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花咲ける上方武士道

書名:花咲ける上方武士道
著者:司馬 遼太郎
発行所:中央公論新社
発行年月日:1999/1/18
ページ:687頁
定価:952 円+税

久々に司馬遼太郎の本を読みました。時代は幕末、貧乏公家の少将高野則近の東海道東下りの物語。京都のお公家さんはみんな貧乏、右近衛少将藤原朝臣高則近も公家の次男坊、でも公家も価値があったようで1万両で大阪の薬問屋の養子に。当時の公家事情、武家事情を描きながら、公家密偵使として少将高野則近が大坂侍・百済ノ門兵衛と伊賀忍者を従えて江戸に下る。その行く先々に忍者、女などなど邪魔が入る。

そんな恋と冒険の物語です。「梟の城」にも似た娯楽小説です。長編ですが、一気に読めました。これを読んでいて気がついたのですが、司馬遼太郎の作品は声を出して読む小説という感じがします。所々漢字ではなくひらがなで表現している箇所が多々出てきます。漢字ばかりの堅い堅い感じではなく、途中途中にひらがなで優しく。読むリズムを考えて書いてあるような感じがしました。

歴史小説浪漫-花咲ける上方武士道
http://www.geocities.jp/takesanwind/book/siba2/hanakakeru2.html