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本に出会う

吸血の家

書名:吸血の家
著者:二階堂黎人
発行所:講談社
発行年月日:1999/7/15
ページ:599頁
定価:819 円+ 税

初めて読む作家です。江戸時代から八王子で遊郭を営んでいた旧家。突然の殺人予告。美人三姉妹を弄ぶ運命。名探偵二階堂蘭子の謎解き。ロジックばやりの推理小説の中で横溝正史、江戸川乱歩などのおどろおどろしい世界。被害者以外の足跡がない殺人。密室殺人事件など推理小説の類型がつぎつぎと登場する。ちょっとしつこい感じもするが、これもまた新しい形態の本格推理小説かも知れない。京極夏彦の世界なんかも垣間見られる。