書名:螺鈿迷宮
著者:海堂 尊
発行所:新潮社
発行年月日:2006/11/30
ページ:389頁
定価:1500円+税
前作「バチスタ・スキャンダル」の舞台となった東城大学医学部医学生天馬大吉は、留年を繰り返し医学の道を諦める寸前だった。ある日幼染みの弱小紙「時風新報」の桜宮分室に務める別宮葉子から碧翠院桜宮病院に潜入できないかという依頼(厚生労働省からの)を受ける。
東城大学の近隣病院である桜宮病院は、老人介護センター、ホスピス施設と寺院を一体化させた複合型病院であり、終末医療の最先端施設としてメディアの注目を集めていた。患者は東城大学付属病院から終末期医療患者が送られてきていた。その病院経営には黒い噂が絶えないと言われていた。葉子の依頼を受けその桜宮病院に看護ボランティアとして通うことになる。そして奇妙な皮膚科医・白鳥と看護師・姫宮と出会うことなる。終末期医療にまつわる病院経営それにまつわる暗い、黒い渦に巻き込まれていく。
「バチスタ・スキャンダル」があまりにも良く出来ていたので、この作品はちょっと物足りない感じがした。やっぱり「二匹目のどじょう」を狙った感じがする。病院スキャンダルを狙うにしてはちょっと突っ込みが足りない。そんな本です。