書名:時宗 巻の壱 乱星
著者:高橋克彦
発行所:日本放送協会
発行日:2000/11/20
定価:1600円+税
書名:時宗 巻の弐 連星
著者:高橋克彦
発行所:日本放送協会
発行日:2000/12/25
定価:1600円+税
書名:時宗 巻の参 震星
著者:高橋克彦
発行所:日本放送協会
発行日:2001/03/30
定価:1600円+税
書名:時宗 巻の四 戦星
著者:高橋克彦
発行所:日本放送協会
発行日:2001/07/05
定価:1600円+税
鎌倉時代は天皇がいて、将軍がいて執権がいる。御家人が集まって政を行っている政治形態。北条時頼、北条時宗の執権としての政の時代。北条氏、三浦氏、毛利氏それぞれの氏族と将軍、天皇のそれぞれの立場、勢力争いをいかにまとめ、国を一つにして蒙古の襲来に備えるか?時宗の父北条時頼の国家百年の計を時宗が実行して、2度の元寇に向かっていく様が描かれている。当時の蒙古からすれば小国日本、まして宋、高句麗すら簡単に敗れてしまった蒙古軍の強さの前に、当然たたきつぶされてもおかしくない情勢の中、いろいろな要因があったとはいえ勝った。親子2代にわたる気の遠くなるような用意周到な方針の立案、シナリオ書いた北条時頼。この時代あたりから国家とは、国とはと考えはじめたのかもしれない。なかなかスケールの大きな展開で面白い。日蓮の法華経一辺倒と時宗のあしらい方は成る程とうならせる。ここでは日蓮は子供扱い程度になってしまう。宗教すらも私利私欲に凝り固まっている。日本という国、民を蒙古から守るという目的からすれば小さきことと簡単に日蓮をしりどけてしまう時宗。北条氏のことは今まであまり知らなかったので興味を持って読みました。