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光を求めてともに歩む

NHK 番組表 | こころの時代~宗教・人生~ セレクション(2)
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「光を求めてともに歩む」 | コロナ禍で生活や社会に脅威や制限が加わる中、今こそ見つめ直したい問題を過去の番組から厳選して届けるシリーズ。第2回はハンセン病問題に取り組む弁護士・徳田靖之さん

先日、NHK Eテレ「こころの時代?宗教・人生?あきらめない ハンセン病差別にあらがって」
徳田靖之弁護士を紹介していました。この方は1944年生まれ、父は戦死、母は精神を煩って、祖父、祖母を父母として育つ(後年知る)、東大法学部に入学、在学中に司法試験に合格、東京で3年ほど勤め、祖父、祖母の衰えで大分に帰る。そして地元で国選弁護士を務める。親兄弟からも見放された被告の弁護を続ける。誰も注目してくれない被告の犯罪にもそれぞれ本人には意味があることを理解する。そんな弁護を続けている内に、国を相手取った薬害訴訟や、えん罪事件など、人権にかかわる裁判に取り組む。2001年ハンセン病国賠訴訟では、国の隔離政策の過ちを認めた画期的な判決を勝ち取り、元患者の尊厳の回復へと道を開いた。(小泉首相)

そして15年後ハンセン病家族国賠訴訟で、ハンセン病本人だけではなく、家族に言われ無き差別、家族と名乗れない。差別と戦ってきた家族達を組織して訴訟、それに勝訴、国は控訴をしなかった。(安倍首相)

松本清張の『砂の器』でも「業病」と表現されたハンセン病(この小説出版当時は治療可能な病気ということも判っていた)、話としては知っている人も多いが実態は2001年、2015年になっても病気を語れず、家族を語れない。そんな人たちの支援に奔走した徳田靖之さんの対談です。
徳田さんは「救ってあげる人と救われる人、同情してあげる人と同情される人。この構造が改まっていないかぎりは、差別はなくならない」と。

今まさにコロナウィルスで人たちの間の分断、猜疑心、排斥、差別などの根源はこのハンセン病の根本問題と類似している。自分のこころの醜い部分を見てします。また人間の本質のところが出てしまう怖い問題だ。どこにそんな力があるかと思うくらい静かな人となりでしとやかな風貌で奔走している。ちょっと知性の勝った人なら、こんな割の合わない仕事を遣っていないと思うくらい、弱者の立場に立つことがこの人の行動基準となっている。本来なら頭が良くて、成績が良くて、才能の優れた人は自分の為ではなく、人のために働くということを当然のこととして実践して来られた方という感じがする。
NHKプラズで見られます。