書名:峠越え
著者:山本 一力
発行所:PHP研究所
発行年月日:2005/8/22
ページ:379頁
定価:1600円+税
女衒の「新三郎」は江戸深川の裏店に住む、仕事で不始末をしでかし旅にでる。旅先で壷振り「おりゅう」と出会ったことで新三郎の人生を大きく変えることに。二人で新しい人生を始めるためおりゅうと考えた事は江ノ島の江島神社の「裸弁天」を江戸に持ってきて公開するという「出開帳」だった。堅気に戻るために新三郎とおりゅうは乾坤一擲の大勝負をかける。次々と起こる難問に挑みながら二人で出開帳を開催する。後半では江戸のテキ屋を仕切る親分衆との駿河久能山までの旅、新三郎とおりゅうが命がけで乗り越える「人生の峠」人生の仕切り直しをかけて苦難を乗り越えて行く物語。語り部としての山本一力の筆が冴えている一作。