書名:夢見る黄金地球儀
著者:海堂 尊
発行所:東京創元社
発行年月日:2007/10/25
ページ:300頁
定価:1500円+税
首都圏の端っこに位置する桜宮市が舞台。1988年「ふるさと創生基金」1億円が各自治体に大盤振る舞いがされた。桜宮市では直径70㎝の黄金の地球儀を作って、桜宮アクアリウム別館・深海館にひっそりと置かれていた。1億円で買える金の量は50kg、70㎝の球にすると厚さ1㎜の薄っぺらなものなってしまうために日本の部分だけを金で作った。と曰わくつきの地球儀。平沼平介は父親豪介の鉄工所の仕事をして「深海7000」などを開発の手伝いをしていた。父親は街の発明家と言われるほどの人。そんなところにある日、8年ぶりに現れた悪友久光穣治(ガラスのジョー)が「久しぶり。ところでお前、1億円欲しくない?」と言う一言から始まった「黄金地球儀奪取」のプロジェクトが始動する。二転三転する計画、平介に迫る危機の連続、その難局を乗り越えて行く、いくつ先になにが。喜劇のような面白さ。気楽に読める本です。
海堂尊『夢見る黄金地球儀』[2007年12月]|ここだけのあとがき|Webミステリーズ!
http://www.webmysteries.jp/afterword/kaidou0712.html
本書より
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確かに国家公務員とヤクザは共通点もたくさんあるな。人の情を当てにしている。自分に都合のいいルールを世の中に適用する。逆らった人間に対しては厳しい懲罰で対する。どちらもマフィア体質だ。