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海の伽耶琴

書名:海の伽耶琴(上)
著者:神坂次郎
発行所:徳間書店
発行日:1993/11/30
定価:1456円+税

書名:海の伽耶琴(下)
著者:神坂次郎
発行所:徳間書店
発行日:1993/11/30
定価:1456円+税

紀の国と言うところは昔からちょっと異風なところ、戦国時代でも有力な武将も大名もいなかったところ。根来衆、熊野水軍、九鬼水軍、雑賀衆など。この物語は雑賀(鈴木)孫市の息子、雑賀孫市郎の半生を舞台に展開する。豊臣秀吉の朝鮮出兵へ参加した雑賀孫市郎が裏切って朝鮮側につくというところで終わっている。「さやか」という名前で朝鮮の国史にも残っている武将の名前。朝鮮出兵の折朝鮮側の武将となって日本軍と戦った。現在も子孫が残っているといわれている。雑賀孫市郎の朝鮮出兵後の消息不明と合わせて物語りを展開している。紀の国は昔から朝鮮半島とも行き来があって、特に鉄に関連のある部族が帰化していたり、任那日本府が滅びそうになったときに応援に駆けつけたりしている。