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日本で100年、生きてきて

書名:日本で100年、生きてきて
監修:むの たけじ
発行所:朝日新聞出版
発行年月日:2015/7/30
ページ:254頁
定価:780円+税

今年の1月に100歳になられたむのたけじさんの本です。終戦の日に戦争報道の責任(間違った情報を国民に伝えていた)を果たすため朝日新聞を退社、秋田で週刊新聞「たいまつ」を創刊し社会の矛盾や不正を訴えつづけてきた著者。今は戦前の監視社会に突入している。それも権力者が監視網を作って監視するのではなく、一本の法律だけでマスコミ、会社、組織それぞれが自己規制してお互いに監視するそんな社会が出来上がってきている。

それぞれが違う意見見解が尊重されない社会。そんな警告を発している。なんでも欲しがらずに、無限の発展はいらない。腹八分目で生きる工夫。投票率80%以上でないと選挙は成立しない。予算、その他を置き去りにしても、いくら費用が掛かっても再選挙をやるべし。主体者は国民だ。したがって選挙へ行く責任も当然負うべき。なかなか考えさせる本です。これは対談をまとめたものです。

本書より
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「ニセモノは仰々しい。。ホンモノは素朴だ。」
「比べることをしない。これが人間のモラルにならないといかんのじゃないかな。」
「9条の実態は、乱暴国家に戦争をさせないようにしたものなんです。戦争権を持つとされた近代国家としての日本への死刑判決だったんだよ。」
「無限の発展はいらない。腹八分目の我慢する生活~人間主義」
「人間は何のために生まれてなんのためにいきているかー「喜ぶため、楽しむため」だ。

テレビ朝日|モーニングバード 毎週木曜のコーナー「そもそも総研」
http://www.tv-asahi.co.jp/m-bird/souken/20150813/3972