書名:京の四季
著者:和辻 哲郎
発行所:青空文庫
発行年月日:2006年11月22日
底本:「 和辻哲郎 随筆 集」 岩波文庫、 岩波書店
初出:「新潮」1950年10月号
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定価:0円
和辻哲郎の随筆です。京都に10年住んで東京に戻ったときの東京の樹の葉の緑が実にきたなく感じられ て、やり切れない気持ちがした。そのときに感じた東京と京都の風景の比較を短文にしている。 京都から東京にやってくると風景が絵にならないと感じていたが、和辻の感じたようにやぱり余り美しくないようだ。緑は大阪よりあるけれどその緑の色はあせているように感じる。京都には見事な苔が出来るし、また末永く枯れたりしない。東京は苔は出来るが長く持たない。四季を通じての色合いも余り美しくない。そんなことが綴ってある。