるのなら、考え直した方がいいですよ。たとえ、年に1回かそこら南の島に出掛けるリゾートダイバーになろうというのであっても、行く直前1ヶ月前とかにスクールに行ってCカード取って、忘れない内にダイビングに行って講習で習ったことを思い出しておくことが大事だということなのです。さもなければ、講習の内容は日を追って忘れてしまい、肝心なダイビングに行こうという段になって、リフレッシュコースを受け直してからファンダイブに出掛けるという2度手間になってしまうのです。だからここで強調したいのは、Cカードを取るってことは副次的なことであって、ダイビングを習うってことを優先して色んな事を準備すればいいんだということなのです。


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 器材はどこまで揃えようか?

01/07/98記

02/18/98加筆

 スクールによって器材の販売政策が違うとは思いますが、中には始めっから全ての器材の購入を強く迫る場合もあろうかと思います。納得できるんなら買っちゃえばいいんですけど。Cカード発行と抱き合わせにするスクールがあるんだったら、そういう店とは早くにおさらばしたほうが身のためですね。じゃあ納得って何かということを考えてみよう!

 すでにスキンダイビングの経験もあって、耳抜きもできるし、体験ダイビングもしたことあるよっていうアナタ。全部一気に買ってもいいと思います。勿論先立つものがあれば、それともローン組んじゃう?メリットは、これから自分の器材で講習を受けられるから、実際に使ってみながら慣れて行けること。講習はレンタル器材で受けても、自分で買うものと違うメーカだったりすると微妙に使い勝手が違ったりして、せっかく講習の時一所懸命練習しても、自分の買う器材には通用しないなんてことが避けられる。自分の器材を買ってしまったんだから海にいかないともったいないと考えるだろうから、海行きに積極的になれる。そうすると早く上達できるなんてこともあるでしょう。

 ダイビングを始めたいけどずっと続けるかどうかは分からないアナタ。重器材はとりあえずレンタルにしましょう。マスク、フィン、スノーケルは自分の物を持ってきて下さいというスクールは結構多いと思います。ウエットスーツが結構どうするか難しくなるのかも知れません。事前に揃えないといけないとなると、ダイビング用だから、レディーメイドのを買ってくるという訳にもいかない(シーガルだったらそれでもいいけど)。また、どんなタイプを選ぶかっていう問題もある。個人的には5mmの両面ジャージのワンピースで、ファスナーは胸側に付いてるのを推薦します。これがあれば真冬を除いて(根性ある人は別)ほぼ1年中伊豆とかなら行けるし(もちろんそれなりの気合いは必要=やっぱりドライスーツのありがたさを一回味わってしまうともう元には戻れない)、暖かい海でも、暑ければ胸のファスナーを開けて、パタパタして海水を入れてやれば水温30℃でも行ける。長袖だと岩や珊瑚で怪我をすることもないでしょう。

 さて、ダイビングやってみたいけど、講習受けるのも自信が無く、キツイんだったら止めちゃおうと考えてるアナタ。水着とタオルで参加できる体験ダイビングをまずお勧めします。でも一応Cカードは欲しいって向きには、やはり水着とタオル感覚で受けるリゾートコースがいいんじゃないかと思います。グアムとかサイパンで受けるタイプの講習で、海外旅行とCカード取得がすごく格安で(ほとんど旅行代だけじゃないかと思えるほど)できるというものすごく魅力的な商品です。最悪ダイビングをあきらめても(トライしてみて断念しても)、海外旅行はエンジョイできる訳ですから、海水浴、ショッピングが残ってればそれで十分と割り切れるかも。

 大事な事を書き忘れていたので加筆します。それは、買わない方がいい場合のことです。

(1)耳管が細くて耳抜き出来ないなどの身体的な理由の場合。自分がどうなのか、プール実習受けてみないと分からない人もいる。

(2)講習受けてみたけどつまらないと感じた場合。期待していたのと違う。思っていたよりキツいからダイビングはしないと決心する場合。


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 なぜ、みんなにリゾートコースを勧めないか?

01/15/98記

 これまでの連載を読んでくれた人はもうお分かりでしょう?Cカード取得直後は、インストラクターか少なくともダイブマスターの監視下バディーシステムを守って練習する期間が必要なのです。一人前のダイバーになるためには避けて通れないのです。ただし、練習といっても楽しんでやればいいんで、ファンダイブに行くことが上達に繋がるのです。リゾートコースでCカード取ると、その時のインストラクターとファンダイブするってことがまずないでしょう?講習の後も滞在して、そのままファンダイブ何本か潜ってから帰ってくるなどというリッチなパターンは別ですよ、勿論これは例外。講習中にインストラクターは各講習生の癖とか不得意な所とかを把握してくれるので助言も的確にできますが、他のインストラクター(例えば日本に帰ってきてしばらくして沖縄とかに行ったとした時に)は、そんなこと知らないので、一度一緒に潜ってみた後でないと助言ができないし、一応他の所ででもCカード取ってきてファンダイブに参加してきたお客さんをつかまえて、ここはあーした方がいいよ、あれはこーした方がいいよと言いにくい(これで気分を害するお客さんもいるそうだし、またそこまで親身になって教えなくても、ずっと付き合うお客さんじゃない)からですよ。そうすると自己流で上達するより他はないので、なかなかうまく潜れるようにならないってことにもなりかねないのです。潜った後でちゃんと助言を下さる本当の意味での親身なガイドさんも勿論いますけどね、最近は少なくなった気がします。

話が逸れましたが、本格的に近場でもどこでもダイビングしようという人や、気の合った仲間同士でガンガン潜りたいという人向きでないのです。


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 まとめ、と、それじゃどういうのがお勧めなのか

01/15/98記

 自宅から通える近さのダイビングスクール兼ダイビングショップで、店のスタッフにヤナ奴(自分と合わないなと思うスタッフがインストラクターだったりすると嫌でしょう?)が居ないこと。1回では分からないですよ。スタッフは交代で店番してる場合もありますから、何回か通って話を聞くのがいいと思います。何回か行ってみると、そこの店の客層も分かると思いますので、自分に合っているか判断されるとよいでしょう。一度店を選んでCカード取ったら、そこのショップの主催するファンダイブに参加するのが、すぐ上でも書いた理由からも上達の早道になるでしょう。ファンダイブでも、講習を受けた時のインストラクターが一緒なら、たとえ助言が得られなくても、こちらから聞きたいこととかは見ず知らずの初対面のガイドさんに尋ねるよりも遥かに聞きやすい筈ですよね。

 色々違う店とか指導団体とかを渡り歩きたい方は、それなりに上達されてからでも遅くないと思いますよ。


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 Cカードの効力その2(指導団体のこと)

01/15/98記 

 取ってしまえばこっちのものという考え方もあるでしょう。何が言いたいかというと、指導団体のこと。気になるでしょう?いっぱいあるから。Aは体育会系で厳しい、Bはいい加減だが簡単、とか色んな噂やその団体の特徴があります。値段のこともある。内容のこともある。でも、タンク借りるためにOW(Open Water: ほとんどの団体で初級コースとして入門用に設けているコースで、一般にCカードを取るというと、このコースの修了書を得るという意味に使われる)取るなら安くて楽に短い期間で取れるのがいいことになる。その意味ではリゾートでの講習は捨て難いのです。でも、高くてもきっちり教えて欲しい、とか自分で納得いくまで習いたい向きには、講習生を少数に絞った講習がいいですよね。でもこの違いは指導団体の違いもありますが、スクールの経営者インストラクター個人の考え方や個性に強く依存するので、スクール選びでも十分考慮すべきポイントです。要は、皆さん個人がスクールに何を期待するかで、お勧めのパターンも変化するということです。

 ナイトダイビングやりたいからAD(Advanced Diver: OWの一つ上のクラスのコースでOWのCカード持っている人が受講資格あり)受けるっていう場合にも、アドバンス無いとナイトやらせてもらえないなら、簡単に(例えばタンクの本数が少なくていい)取れるとこ(指導団体)で取ろうかとかいう考えも出てきておかしくないと思いますよ。でもあと*万円プラスすると別の団体のコースではタンクの本数多くてしっかり教えてもらえそうでとか、総額をタンク本数で割ってみた時の1本当たりの価格がどうかとかってことも別の選択肢でしょう。ここまで考慮してOW取るときの団体選びの参考にするのも長くダイビング続けていく上ではいいかもしれない(でもここまで用意周到に情報集めて決める人がいるかというとはなはだ現実的ではないとも思います)。


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 Cカード収集癖?

01/15/98記

 癖じゃないけど、いっぱい持っていると嬉しいという気持ち。全く分からない訳じゃないけど、余りにも商業ベースに乗せられていると感じるのは私だけなのでしょうか?OW取り、自分の事が自分で出来るようになった頃AD取り、自信を付けてきてライフセイバー(ファーストエイド)取り、レスキュー取って、マスタースクーバ取る。器材、フォト、ドライスーツひいてはディープ、ナイト、ボート(本当に全部実在するかどうかは確かめてません)のスペシャルティーを各種取り、あるいはイルカ遭遇証明やマンタ遭遇証明のCカードまであって、全てに講習代(イルカ、マンタは講習代は無し)とカード申請料(コース料金に含まれているかどうか事前に確認しておくと、後で別途必要ですと言われた時の心の準備にいいので)が必要ですから、多大な投資を必要とされているのです。

 スクールやショップの悪い点でもありますが(法律上悪いことをしている訳では決してないのですが)お客に対して、そろそろ***受けてみませんか、みたいな誘いが時に強引だったり、本人の実力以上のランクに挑戦させるようなものだったりすることもあるようで、これの対向策は、客個人の自覚と価値観しか無いと思ったりもします。でもNOと言いにくいですよね。

 特にダイブマスターや更に上のインストラクターを目指す場合には前提条件となりますので、スペシャルティーの最低限必要な数とこれまでのランクの認定が必要となり、結構な出費を覚悟しなければならないのです。


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インストラクターへの道 −普通の道と番外編−

05/10/99記

 ショップに通い、これまで書いてきたようなプロセスを経て、各種の級の認定を受け、ITC(Instructor Training Course)を受けて合格すれば晴れてインストラクターになれるというのは、普通の「道」。

 普通なのだが、実は曲者で、とにかく講習をオープンウォーターからアドバンスから何から立て続けに受けまくってダイブマスターあるいはアシスタントインストラクター(呼び名は各指導団体で違うでしょうが、ご容赦下さい)等のITC受験体制を整えてITC受けて受かってしまえば、極端な話し、ファンダイブとかしたこと無くても、ダイビング始めて1年経ってなくても、タンク本数が100本経験なくてもインストラクターになれてしまうのです。そんな人の命を守らなきゃいけない立場の人がそんな簡単に養成できるのか?と疑問を抱くのは普通のセンスでしょう。でも某指導団体ではダイブマスターが十ウン万円で「買える」という話しは、業界の常識ですし、インストラクターも、資格試験というものの、その合格率が結構、指導団体によっても違うようなので、指導団体を選べば、より簡単にインストラクターになれるのです。指導団体Aで落ちても、Bで受かるとか。勿論、このケースでは強力な経済的な裏付けが必要ですよ。さもなければ、普通のセンスからすれば、相当な時間が必要でしょう。

 番外編とは、むしろ、ちゃんとした訓練を受け、自分で自信を付け(単にコース内容を覚えるとか、必要とされている海洋実習とか、講習の手伝いをするとかの、ノルマをこなしただけというのとは違う)認定という意味では例えばOWのCカードしか持ってなくてもITCを受験して合格するというパターンが有り得るということです。ショップで多額の受講料を払わなくても、指導団体にCカード代を10に近い回数払ってカードコレクションしなくてもいいのです。ITCに限りませんが、受講資格という欄に、当指導団体の**(eg.ダイブマスター)とスペシャルティーが**(最低何と何、あるいは何個)であること、となっているのはそういう決まりだからであると思いまが、「あるいは、これと同等の資格(技能?知識?)を有すること」と併記されていれば、そういう指導団体ならば、他の指導団体のCカードしか持ってなくても、中間のCカード持ってなくても受講ができるはずです。他指導団体からのクロスオーバー制度を設けている所は少なからず存在します。受かれば上述の様な経済的な負担が少なくてもダイブマスターやインストラクターになれるのです。実際、「ショップとの関わりはOW取得の認定試験のみ」というインストラクターを私は知っています。彼の場合は、大学のクラブという訓練の場があった訳ですが、非営利目的のダイビングクラブ等で、ダイビング技術の向上を常に目指そうという努力している人達、をこういう場として利用できる可能性があります。単にファンダイブだけをやっているクラブ等(FDGは現在こちらのカテゴリー?!)ではいつまで経ってもITC受けられるようにはなりません。まあ、個人のやる気や取り組み方に大きく依存するので「場」だけのせいにはできないと、一方では思います。

 ITCも試験のひとつです。これに受かればインストラクターとして十分という訳ではないってことは理解するのは容易です。経験、向上意欲(やる気)、責任感、などはインストラクターになってから、その人の指導員としての資質を大きく左右するはずなのです。

 あなたはインストラクターを目指しますか?それとも(スタイル編で非インストラクター志向について考えてみたいです)...?


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PADI 5-STAR ID CENTER

09/16/99記

 DMコースを受けるに当たって久し振りにダイビングショップなるものを利用した。富戸の近くのショップ(伊豆店)へは今回初めて立ち寄った。富戸や海洋公園等への本拠地にしている模様ではあるが、スタッフの段取りの悪さといったら、すごいものがあった。宿の手配しかり。何をするのにも待たされたという感じ。この理由として見え隠れしていたのは、スタッフ自身がとろいかどうかは別としても、人手の少ない中で、仕事量=すなわち講習、ツアーのお客さんの人数が多すぎたということである。全体をコントロールするスタッフがいない。それから客から見れば、どのスタッフが何をすべきなのか知るわけないし(常連さんは別として)本来の伊豆店のスタッフに各店からイントラが講習やツアーで集まっているのだ。まあ、時期がお盆ということもあり、スタッフの疲労も相当蓄積してピークを迎えているに違いなく、余裕とか融通とか、フッ飛んでしまっている様子が見え見えで哀れに思えてしまった。分業しているためか、同じ店内にいるスタッフを捕まえても「私はレスキューの講習担当なのでDMの方は分かりません」となってしまうのだ。臨時に非常勤スタッフでも雇ってサービスの質を下げないように(イントラは講習に集中できないよ、あれじゃあ)企業努力すべきであると感じた。ばたばたするのは傍目にもいらいらするし、ハイ!ツアーの人達はこの車に乗ってくださあい、講習の方はこっち、とかってやってたんじゃあ2週続けてツアーに来って、スタッフに顔を覚えてもらえるとは決して思えない。

 もう一度来たいと思うようなアットホームな雰囲気の店には絶対ならない。ショップ利用者の多くはこういう点を高いお金を払ってまで求めているし、評価するのだということを知らない経営者に未来は無いだろう。なんとかこなしたというのと、お客にまた来たいと思って帰ってもらったというのではサービス業として雲泥の差があることは自明。

 それからCカード協議会でも使わない「国際ライセンス」という呼び方はやめようよ!ちなみに5-STARとかなんとか付くのはPADIへの上納金(カード申請料等)のランクであって、サービスの質というのを現わしているんじゃないので注意が必要です。


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まだまだ構想を練っています。取り上げて欲しい題材はリクエスト下さればできるだけ善処したいと思っています。

リクエストはこちらまでどうぞ。