書名:99.9%は仮説
思いこみで判断しないための考え方
著者:竹内 薫
発行所:光文社
発行年月日:2006/2/20
ペーはジ:254頁
定価:735円+税
この本は5,6年前に読んだ本、本棚から取り出してきて読み直してみました。常識、先入観、固定観念というものは実は仮説のひとつですよということをいろいろな例を集めてわかり易く説明してくれている。「最近どうも頭が固くなってきたなぁ」と意識している人、してない人を問わず一度読んで観ると頭が柔らかくなる、発想の転換ができる本です。
科学は言い訳をしない。「科学は常に反証できるものである」・・・理論に反する実験や観察が出来たらその理論は駄目だということを潔く認めるそれが科学だ。
数学と科学はどう違うか?
数学は証明することが出来る。数学は概念だから、全て頭の中の出来事、したがって一度証明できればそれで決着が着く。科学は頭の中にある仮説がそれくらい物理世界と一致するかを問題にします。だから常に、より精密な実験、観察によって反証される可能性が残っている。
仮説は仮説によってしか覆せない。「すべて仮説にはじまり仮説に終わる」
3.11の東電福島第一発電事故でも安全神話、バブル期の土地神話人々は大した根拠もなく信じてしまう。100年以上前のアインシュタインの相対性原理、殆どの人には理解出来ない。ダーウィンの進化論を信じている人は37%(アメリカ)とか。確実に間違いないであろうと思われる仮説でも時間とともに色あせていくもの、ひょっとしたら180度逆転してしまうかも知れないと思っている余裕が大切と言っている。肩肘張らずに気楽に読める面白い本だと思う。