書名:暴走する「地球温暖化」論
洗脳・扇動・歪曲の数々
著者:武田邦彦・池田清彦・渡辺正・薬師院仁志・山形浩生・伊藤公紀・岩瀬正則
出版社:文藝春秋
発行年月日:2007.12.15
価格:1524円+税
------------------------------
アル・ゴア(元副大統領)やIPCCの「不都合な真実」をつく
・なぜ、消えた「地球寒冷化論」
・環境テロリストが増幅する「恐怖の存在」
・科学を悪魔祓いする恐怖政治
・大失敗の環境政策
・「家電リサイクル」百害あって一利なし
・「不都合な真実」の不都合な真実
・「地球破壊」超先進国は中国なり
・木を見て森を見ず、の環境危機論
・環境原理主義。にご注意を
(本書本文より)
------------------------------
どちらかというと地球は温暖化はしているが、人間による部分はそんなに大きくない(未知の部分があまりにも多い)から性急に対応はやめるべき。という派の人々の論を集めた本です。最近温暖化に関する本をいろいろ読み比べてみましたが、温暖化、二酸化炭素原因説、環境問題など純粋な科学の問題と言うよりはイデオロギー、主義、宗教と思えるような感じがしてきました。未知の部分が多い地球というものについてある信念をもって「私の信じるものを信じなさい」といわれているような感じ。納得している人がいないという感じも。1960年代から70年代は東京の隅田川、多摩川など真っ黒な川(どぶ川)という感じで誰にでも見えた現象があった。公害というものが現実に見えていた。それに対する環境を良くしようと運動していた人、役所の関連者、そんな人達の前から実際に見える環境破壊は日本ではかなりの程度改善されてしまった。多分世界で一番、資源を効率よく、公害を発生させない技術を開発して実行して来た。でも環境問題関連者は次に何かターゲット見つけないといけない。たばこであったり、ダイオキシン、複合汚染、環境ホルモンであったり次々ターゲットを変えてきて、今は地球温暖化問題に行き着いたところという感じがしないでもない。今、環境、温暖化と言っていると研究費も出るし、リサイクルと言っていると職場も確保される。なんかすっきりとしない感じがしないでもない。この本に登場する人達は研究費も回ってこない。政府なんかの審議会などからも追い出されてしまう人達。世論、政府に迎合している人達を信用するか?それに反論している人を信じるかは自由。でも両者の言い分を聞きながら自分で考えていくことしかなさそうです。後10年もしない内に違うターゲットが出て来るのでしょうね。今までの科学は目で見たり、触ったりできるものまでは何となく信用が出来るところもあったが、今の心配性、可能性の話がひとり走りをし出すとほっておくしかないのかもしれません。予防保全ということば。最悪のことが起こったらいけないので、科学的に証明されていないけれど、可能性のあるものについては今から禁止しましょう。(頭が良すぎるから、余計な心配をして、みんなに恐怖感を与えて楽しんでいる。楽しまされている)そんな気もする。別の本でも寒冷化の事が出ていたが、寒冷化よりは温暖化の方が人間には良さそうです。平安時代は温暖化の時代。ローマ帝国も温暖化の時代に栄えた。ペスト、魔女狩りの中世ヨーロッパは寒冷化。天明の飢饉等も寒冷化時代。
万が一二酸化炭素が原因で温暖化が来ると言うのであれば、人類史上初めて地球の環境を人間がコントロールすることが出来る時代になったと言える。(これは冗談ですが)ならば二酸化炭素をいっぱい出して温暖化を進め、排出を少なくして少し冷やすということができるのでしょう。でもこれは人間の奢りですね。自然はもっと奥深い、こんなおごった人間も存在することを今の所、許してくれているのかもしれません。でもこれに答えてくれる人は誰も居ない。やっぱり自分で体験しながら考えていくしかないのでしょう。