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環境問題はなぜウソがまかり通るか2

書名:環境問題はなぜウソがまかり通るか2
著者:武田邦彦
出版社:洋泉社
発行年月日:2007/10/23
価格:952円+税
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今後100年間で地球の平均気温6.4℃も上昇」「まずありえない!」
6.4℃とはIPCCが発表した最も悲観的なシナリオ下でのしかも予測幅があるうちの最悪の数値に過ぎない。イギリスのBBCは1.8℃~4℃の上昇と報道している。京都議定書の削減目標を真に受けているのは日本だけに等しい、ツバルの海面水位上昇は温暖化による影響ではない!?日本人は温暖化についても正確な情報を得ていない!温暖化でも、ウソがまかり通っている
。地球温暖化は環境問題ではなく、政治問題だ。京都議定書は「現代の不平等条約」だ二酸化炭素を削減しているのは日本だけ?バイオ燃料は誰にとっても好都合な燃料か?レジ袋削減とエコバックの推奨運動は大間違い!リサイクルは「資源の無駄遣い」「利権の温床」だ
  (本書本文より)
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前著の「環境問題はなぜウソがまかり通るか」の続編です。IPCCの発表しているデータを詳細に分析して分かりやすく説明してくれている。また北極の氷が溶けて海面上昇がおきて最大4~5mになるなど話の発端になったアメリカのゴア副大統領の発表した「不都合な真実」もついても検証している。また「石油の枯渇」などを考えたとき100年後の予測なんて意味をなさないのに100年を予測している誤り。精々30年程度が妥当。また30年立つと今の理論、議論は全く忘れられてしまっている。予測というは当たらないのが予測。そんな予測になぜ振り回されて国民全員を巻き込んでしまったのか?の絡繰りを著者流にかなり皮肉的な見方で国営放送のNHKの責任、研究予算に縛られた科学者の立場などを説明している。また各省庁の役人の立場。一気に走ると歯止めがきかない現象を冷ややかに眺めている。防衛省の空幕長の論文見たいな大騒ぎ、役人という立場、と個人の解釈はあると思うが、歴史は時代と共に変化する。今生きている人間が過去を勝手に解釈しているところがあるので絶対的なものではない。マスコミ報道は一色。これでは北朝鮮と変わらない。いろいろな見方、考え方を許容しないと社会は益々貧しくなってしまう。(世間は温暖化騒ぎでCO2を削減するのは善、社会は、人々のこころは寒冷化が益々進んでいる。怖い怖い世の中の出現???)