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風の陣 大望篇

書名:風の陣 大望篇
著者:高橋 克彦
発行所:PHP研究所
発行年月日:2003/5/2
ページ:434頁
定価:1800円+税

橘奈良麻呂が失脚して一族郎党が滅ばされてしまった。藤原仲麻呂(恵美押勝)が台頭してくる。八世紀後半、権勢は藤原仲麻呂の掌中にすっぽり収まっていた。恵美押勝と名を変えた仲麻呂は、平城の都で新しい帝・淳仁帝を自在に操り、磐石の体制を築いていたのである。この動きに蝦夷の若者丸子嶋足は危機感をいだく。河内の国の弓削一族(元は物部氏一系統)の弓削道鏡が台頭してくる。都で官人となり、その地位を利用して蝦夷を守ろうとする牡鹿嶋足、嶋足を影で支える物部天鈴、そこに帝(淳仁天皇)先帝(孝謙上皇)恵美押勝、弓削道鏡などの思惑がからみドラマチックに展開する。坂上苅田麻呂、吉備真備などとともに恵美押勝を滅ぼすまでを描く。気がついたら一番嫌な奴が残っていた。弓削道鏡だ。風の陣第二弾です。

 天平宝字8年(764年)太政大臣 恵美押勝の乱

1.風の陣(立志篇)
2.風の陣(大望篇)
3.風の陣(天命篇)
4.風の陣(風雲篇)
5.風の陣(裂心篇)