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プリンセス・トヨトミ

書名:プリンセス・トヨトミ
著者:万城目 学
発行所:文藝春秋
発行年月日:2009/3/1
ページ:504頁
定価:1571円+税

主人公は「女子になりたい中学生」大輔、彼と幼馴染みの茶子(ちゃこ)と突然現れた会計検査院の調査官の3人。400年の歴史の封印が解かれた。大坂夏の陣で豊臣秀頼、淀姫は亡くなって豊臣家は滅んだことになっている。現在の大阪城は豊臣秀吉の建てた大坂城の形とは違う。秀吉時代の大坂城は徹底的に破壊され、その後石垣まで移転して徳川秀忠の時代に築かれたものをベースに再建されたのが現在我々の目にすることが出来る大阪城。

東京から来た会計検査院の調査官がある社団法人「OJO」に会計検査にやって来た。そして中学生のいじめ問題から少女が暴力団事務所に殴り込み、その場に会計検査院の鳥居がいた。大阪国総理大臣真田は国家権力に身柄を拘束された少女と少年を救出するために「ある指令」を出した。

5月末日の木曜日に大阪が完全に止まる。あらゆる種類の営業活動、商業活動、地下鉄、電車、バス等の公共機関も停止する。しかしそのことは大阪人以外には知らない。大阪に連綿と引き継がれてきた豊臣秀吉の末裔を守る大阪人の行動。明治維新前に官軍の資金と提供することと引き替えに大阪人との密約、現代の政府のあずかり知らぬこと。それが実行されてしまう。奇想天外な物語です。