書名:ヤクザと原発 福島第一潜入記
著者:鈴木 智彦
発行所:文藝春秋
発行年月日:2011/12/20
ページ:262頁
定価:1500円+税
著者が「ニコニコ動画」で「この本は図書館で借りて読んで下さい。買ってまで読まなくもいいよ」といっていた。そこで図書館に予約して4ヶ月漸く手にしました。昨年の7月~8月に掛けて約一ヶ月福島第一へ作業員として潜入した著者のレポートです。著者は暴力団(ヤクザ)の世界のレポートを得意とするレポーター。原発とヤクザについて興味ある。原発は地元のヤクザにとっては儲かる商売。「電力会社と交渉して、ゼネコンと話を付けて、地元の土建屋に仕事を振る」こんなことは表社会のビジネスでは中々出来ない。そこで必要なのが代紋、これなしでは上手くいくものも上手くいかない。裏社会の実態を暴露している。暴力団対策法は西高東低、九州特に福岡あたりは警察、地元ともに暴力団に対しては強力に対抗しているが、東の東北ではまだまだ甘い。3.11以後の原発事故後の福島第一にも裏社会のヤクザが暗躍する余地が一杯。そんな実態をレポートしている。表からだけの報道では分からないことがいろいろ見えてきて面白い。