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忍者からす

書名:忍者からす
著者:柴田錬三郎
発行所:講談社
発行年月日:2008/04/10
定価:720 円+税

忍者「鴉」たち、南北朝時代、天竺の船造師「首比達」と太地の港、水軍の娘「於兎」の子孫が熊野権現を中心とした忍者の系譜はあらゆる時代の影に、歴史の裏に潜んでいた。武田信玄、一休禅師、山中鹿之助、塚原卜伝、丸目蔵人、由比正雪、幡随院長兵衛、蜀山人、国定忠治までの約460年余、史上の怪物たちと暗躍する「鴉」達の交差を描いている。大きな大きな嘘物語。嘘を嘘と感じさせない物語の展開は流石。半村良は大嘘つきの作家は大嘘を本当のことと思わせてしまう凄さがあるが、それでその作品を文学だとか言ってはいけない。職人柴練の真価が見えるような作品です。