書名:葬列
著者:小川 勝巳
発行所:東方出版
発行年月日:2000/5/10
ページ:420頁
定価:1500円+税
第20回(2000年) 横溝正史ミステリ大賞受賞作品。
九條組組員の木島は冴えないヤクザだ。妻に逃げられ、娘のももこと二人暮らし。九條組の経営するリース会社の社員としておしぼりを配達している。逃れようのない貧困からは眼をそらすように日々を送っている明日美、障害者の夫との生活。ラブホテルの深夜の仕事についている。昔マルチ商法に填っていたしのぶ。暗い暗い渚。社会にもてあそばれ、運命に見放された三人の女と一人の男。この4人がヤクザの事務所の金庫を襲うという。そんなストーリー。りきんで書いている。でも話の展開にリズムがなく、話に入っていくのがちょっと辛い。荒唐無稽な物語設定に無理がある。そんな感じがした。