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古着屋総兵衛影始末 死闘!

書名:古着屋総兵衛影始末 死闘!
著者:佐伯 泰英
発行所:徳間書店
発行年月日:2006/11/05
ページ:407頁
定価:590 円+ 税

 元和二年、死の床にあった徳川家康は秘密裏に元西国浪人の鳶沢成元を枕元に呼び、これまでどおり表向きは代々古着商・大黒屋総兵衛として、また裏では徳川家を護持する影の旗本として任務を果たすようにと、その証明として書き付けと愛刀三池典太を与えた。

そして八十余年後元禄14年闇の勢力が一族に襲いかかる。立ち向かうのは六代目総兵衞。時は五代将軍綱吉、赤穂浪士討ち入り、御側用人柳沢吉保の時代。総兵衞一族は日本橋の富沢町(元鳶沢町)で古着商を、分家は駿府の久能山の徳川家康の御陵の裏手一帯の地を守っていた。時の権力者柳沢吉保が総兵衞一族に襲いかかってくる。

 佐伯泰英の作品は話の筋は簡単、物語の展開もスピードがあって劇画をみたいるような感じの作品。したがってじっくり読むというよりは物語に追い回されているという感じで、読んだ後に残るもんが少ない気がする。でも現代こんな作品が好まれるのかも知れない。漫画、テレビの番組向きかな?江戸時代を描いているが江戸の人々の暮らしが少しも見えてこない。