書名:いすゞ鳴る
著者:山本 一力
発行所:文藝春秋
発行年月日:2008/5/15
ページ:463頁
定価:1714円+税
山本一力が江戸時代の庶民の生活を描く。お伊勢参りは一生に一度はいきたいもの。お伊勢講は庶民の楽しみの一つ。御師(おんし)今でいうとツアーコンダクターが全国各地にいて、各地の人々を引率して伊勢参りに旅立つ。土佐の荒くれ鯨漁師、江戸の商人そして火消し六十四組の人足、職人たちがそれぞれの思いを胸に参加する。御師は名誉職、誰でもが敬う。土佐の話、江戸の話が章を分けて書かれている。その街、人々の生き様、人情を描いている。そして最終章ではお伊勢に向かう。中々面白い時代小説。一力の面目躍如といったところ。