書名:CC: カーボンコピー
著者:幸田 真音
発行所:中央公論社
発行年月日:2008/11/25
ページ:405頁
定価:1700円+税
広告代理店のアカウント・エグゼクティヴとして仕事に没頭する山里香純、41歳が主人公の恋愛ビジネス小説。元夫は会社の社長、この会社の創業者の妻(元夫の母)に見込まれて広告代理店の仕事を必死に覚え、息子の一憲と結婚するが、片や社長業、片やアカウント・エグゼクティヴとして多忙な仕事に追われお互い話す暇もない仕事仕事の毎日、そして離婚、でも元夫の経営している会社の仕事は辞めずに続けている山里香純。
年下の恋人はクライアントの生命保険会社の広報担当課長代理、ここから広告を取るために年下の恋人を教育しながら、生命保険会社の不払い問題に対処するための「お詫び広告」を5社のコンペを勝ち抜いてCMを打つ。その反響は凄いもので一時はクライアントも大喜び、でも思わぬ波紋を呼び香純の身に危険が?
仕事の出来る女、女性の活躍、などおだてられながら一線で活躍する女性達の生の実態を描いて哀れさえ感じる毎日、女性であるが故の障害にも立ち向かいながら何に向かって仕事をしているのか?気負いすぎた女性を描くことで女が働くということの意味を訴えかけている。
メールでCC(カーボンコピー)、そして昔のカーボンコピーがちょっとしたトリックになっている。