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本に出会う

書名:焔
著者:堂場 瞬一
発行所:実業之日本社
発行年月日:2004/7/25
ページ:325頁
定価:1700円+税

著者の得意なスポーツ小説。
プロ九年目の今季、FA権を取得するスターズの看板選手・沢崎鉄人(東京スターズ)。大リーグ入りを目指す沢崎は、チームメイトの四番打者・神宮寺と首位打者争いを繰り広げる。大リーグ入りを優位にするには、沢崎にどうしてもタイトルを取らせて移籍交渉を有利に運びたいスポートエージェント・藍川(沢崎と高校の同級生で同じ野球部員補欠にもなれなかった、帰国子女)は密かに暗躍をはじめる。

無冠の強打者・沢崎とエージェント・藍川、ライバル神宮寺、大リーグ入りを巡って思惑が乱れ飛ぶ、シーズン最終の2週間を描いた野球サスペンス。残り10ゲームで東京スターズは1ゲーム差で福岡イーグルスと優勝争いの真っ最中から最終戦に至るまでを描いている。タイトルを取るためには「あいつを、潰したい」その思惑に、その裏に藍川の施策が、沢崎は神経質で線が細いのに対して、神宮寺は豪快で細かいことは気にしない。でもホームラン王・打点王・首位打者を何回か取っている。それに対して沢崎は総合成績では常に上。でもタイトルがない。藍川はいろいろな策を考え実行するが、結果的には策士策におぼれる。スポーツにそれ以外の要素加えてサスペンス風に描かれている、著者の作風か?