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横浜の時を旅する

書名:横浜の時を旅する
   ホテルニューグランドの魔法
著者:山崎 洋子
発行所:春風社
発行年月日:2011/12/15
ページ:278頁
定価:1600円+税

関東大震災後の昭和2年ホテルニューグランドが完成した。このホテルは横浜の財界市民が立ち上がって作ったというホテル。関東大震災の復興のシンボル、そして横浜のシンボル。そのホテルニューグランドを主人公に横浜を見つめ直している本です。横浜に住んで長いのでこの中に出て来る話のいくつかは知っていたというものもありますが、ニューグランドについては全く興味もなかったので新しいことがいっぱい。またひとつ楽しみが増えました。

ニューグランドの初代料理長サリー・ワイルによる日本の洋食店への影響、大仏次郎の部屋、マッカーサーの泊まった部屋、進駐軍が使っていた時代。30年ニューグランドに住んでいた旧ロシア帝国の貴族の末裔。南京町とニューグランドの関わり、ニューグランドからの山下公園、横浜港の景観。氷川丸とニューグランドとの関わりなどと盛りだくさんの本です。横浜市民ならば一回読んで置くと良いかなと思います。