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本に出会う

秀吉の枷

書名:秀吉の枷(上)
著者:加藤 廣
発行所:日本経済新聞社
発行年月日:2006/4/18
ページ:374頁
定価:1600 円+ 税

書名:秀吉の枷(下)
著者:加藤 廣
発行所:日本経済新聞社
発行年月日:2006/6/15
ページ:366頁
定価:1600 円+ 税

この本は一種の太閤記で、中国平定に赴いている秀吉。竹中半兵衛が亡くなるところから始まっている。明智光秀が反逆して織田信長を本能寺滅ぼす。でもこの事態を想定していたのが秀吉、実は隠密の情報収集を行って事前に知っていた。また本能寺と南蛮寺の間には地下道が作ってあって、信長はそこを通って逃げ延びることが出来るはずだった。でもその地下道を秀吉の部下によって塞がれていた。明智光秀は信長の遺体を見つけることは出来なかった。誰かが密かに持ち去った。

こんな秀吉だったので、中国大返しも計算の内とそんなストリー、秀吉の行動をすこし違った視点から綴っている。子供が出来なくて養子にした秀次を殺した。また秀次の一族全て処刑した。これは淀君の企んだこと。淀君の子供は秀吉の本当の子供ではなかった。では誰の。なかなか興味ある新説?もいろいろ取り混ぜて面白くしてある。加藤廣という著者は中小企業金融公庫、山一証券という経歴。「信長の棺」で75歳で作家デビュー。なかなか確りとした文章です。