書名:東京島
著者:桐野 夏生
発行所:新潮社
発行年月日:2008/5/1
ページ:372頁
定価:552円+税
ごく平凡な夫婦が、世界一周のクルージングの途中で海難事故に遭う、どことも知れぬ無人島に流れ着く、そこには無人だった。やがてそこに与那国島の野生馬調査に雇われた首都圏のフリーターの23人の若者が、労働条件に不満を抱いて脱走した挙げ句、ボートで漂流してこの無人島に流れ着く、次に中国人達11人がボートでこの島に置き去りにされていく。夫婦の妻である「清子」以外は全員男性ばかり、この島を「トウキョウ」と名付けて生活を始める。この奇妙な生活は??この物語は約3年に渡って短編で綴りながら進めている。作者自身もこの作品の行き着く先がどうなるのか?試行錯誤で書いたとか。
第四十四回谷崎潤一郎賞受賞作品。桐野夏生としては初めての純文学。