書名:明治維新という幻想
暴虐の限りを尽くした新政府軍の実像
著者:森田 健司
発行所:洋泉社
発行年月日:2017/2/2
ページ:239頁
定価:950円+税
明治維新という言葉もあとから作られた言葉、明治新政府がずべて良い。江戸時代は駄目だったキャンペーンをやって教育から全てリセットしてしまった暴挙によって。未だに明治新政府は凄く良いことをやったんだ。江戸時代ほど酷い時代はなかった。と信じている人も多い。しかしこの本には明治新政府の真の意図がはっきりと書いてある。薩長で徳川幕府の持っていた権限を独占して薩長の私欲で明治政府を運営したかった。
おらが大将になりたかっただけ。明治時代の内閣総理大臣は薩長、肥のみ、唯一西園寺の京都もあるが、これは公家。徳川幕府が大政奉還で政権を投げ出しているのに、それをしっかり受け取りもせず、戊辰戦争を起こして暴虐の限りを尽くした。天皇は玉と言ってはばからない西郷隆盛。西郷の実像をごまかしてしまった上野公園の西郷像、勝海舟は西郷を江戸無血開城の立役者にしているが、戦争を仕掛けてきた張本人が無血開城を推進したとは思えない。もっともっと腹黒いやつだったんでしょう。明治の新政府が言っていることを資料として一杯残っている(意識して正史を残している)が必死になって残さないといけないほど、酷いことをやっている。
幕末、明治の初めの風刺絵画や、瓦版など、江戸市中の人々に新政府軍は嫌われていたか?旧幕府をひいきにする人間が数多くいたことが判っている。でも勝者の歴史を信じてしまう人間の性には仕方がないところもあるのかもしれない。バイアスの掛かった歴史、真実ということを肝に銘じておかないといけないと思う。
長州の「革新派」が日本を滅ぼす:『明治維新という幻想』
http://agora-web.jp/archives/2023854.html
『明治維新という幻想』(洋泉社)を読む
http://d.hatena.ne.jp/simmel20/20170205/1486295618