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永代橋崩落 

書名:永代橋崩落 杉本苑子全集20
著者:杉本苑子
発行所:中央公論社
発行年月日:1998/9/7
定価:3600円+税

2001年にも明石市の花火大会で歩道橋で予想外の人の混雑によって数人が犠牲になるという痛ましい事件起きました。この本は200年ほど前の江戸深川永代橋で起きた事件をモデルにしています。
永代橋崩落事故は1807年(文化4年)8月19日に発生しました。深川の富岡八幡宮の祭礼が30年ぶりに復活された年で、初日は8月16日の予定だったのが天候が不順で大雨が数日間続き、19日に開催されたのでした。この日の朝に将軍徳川家斉の実父一橋治済の船が永代橋の下を通過することになり、その間は橋の中が立ち入り禁止措置が取られていた。また予定の時刻が遅れて通過した。その間足止めをされていた人々が一気に永代橋に殺到した。その時永代橋は100年以上たった危ない橋で一部の人々は橋の修理、掛け替えが必要と言うことを知っていた。(でも30年ぶりの祭りのために費用を出したので橋の修理まで手が回らなかった)前日までの雨で増水した隅田川に多数の人々が落ちて1500人以上の人々が犠牲になったとされています。
このときの模様を犠牲になった人、犠牲になりかけた人、犠牲になったように見せかけて次の人生を歩んだ男と女などそんあ短編で綴られています。何度も富岡八幡宮、深川、永代橋など行っていますが、初めて知りました。