記事一覧

未来の年表 人口減少日本でこれから起きること

書名:未来の年表
   人口減少日本でこれから起きること
著者:河合 雅司
発行所:講談社
発行年月日:2017/9/11
ページ:206頁
定価:760円+税

日本の近未来は少子高齢化で下記の年表のような状態になってくる。100年後に残っている地方公共団体は殆ど無くなっている。これは地震、火山、天気、経済予報より確率の高い未来予測。何しろ今から100年に増える人、減る人がほぼ判っている。したがって日本の人口は減るだけ。前半は今の世代は誰も聞きたくない、見たくないショッキングな事実を羅列している。これで将来を悲観しても始まらない。後半はどうやってこの目に見えずらい日本の最大の危機をどうやって乗り越えていくかの処方箋も示している。完璧では無いけれどたたき台です。そして今の世代、次の世代、これから生まれてくる世代にわたって共通認識で解決策を模索していく仕組みを提案しています。

簡単にいうと今の人口規模、経済規模などを以下に縮小していくか?幸福、豊かさは損なわずに以下に縮小した世界を造っていくかにつきる。そのためには我慢をしないといけないことも、例えばばらばらな村、家々を維持しようするとコストが増大する。したがって住居エリアはコンパクトに再設計、グランドデザインを7500万人(昭和20年)、5000万人、3000万人(明治の初め)と人口と経済規模を見積もり、どの辺にランディングしていくか?2000年以上にわたって日本列島に君臨してきた日本人も後100年位でいなくなるかもしれない瀬戸際という認識を持って行かないといけない。三国志の時代の魏でも人口が大幅な激減して500万人位になったとか?長い歴史のなかでは民族の増大、減少、絶滅は経験が無いことではない。ただ日本人にとっては初めてのこと。また戦後の拡大、増大の右肩上がりしか経験が無かった。今の高齢者世代はたいした知恵もない。やっぱり今の中高校生あたりのアイデアを年寄りが支援する。応援する。そんな仕組みが。高齢化問題は高齢者が主役では解決しない。
戦後の出生率はどんどんダウンして来た。そして寿命が驚異的に伸びてきた。したがって出生率を上げても焼け石に水。その間何の対策も取ってこなかった。寿命が延びることの意味を真剣に考えてこなかった。

東京オリンピックの年である2020年には、女性の2人に1人が50歳以上になる。39年には「深刻な火葬場不足」が起こり、40年になる頃には「自治体の半数が消滅の危機」に陥る――
17年の時点で、日本の人口は約1億2653万人いるが、65年には約8808万人にまで減ると予想されている。
少子高齢化の問題とされているが、少子化と高齢化は同じでない。別問題として考えないといけない。高齢化率が低い東京圏の方が高齢者の人数は格段に増える。高齢化率の高い地方は人数はさほど増えない。

◆ 2016年 出生数が100万人を切った
◆ 2017年 「おばあちゃん大国」に変化
◆ 2018年 国立大学が倒産の危機に
◆ 2019年 IT技術者が不足し始め、技術大国の地位揺らぐ
◆ 2020年 女性の2人に1人が50歳以上
◆ 2021年 介護離職が大量発生する
◆ 2022年 「ひとり暮らし社会」が本格化する
◆ 2023年 企業の人件費がピークを迎え、経営を苦しめる
◆ 2024年 3人に1人が65歳以上の「超・高齢者大国」へ
◆ 2025年 ついに東京都も人口減少へ
◆ 2026年 認知症患者が700万人規模に
◆ 2027年 輸血用血液が不足する
◆ 2030年 百貨店も銀行も老人ホームも地方から消える
◆ 2033年 全国の住宅の3戸に1戸が空き家になる
◆ 2035年 「未婚大国」が誕生する
◆ 2039年 深刻な火葬場不足に陥る
◆ 2040年 自治体の半数が消滅の危機に
◆ 2042年 高齢者人口が約4000万人とピークに
◆ 2045年 東京都民の3人に1人が高齢者に
◆ 2050年 世界的な食糧争奪戦に巻き込まれる
◆ 2065年~外国人が無人の国土を占領する 

怖すぎる未来の年表…「3年後、女性の2人に1人が50歳以上に」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52268
【話題の本】『未来の年表』の著者が伝えたい人口減少の危機
http://www.sankei.com/life/news/170705/lif1707050043-n1.html
【書評】『未来の年表』(河合雅司)
http://maemuki-blog.com/?p=12208