やっぱり日本人なので,桜吹雪は綺麗だと思うのだ。酒は飲まなかったけど,今年も上野の桜を2回ほど見に行ったのである。まずは休出を適当に早く切り上げてそのまま上野へ。
去年もみかけた,老人ホーム的生楽器演奏隊の人達が今年も出ていて「あー,毎年の恒例イベントなのね」と納得もしたのであるが,圧巻はフラダンスの団体。結構若い女性の団体だったのだが,花見とフラダンスというのはちょっとだけシュールな組み合わせにも思えなくもない。もっとも,衣装は普通の服装だったのだが。
最近だとイベントに行ったりして,ビデオムービーを持参して撮影している人を見ないことのほうが少ない。特に近頃はDVばかりだ。
PCに取り込んで編集という人も多いのだろうけど,他人事ながら,いつも気になるのは「何回みるんだろ???」ということなのである。
花見の様子というか,花見をしている団体のそばを通りがかる度に,ファインダーをのぞいて,パンニングしながら撮影している人を10人以上はみかけた気がする。1時間半で。皆結構あたらしいムービーもっているんだよなぁ…最初の撮影なのかな…となると,こうやって撮られたテープは,多分,10回くらいは再生されるのではないか?それで,割と隅々まで覚えられてしまうのだ…普通の人の普通の営みを写しただけなんだが,ムービー購入者という普通の人の投資行為の結果,その普通のムービー購入者は,それを記録して,隅々まで記憶してしまうのである。
ひょっとすると,そのムービー購入者が被写体と街ですれちがって「あ,あのときの」なんて思うこともあるのかもしれないけど,なんというか,そうやって知らないところで繰り返して見られてしまうと思うと,ちょっとだけ恥ずかしくもあるな。やはり今度からムービーを向けられたら禁断のピースサインで切り返して,10ぺんくらいは繰り返してみてもらおうと思うのだ。
…いやー,カメラとレンズは人よりは購入しているとは思うが,どうも,ムービーは購入する気にならない私であった。
2001年4月1日,上野公園にて。
(Contax T3,Pモード,コダックGold 400(ネガ)からスキャン)