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本に出会う

借金狩り

書名:借金狩り
著者:加治 将一
発行所:新潮社
発行年月日:2005/1/25
ページ:325頁
定価:1600円

岸谷(作家)がハワイでレジャーを楽しんでいたところ、突然出版社から東京地裁から差押命令が通告されて印税1760万円を差し押さえるという知らせが来た。原告の名前も全く心当たりはない。窮地に追い込まれた岸谷は、借金から遁れる本を書いていることもあって、究極の起死回生策を考える。差押命令に対して、第三者に頼んで2億円の「仮差し押さえ」を申請して貰う。これで万全の対策だと安心していたが、裏にはとんでもないカラクリが。読んでいて楽しくなる。借金して何が悪い。借金で命まで落とす必要はない。保証人になって根こそぎ奪われる仕組みが残っている日本の社会に挑戦した意欲作。マネーに関するサスペンスです。

加治将一『借金狩り』
http://www.shinchosha.co.jp/shinkan/nami/shoseki/414606.html