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大村益次郎

書名:大村益次郎
著者:佐山 咲平
発行所:学習社
発行年月日:昭和17年6月5日(1942年)
ページ:233頁
定価:65銭

昭和17年(紀元2602年2月(皇紀))に発行された青少年向けの本です。司馬遼太郎の花神とはかなり違っています。(宇和島藩に妻が後から行っている。楠イネとの関係などは無かった)青少年向けと時は戦時下を反映してやさしく書かれていますが、わかりやすい大村益次郎伝になっています。また後書きなどで死ぬことの意義、兵隊に行く行く意義などが書かれています。これは当時の事情の反映でしょうね。

この本では大村益次郎の事蹟の中で特筆すべきものとして徴兵制(武士による各藩の藩兵を解散して)国民の全てから兵を募る。これが民主主義、平等と。また招魂社の出来るまでの裏ばなしなど。この本が参考にした大村に関する本「田中惣五郎著 近代軍制の創始者大村益次郎」「村田峰太郎著 大村益次郎先生事蹟」とか。

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大村益次郎の事蹟を広く人々に再認識させたという点においては、『花神』は実に有難い立派な本である。しかし史実と比べてみると、『花神』の記述の誤りは多い。私はよく人から『花神』の内容に間違いはないかと聞かれたりする。そのとき私は「村田蔵六(大村益次郎)という名前だけが本当で、あとはみな作り事ですよ。小説とはそんなものではないでしょうか」と答えている。(内田伸)

国立国会図書館デジタルコレクション - 大村益次郎
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1719164
大村益次郎先生事蹟・解説
http://www.e-furuhon.com/~matuno/bookimages/18112.htm