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本に出会う

新三河物語

書名:新三河物語上巻
著者:宮城谷昌光
発行所:新潮社
発行年月日:2008/8/30
定価:1800 円+税

書名:新三河物語中巻
著者:宮城谷昌光
発行所:新潮社
発行年月日:2008/9/22
定価:1800 円+税

書名:新三河物語下巻
著者:宮城谷昌光
発行所:新潮社
発行年月日:2008/10/20
定価:1800 円+税

大久保彦左衛門というと天下のご意見番、一心太助などとの交流などいろいろと話題の多い人ですが、「三河物語」という本を書いた人。戦国時代を生きた武人。その三河物語を宮城谷昌光風に書いている。徳川家康の古くからの家臣大久保家の歴史を綴った本。家康の晩年に大変功のあった大久保家一族を襲った悲劇、そんな中大久保彦左衛門は大久保一族の歴史を綴ることで、徳川家に尽くした先祖、祖父母、兄弟たちの生き様を描いている。なかなかの大作です。一気に読んでしまった。

今川義元が桶狭間に倒れ、松平元康(家康)が岡崎城に帰還する。その元康に一番に立ちはだかったのは三河一向一揆、その門徒衆と岡崎城の中間に館を構える大久保一族は前線となって門徒衆と戦うことを決意する。信念をかけて戦った一向一揆を描く。(上巻)

今川家が手放した駿遠をめぐり、武田信玄との戦いが始まる。圧倒的な武力をもつ信玄との三方原の戦い。惨敗を喫してしまう。信長との連合で大勝した長篠の戦い。そして衝撃的な本能寺の変。大久保一族が合戦にどう戦ったか?武功を立てたか?(中巻)

家康の天下統一は目前、ところが戦での強さは不要な時代。大久保長安(実は大久保一族とは無縁の猿楽師)事件をはじめ、あらぬ罪を着せられ改易に追い込まれた大久保一族の哀しみに、戦いに散った兄弟の魂に、彦左衛門が筆をとる「三河物語」を書き始めるところまで。(下巻)