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町衆の城

書名:町衆の城(上)
著者:典厩五郎
発行所:新人物往来社
発行日:2001/10/20
定価:2000円+税

書名:町衆の城(下)
著者:典厩五郎
発行所:新人物往来社
発行日:2001/10/20
定価:2000円+税

徳川三代家光の時代、名古屋の柳生兵庫の三男兵助(連也)が主人公の物語。江戸柳生と尾張柳生の葛藤、将軍家、尾張家、公家衆を巻き込んだ騒動に兵助がどう立ち向かうか?京都の光悦村(家康から税免除、独立の地として認められてきた)を叩きつぶそうとする将軍家、それを守ろうとする尾張家。歴史の史実を挟みながらも小説としての物語がすすめられるが、ときたま合いの手が入る。登場人物の詳細な経歴など説明。(これが結構気になって物語に入るこむことができないときがある)もう少しすっきりと物語に集中した作品であれば良かった。作者の生真面目さは伝わってくるが、一人相撲の感はいがめない。典厩五郎ははじめて読んだ作品です。