書名:ジパング島発見記
著者:山本 兼一
発行所:集英社
発行年月日:2009/7/10
ページ:293頁
定価:1500円
16世紀、ヨーロッパから最果ての地ジパングにやって来た7人の宣教師を描いた7篇『日本史』を著したフロイスの前文をなぞりながら短編で綴ったフィクション。当時の日本の置かれた位置ポルトガルという国、キリスト教、アジアの拠点など興味多い話題がいっぱい。宣教師の中にもいろいろな悪人も、大航海時代を生きたヨーロッパの人々の情熱と山っ気など。大内氏、信長などのキリスタンに対する対応、交渉術なども面白い。
1543年、種子島に漂着したポルトガル人が持ってきたもの…「鉄砲を持ってきた男」。
大袈裟で陽気な西洋人ピントがみた日本…「ホラ吹きピント」。
イエズス会宣教師、フランシスコ・ザビエルのトラウマが日本の地でよみがえった…「ザビエルの耳鳴り」。
日本初の病院を建てた医師のアルメイダが己の弱さと向き合うとき…「アルメイダの悪魔祓い」。
膨大な記録『日本史』を後世に残したルイス・フロイスが「ノブナガ」の中に見たものは…「フロイスのインク壺」。
日本人に侮蔑の感情を抱きつつ、デウスの栄光を届けようとした宣教師…「カブラルの赤ワイン」。
天正遣欧少年使節団を派遣したヴァリニャーノの思惑はずれ続きの人生とは…「ヴァリニャーノの思惑」