記事一覧

本に出会う

傷 邦銀崩壊

書名:傷 邦銀崩壊(上)
著者:幸田 真音
発行所:新潮社
発行年月日:2005/4/1
ページ:379頁
定価:514 円+ 税

書名:傷 邦銀崩壊(下)
著者:幸田 真音
発行所:新潮社
発行年月日:2005/4/1
ページ:364頁
定価:514 円+ 税

将来を嘱望されていた大手邦銀NY支店のディーラーが、滞在先のホテルから飛び降りた。彼は死の前日、偶然20年振りに級友の芹沢と再会を果たした。自殺のそぶりも見せなかった。謎のファクスを残して彼は死んでしまう。あまりに突然の彼の死に衝撃と責任を感じた芹沢は、死の真相を探ろうとする。

ウォール街で辣腕家として知られる有吉州波が芹沢の前に現れる。相次ぐ不祥事に傍観するだけの政府、ひたすら保身を図る大蔵官僚。全てをひた隠しにして自分らだけの生き残り策を弄する邦銀重役たち。恋人の復讐を誓い、真相を公にしようと、州波は芹沢と協力いて真相を追い詰めていく。綿密な構成とスピーディな展開、著者がその専門知識を駆使して、日本の金融界の闇を告発する金融ストーリー。この作品の解説は池上彰が書いている。