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生物多様性のウソ

書名:生物多様性のウソ
著者:武田 邦彦
発行所:小学館
発行年月日:2011/6/6
ページ:254頁
定価:740円+税

生物の多様性とはどういう事なのか?判っているようで判らない。生物の種類は3000万種とも8000万種とも言われている。一応名前がついているものが600万種とか?1年に4万種が絶滅しているとして大騒ぎしているようだ。生物は多様性でないといけないか?ガラパゴスのように限定された場所でもそれなりに生物は繁栄する。地球の歴史からいうと生物が隕石などの急激な変化で95%以上の生物が絶滅しているという事実もある。地球が温暖化すれば生物は増える。

生物多様性は先進国の途上国潰し。地球温暖化、生物多様性を一番に言い出したアメリカは今では完全に腰が引けてしまった。日本は何が何だか判らないの世界に遅れまいと何の方針も思想もなしに生物多様性を叫んでいる。地球温暖化も同じ。でも地球温暖化と生物多様性は実は矛盾した概念。生物は多様でなくても問題はない。東京などの都市に住んでいて自然環境を守れとか、環境環境と騒ぐ矛盾に気付きなさい。絶滅する生物もあれば新たに発見される生物もいる。人間の尺度で自然、地球を考えるという傲慢さを反省しよう。「ゆく川の流れは絶えずしてしかも元に水にあらず」持続性のある社会など今までも無かったし、これからも無い。森羅万象は変化するものと悟りなさい。というようなことを教えてくれている。新たな視点で地球、生物、自然を考えて見るのも良いのではないかと思う。

本文より
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・日本人は「トキを絶滅から守りたい」と思っていますが、トキに聞いてみたら意外なことに「親切はありがたいのですが、私たちはもう生きるのが辛いのです。そっと絶滅させて下さいというかも知れません。
・トキを保護するのは「いじめ」に近い
・現代はもっとも生物が多い時代
・外来種を駆除するのは人間のエゴである。
・納得できることを正しいと考える人間の欠陥