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諸葛孔明

書名:諸葛孔明(上)
著者:陳 舜臣
発行所:中央公論社
発行年月日:1991/3/25
ページ:365頁
定価:1456円+税

書名:諸葛孔明(下)
著者:陳 舜臣
発行所:中央公論社
発行年月日:1991/3/25
ページ:353頁
定価:1456円+税

諸葛孔明が死んだのは卑弥呼が魏の国に使節を派遣する3年前、そんな時代の中国は魏・呉・蜀の三国に分かれて戦っていた。その中でも弱小の国蜀の宰相諸葛孔明の物語です。三国志の主人公は魏の曹操、呉の孫権、蜀の劉備ですが、この物語は諸葛孔明を主人公として孔明の生まれた時から子供時代のエピソード、青年時代、妻を娶ってからの生活、各地を転戦に明け暮れる時代など孔明の視点にたった物語の展開です。人間孔明に注力している。関羽、張飛、劉備が亡くなって、ひとり残されてからの孔明の必死の挑戦、蜀の国の行く末を睨んだ施策、人材の育成、後継者の育成などの努力、また時勢という流れ、その流れの中をどう動いていくか、そんな布石で孔明の死後、30年間蜀の国は残った。でもその後は滅亡した。行く川の流れ、諸行無常を感じさせる。でも孔明は未来を信じて自分の全勢力を傾けて努力した。