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柴練水滸伝 われら梁山泊の好漢

書名:柴練水滸伝 われら梁山泊の好漢(1) 風雲編 
著者:柴田錬三郎
発行所:集英社
発行年月日:2002/07/25
定価:800 円+税

書名:柴練水滸伝 われら梁山泊の好漢(2) 疾風編 
著者:柴田錬三郎
発行所:集英社
発行年月日:2007/03/25
定価:933 円+税

書名:柴練水滸伝 われら梁山泊の好漢(3) 激闘編 
著者:柴田錬三郎
発行所:集英社
発行年月日:2002/08/25
定価:800 円+税

予約しておいた2,3が届いた。
2巻は人食い虎を退治した武松と、花栄の2人が主人公。梁山泊に好漢が次々と集まってくる様子を描いている。

3巻は36人から108人に好漢が集まって、梁山泊が一番栄えた時代を描いている。このストーリーは14世紀頃に完成したとか。いろいろな人の水滸伝を読んでみると違いがあるもののやっぱり、この人物達が次々梁山泊を目指してくるところがやっぱり読んでいて面白い。その後の落日を描いたものはやっぱり人気がないのか?探すのに苦労する。

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柴田錬三郎の水滸伝です。残念ながら未完の作品です。吉川英治の新水滸伝でも未完で終わりました。梁山泊に次々と数々の豪傑たちが集まってくる。それぞれ百八の魔星の生まれ変わりである。百八とは仏教で言う煩悩の数でもあり、除夜の鐘で突かれる数でもある。この書は初代首領王倫を静粛して晁蓋が二代目首領として活動する時期までを書いている。色々な人の水滸伝を読んでいるので話の流れ、登場人物などもある程度予想しながら読める。柴練特有の話の盛り上げかたのついつい話に引き込まれてします。史進、柴進、林冲、魯智深、晁蓋、呉用、公孫勝、楊志、宋江、武松の話とつづく。話の面白さに一気に読んでしまった。

われら梁山泊の好漢(1)の主な登場人物は
* 天魁星 宋江(そうこう) 梁山泊の三代目首領。
* 天機星 呉用(ごよう) 梁山泊の軍師。
* 天間星 公孫勝(こうそんしょう) 道術使い。
* 天雄星 林冲(りんちゅう) 槍の名手。中国で「教頭」といえばこの人のこと。
* 天貴星 柴進(さいしん) 後周皇帝の子孫。
* 天孤星 魯智深(ろちしん) 大力無双の破戒僧。
* 天傷星 武松(ぶしょう) 拳法の達人。
* 天暗星 楊志(ようし) 顔に青痣を持つ武人。 
* 天殺星 李逵(りき) 二丁板斧の使い手。斬り込み隊長。
* 天微星 史進(ししん) 上半身に9匹の龍の入墨を施している。百八星の中で最初に登場する。
* 守護神 晁蓋(ちょうがい) 梁山泊の二代目首領。
* 王倫(おうりん) 梁山泊の初代首領。落第書生で偏狭な人物。林冲らに悪人として粛清されている。
など。(2)ではどんな人達が現れるのか?普通水滸伝は豪傑達が集まって活躍するところでお仕舞いが多いのですが、やっぱり108人が次々死んでいくところは読んでいて面白くないからなのか?大抵は景気の良いところで終わっているようです。さて柴練の未完は何処まで連れて行ってくれるのか楽しみです。