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風の陣 風雲篇

書名:風の陣 風雲篇
著者:高橋 克彦
発行所:PHP研究所
発行年月日:2007/9/18
ページ:377頁
定価:1700円+税

孝謙上皇が再び天皇として復帰し、称徳女帝となるも病に罹り、道鏡との間にも翳りが見え始めた。道鏡に失脚させようと影では藤原一族らが一斉に動き始める。物部天鈴は左大臣藤原永手、右大臣吉備真備らを巻き込み道鏡側に対抗しようと画策する。陸奥では陸奥守と蝦夷の関係が悪化し、一触即発の状態になっていた。先祖伝来の地を戦火から守るため立ち上がろうとする伊治鮮麻呂が蝦夷たち。道鏡が衰退し、一時勢力が衰えた藤原一族が台頭する時代の動乱の歴史を描いた作品です。風の陣の第四弾です。

“まつろわぬ民”と呼ばれた陸奥に住む蝦夷(えみし)の出自(元は渡来系といわれる)を持ちながら,正四位上の位階にまで昇った道嶋嶋足。この時代以降も続く大和朝廷と蝦夷の戦いの序章といえる作品。

1.風の陣(立志篇)
2.風の陣(大望篇)
3.風の陣(天命篇)
4.風の陣(風雲篇)
5.風の陣(裂心篇)