書名:ガラシャ
著者:宮木 あや子
発行所:新潮社
発行年月日:2010/11/20
ページ:279頁
定価:1600 円+税
明智光秀の娘玉子、細川ガラシャの波瀾の人生を描く。主君である織田信長の媒酌で細川忠興と結婚する。その後突如として発生した本能寺の変、明智光秀が起こした事件(主君に対する謀反)により忠興は明智には味方せず、静観。細川家家臣などは玉子を殺せと騒ぎ出す、そこでやむなく忠興は丹後宮津から奥深い味土野(京丹後市弥栄町味土野)へ幽閉させる。この幽閉先で知り合った男に惹かれてしまう。
2年後仇の豊臣秀吉から幽閉を解かれ、大坂に戻る。ここから忠興と旨くいかず、キリスト宗の信仰へと進んで行く。そして関ヶ原の戦い。玉子は石田三成軍に大坂屋敷を包囲されて、家臣の手によって殺される。でもすこし落ちがついていて玉子の身代わりがいて玉子はいずこともなく隠れる。
そして最後の細川幽斎(藤孝)の味土野を訪れて過去を回想する場面では幼い少女が出てくる。その姿が在りし日の玉子に似ている。逆賊の娘として見られている玉子の視点(戦国時代の女)からみた時代を描いている。