記事一覧

本に出会う

白馬山荘殺人事件

書名:白馬山荘殺人事件
著者:東野圭吾
発行所:光文社
発行年月日:2007/10/25
ページ:357頁
定価:590円+ 税

一年前の冬、「マリア様はいつ帰るのか?」という葉書を妹の菜穂子に送って自殺?した兄の公一。その死に疑問を抱いた大学生の菜穂子は、親友の真琴とともに、兄が死んだ信州の白馬のペンション「まざあぐうす」を訪ねた。丁度一年前と同じ常連の宿泊客は同じ部屋に集うことになった。各部屋には童謡「マザー・グース」の歌に秘められた額が掲げられている。イギリス人の別荘だったペンションに隠された過去、兄公一の死の謎を追う菜穂子、真琴。古典的な推理小説で良く出て来る。周囲とは閉ざされた山の中のペンション。宿泊者以外犯人がいない。また密室殺人。そこにマザー・グースの歌に秘められた暗示、暗号。展開の面白さ、謎解きの面白さが感じられる作品。理系の作者(大阪府立大学工学部出身・元電装(株)社員)の頭の冴えが感じられる作品です。