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内通者

書名:内通者
著者:堂場 瞬一
発行所:朝日新聞出版
発行年月日:2014/2/28
ページ:397頁
定価:1600円+税

舞台は千葉県、千葉県警捜査二課の係長結城は、護岸補強工事にからむ千葉県土木局と房総建設会社の贈収賄事件
追う。捜査の発端になったのは、房総建設社員・椎名からの内部告発。彼の情報より捜査二課は金銭授受の現場の撮影に成功する。しかしある日、房総建設社員・椎名が結城に暴行を受けたと訴えられる。椎名はそのまま行方をくらましてしまう。
そんな時、東京で一人暮らす一人娘若葉からストーカー被害を受けていることを相談される。警視庁と相談、監視してもらっている最中、彼女は何者かによって拉致されてしまう。結城の妻は早くに病気で亡くなっている。そしてこの夫婦には子供(一人娘若葉)の出生に大きな秘密を持っていた。

この事件の真相を解明するためにはこの親子関係をあからさまにしないことには解決できない事態になってくる。追い詰められた結城、捜査に携わる捜査二課、警視庁の刑事を苦悩を描く。少々荒っぽい組み立てから、また現実とはかなり違った感じで少し、次々に問題を作って読者を引き込む感じに描かれているが、テレビ番組用のストーリー、最初から書物として読むと論理矛盾もちらほら見えてくる。