今日は運良く、帰り道の後半は席に座れたんだけど、二つ隣の席に座っている女性の前に立っていた男性が、途中から幽体離脱を始めてしまった。吊革につかまり、前へ後ろへ、はたまた左右へ、ぐるんぐるんと回転状態。とりあえず二つ向こうなのだけど、ゲ○でも吐かれた日にゃーお釣も来そうだしってんで気になっていたんだが、目の前でトランスに入った男性がいても、正面の女性は意にかいさずに読書を続けている。
こりゃー、肝っ魂の座った方だ・・・と感心してさらに観察を続けていると、回転半径が当初の1.5倍位に広がり、吊革をつかむ腕もほぼ全開状態。
電車の中では、ゲ○は無敵だ。そのつぎが、多分、筋の方と、そしてトランス状態の人だろうと思う。徐々に彼の周りから人が非難しはじめる中、その女性(20代半ば位)はまだ一心不乱に旅行雑誌を読んでいる・・・と、その男性の鼻からエクトプラズムが・・・ということはなく、拝む様に彼は前のめりになってしまった。
ここで、彼女も異状自体に気づいたようである。その後は彼の手の一挙一動を目で追っているではないか。
第二波が彼を訪れたとき、その彼女と私は、間に居た彼女の彼氏を通り越して見詰め合ってしまったんだが、思わず互いに微笑んでしまうほど、こころが和やかになる年末の風景だったなぁ。
きっと、その霊媒氏は、長津田あたりでひざがくずれ、終電後にタクシーで帰っているに違いない・・・・こんな時、こういう酔っ払いのストーカーをしたくなるのは僕だけ?